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昨日の拙ブログで久々に『シックハウス症候群』という単語を使いました。
なんか懐かしい気もします。
随分前に大騒ぎしていましたよね・・・。
でも昨今は、あまり聞かれなくなった気もします。
既に解決済みという事なのかな?
でも調べてみると、あまり改善されていないようです。
相変わらず被害を訴えている方々が大勢います。
単に、喉元過ぎれば熱さ忘れるという事なんでしょうか・・・。
と言う事で、改めて住宅におけるシックハウスの事を書いてみようと思います。
机の上の本立てを整理していたら、吉野石膏㈱の『家族の健康のために/きれいな空気をえらびませんか』という小冊子が出て来ました。
これを参考にして進めたいと思います。(ちなみに2017.11版です。)
新築・増築後の住宅において、化学物質による室内空気汚染などがおこり、居住者の体調不良が生じる状態がシックハウス症候群です。
原因および、その症状は上図の通りです。
家のせいで病気になるから『シックハウス』なんですよね・・・。
元々あった『シックビル症候群』をもじって命名されたと聞いています。
住宅業界に籍をおく身としては、本当に不本意な言葉だと思います。
気密性が低く化学物質を多用していなかった『昔の家』では、起こり得なかった病気なんですよね・・・。
シックハウス症候群の患者数は、日本国内で100万人を超すとも言われています。
これを予防するには、まず空気をきれいにする事!
室内空気は人間が一日に摂取するものの中で最も大きな割合を締めています。
また家で過ごす時間が長い幼少期のお子様には、住宅内の空気環境により配慮が必要です。
だってお子様の場合、体重1kg当たりの1日の呼吸量は大人の2倍にもなるんですから!
そもそもシックハウスの代表的な原因物質『ホルムアルデヒド』は、住宅の内装・家具・フローリングなどの建材や接着剤・塗料等に含まれています。
これがご入居後に放散され、一定濃度に達するとシックハウス症候群の発症につながる訳です。
そこで2003年7月1日以降に着工された建築物には、建築基準法による以下の規制が行われました。
①内装仕上げの制限
ホルムアルデヒドを発散する建材を等級(F☆☆☆☆~F☆☆など)で分け、使用面積に制限を設ける。
②換気設備の義務付け
機械換気設備(24時間換気システム等)の設置を義務付け、換気回数を規定する。
でも、家具にはホルムアルデヒド濃度の規制がありません。
『低ホルム仕様』や『F☆☆☆』の表示のある家具であっても、その基準値を超えるモノも確認されているんです。(平成23年4月/東京都調べ)
だからこそ、昨日ご紹介した『タイガーハイクリンボード』の採用をお勧めしたい!
となる訳です。
ここで改めて確認したい事があります。
基準法による規制についてです。
これって、①②ともに実施しなければなりません。
①だけやっても、②が出来ていなければシックハウス症候群の解決には繋がらないんです。
①に関しては、かなり早い段階で実施されたと思います。
家具については、わかりませんが・・・。
でもシックハウス問題は、未だに解決に至っておりません。
これって、②の換気が不充分だって事ですよね?
確かに24時間換気システムは設置されました。
でも0.5回/h換気が行われているかどうかは、わからないんです。
残念ながら換気システムの設置=0.5回/h換気の実現ではないからです。
確かに設計段階では、0.5回/h換気を目指しています。
でも施工の結果、0.5回/h換気が行われている保証はありません。
設置した換気システムが、ちゃんと機能していない『なんちゃって換気システム』かも知れないからです。
理由はいくつかあります。
①必要な気密性能を満たしていない。
②設計通りの配管ルートになっていない。
③NG施工が行われている。
等々・・・
それなりの費用を払ったのに、『なんちゃって』じゃ困りますよね?
実際には、引き渡した時点で機能しているかどうかもわからない建物が多いんです。
ちゃんと機能していれば、余計な費用を掛けなくてもシックハウスなんて起こらない筈です。
今回はシックハウスについての復習と、換気システムの関係について書かせてもらいました。
なんちゃって換気システムについては、後日改めて書いてみたいと思います。
posted by AssetRed
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