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今日は水曜日。
アセットフォーはお休みです。
この暑さ、まだまだ続くのでしょうか?
さあ、本題です。
新型コロナ感染症の被害が相変わらず続いているそうです。
私自身、コロナの事なんてすっかり忘れていました。
猛威を振るっていた当時から、私の周りには罹患者がいなかったものですから・・・。
でも住宅建設に関わる者として、新型コロナ感染症対策としての換気についてはアンテナを張り巡らしていたつもりです。
換気システムを設置しているお宅であれば、割と簡単に対応する事が出来ます。
機械換気の換気量を増やし、不足分を窓換気で補えばいいんです。
でも24H換気をまったく意識していないお宅に住んでいる方にとっては、結構難しかったりします。
特に、この季節は・・・。
コロナ禍当時を思い出しつつ、感染症対策のための換気について簡単に書いてみようと思います。
まず大前提として挙げたいのが、コレです。
『飛沫感染の対策に加えて、換気対策が重要です。』
でも夏季は熱中症対策の為の冷房・除湿が必要となります。
まぁ冬季だって、ヒートショック対策の為の暖房・加湿が必要ですよね?
残念ながら換気って、ちゃんと行えば行うほど室内温度や湿度が建物外に近づいてしまうんです。
だからこそ、必要最低限の換気量を理解して制御する事が重要となります。
ここでは上図のように、機械換気・窓開け換気・空調・防虫を踏まえた感染症対策を挙げてみます。
住宅換気における最低条件は、機械換気による30㎥/h・人です。
例えば在室人数が2人であれば、30㎥×2人で1時間当たり60㎥の換気量を確保する必要があります。
また建築物衛生法によれば、CO2濃度を1000ppm以下にしなければなりません。
この環境を維持するための換気量を確保する必要がある訳です。
機械換気で必要量を換気出来れば問題ないし、出来なければ窓を開けて換気を行う必要があります。
機械換気であれば、上グラフのように安定した換気量を得る事が出来ます。
窓開け換気の場合、窓開放時は換気量が増えますが窓閉鎖すれば換気量はゼロになります。
上グラフは、1回/hの窓開放による換気量の増加となります。
上グラフは、2回/hの窓開放による換気量の増加となります。
これに機械換気を加えると、こんな感じになります。
それぞれの状況で、CO2濃度が1000ppmを下回っていれば問題ありません。
床面積:30㎡
天井高さ:3.0m
在室者数:10人
窓開け条件:5分で室容積分の換気量
CO2発生量:20リットル/h・人
以上の条件で、CO2濃度を比較してみました。
グラフには先程の4条件全てを色分けして表示してあります。
結果的には、機械換気+窓開け換気以外はCO2濃度1000ppmを超えてしまっています。
やはり機械換気をベースにして、不足分を窓開け換気で補うのが正解と言えそうです。
ここで季節に応じた適切な窓開け換気の方法を挙げてみましょう。
夏季(冷房時)/室内環境:28℃以下・RH70%以下/2方向の窓を常時小さく開放+1時的に大きく開放
換気による室内環境の悪化に気を配りながら開放程度を調整する必要があります。
中間時/室内環境:18~28℃・RH40~70%/2方向の窓を常時大きく開放
夏季と同じく換気による室内環境の悪化に気を配りながら開放程度を調整する必要があります。
冬季(暖房時)/室内環境:18℃以上・RH40%以上/1方向の窓を常時小さく開放+1時的に大きく開放
なお2方向開放とは、風上と風下の双方の窓を開ける開放方法です。
風力が換気動力となるため、風の速度や方向により換気量が大きく変わります。
1方向開放は換気動力が内外温度差となるため、内外の温度差により換気量が変わります。
冬季(暖房時)であれば、上図のように1方向開放・2段階換気を行う事で冷気対策を行う必要もあります。
でも様々な状況により、窓を開けられない事ってありますよね?
先述の熱中症対策やヒートショック対策だけではありません。
雨・雷・風等の気象条件、花粉・PM2.5、騒音、防虫、防犯・・・。
窓を開放したくても、出来ない事もあるんです。
だからこそ、機械換気の連続運転が必要となる訳です。
可能であれば、必要に応じて機械換気量を増やせるようにしておく事をお勧めします。
例えば延床面積100㎡の住宅(4人家族)の場合、120㎥/hの換気量を確保できるように換気計画が行われている筈です。
何らかの理由で換気量を増やす必要が出た場合、換気風量を上げる事が出来れば機械換気だけで解決できるでしょ!
風量を上げる事が出来なければ、レンジフード等を一時的に稼働させても構いません。
でもレンジフードの風量って、とても大きいので運転を続けると換気過多となり様々な問題を引き起こす事があります。
ご注意ください。
posted by Hoppy Red
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