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05月19日付のアセットフォー日記となります。
練馬・板橋の天気は曇り時々雨。
気温はさほど上がりませんでしたが、とにかく湿度が・・・。
板橋区で工事中の『FPの家 Y邸』の現場写真をご覧ください。
天井と梁の間の空間に換気ダクトを取付ています。
いわゆる24時間換気システムの配管です。
今回採用したのは日本住環境㈱のルフロ400。
第3種換気システムに該当します。
排気を機械で行う事で建物内の汚染空気を排出。
その分、建物内の気圧が低下するでしょ!
隙間があれば、そこから新鮮外気が建物内に入ってくる筈でしょ?
外気に接する壁に自然給気口を適宜設けておけば、そこから新鮮空気を採取できるんです。
排気エネルギーは必要ですが、給気エネルギーはゼロと言う訳。
設備費が廉価な割に省エネな換気システムだと思います。
イラストにはダクトが書かれていないでしょ。
実は第3種換気には、局所換気方式とセントラルダクト方式があります。
前者はトイレ・お風呂・キッチン等に排気扇を取付け、居室等に自然給気口を設ける方式です。
ダクト配管が無い分、工事も簡単だし配管費用も安く済みます。
でも定期的な設備更新が必要であったり、こまめな給排気量の調整が出来ずあまり省エネにはなりません。
反対にルフロ400のようなセントラルダクト方式は、ダクト配管の分だけ工事費が嵩みます。
でも、その分設備の寿命も延びるし、省エネ性も上がります。
空気の質に拘るのであれば、断然後者だと思うんですよね・・・。
残念ながら、どちらの方式も自然給気から確実に新鮮空気が入る保証はありません。
それは、あくまでも建物の気密性能次第だからです。
C値が5.0㎠/㎡の家と0.5㎠/㎡の家をイメージした図を、それぞれ挙げてみました。
排気扇で汚染空気を排出すると、その分どちらの家にも新鮮空気が入って来ます。
でも問題は、どこから入ってくるか?なんです。
前者の場合、建物のアチコチにある隙間から新鮮空気が入って来ます。
その分、自然給気口から入る新鮮空気は少なくなります。
せっかく給気口に花粉フィルターを取付ても、意味がありません。
しかも空気の流れが一本化されない為、計画的な給排気が出来ないんです。
その点、後者であれば新鮮空気の入口は1か所だけ!
花粉フィルターも効果を発揮するし、計画換気を実現できます。
上図では建物のC値と、給気口からの給気量の割合を示しています。
この図を見ればわかりますが、C値5.0㎠/㎡の家の場合、換気量のわずか17%しか給気口から入っていないんです。
これがC値0.5㎠/㎡の家であれば、66%が給気口から入って来ます。
気密性を高めれば、この割合はさらに高まります。
第3種換気における気密性の重要性、おわかり戴けたでしょうか?
話を元に戻しましょう。
冒頭写真のグレーのダクトは樹脂製のフレキ管です。
内径は105mmあります。
ダクトの太さって、実は流れる空気量に大きく影響します。
太ければ太いほど流量は増え、細ければ細いほど減りますが、その差は断面積に比例します。
例えばΦ50mmの場合の断面積は19.625㎠に対して、Φ100mmの断面積は78.5㎠になります。
直径が倍になれば、断面積は4倍になる訳です。
だったら太い管にすればいいじゃん!
そう思いますよね?
ダクトが太くても、途中で潰れたりすると流量が極端に少なくなったりします。
またダクトの曲がりが強かったり、多かったりしても流量は減ってしまいます。
ダクトを太くするなら、その分配管スペースを大きく採る必要がある訳です。
配管スペースを大きくするって事は、天井から梁下端までの寸法を大きくする事。
これを大きくすれば、階高が高くなるので階段の勾配がきつくなります。
場合によっては、段数を増やす必要もあります。
また各種斜線に影響する場合もあるから、むやみやたらと出来ません。
だったら梁の小さい所にダクトを通せばいいじゃん!という人もいると思います。
おっ、わかってらっしゃる!
でも、その為に配管延長を大きくすると、流量が減ってしまうんですよね。
ダクト配管って意外とデリケートなんです・・・。
posted by AssetRed
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