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先日、シロアリポリスのシロアリ保証制度スタートに伴うWEBセミナーに参加しました。
久々のシロアリ関連の話を聞く事が出来て、良かったと思いました。
今回は、ここで聞いた話をひとつだけ共有したいと思います。
国土交通省補助事業『シロアリ被害実態調査』における報告内容についての話です。
調査対象住宅は全国で 5,000 件以上とすることを目標とし、その構造は在来軸組工法・枠組壁工法・木造プレハブ工法(主としてパネル工法)による戸建て住宅を対象としています。
調査は、東北から九州までに所在する住宅が対象。
ただし北海道は蟻害があるものの、その頻度が低いことから除外しています。
また沖縄も木造率が低いことなどから除外しています。
また調査員の分布から上記の地域にあっても調査できなかった県もありました。(青森、山形、山梨、岡山、高知の 5 県)
調査期間は、平成 24 年 12 月 25 日~平成 25 年 3 月 8 日 。
また調査対象を以下のように区分しています。
簡単に言えば
区分Aは保証期限切れの建物
区分Bは保証期間内の建物
区分Cは以前にシロアリ被害に遭って防除を行った建物
という区分となります。
なかなか興味深い区分ですよね。
念のため書いておきますが、防蟻・防腐処理の保証期限は施工時から5年となっています。
図 4-1 にデータ区分別の全生物劣化(カビ、腐朽、蟻害)の発生割合を示しました。
区分に問わず集計した「全体」では、約 3割の住宅に何らかの生物劣化被害が発生しています。
データ区分別では、保証期間内のB区分が当然のことながら最も被害発生率は低く約 7.3%。
続いて保証期間が切れてから1 年以上経過しているA区分が約 18.6%。
C区分の建物は、以前に防除処理をしているか否かに拘わらず、何らかの被害の申し出があった建物ですから、被害発生率は 9 割を超えています。
この他にも色々な報告が続く訳ですが、最後にこうまとめられていました。
腐朽・カビ・蟻害など何らかの生物劣化被害を受けていた建物の割合は、保証期限内の建物で7%超、保証が切れて一定年数経過した建物で 19%弱、その他で 92%となっており、防除処理の有効性・必要性を物語っているとともに、再処理(5 年ごとのメンテナンス)の重要性を物語っている。
もっと詳しく知りたい方は、以下のページをご確認ください。
https://www.i-ecoup.com/wp-content/uploads/2015/11/shiroarireport.pdf
シロアリ保証は5年で再処理が必要となります。
だから5年ごとに再処理をしましょう!
再処理しないと、こんな事になっちゃいますよ!
という事なんだと思います。
でも、良く考えてみてください。
一般的に行われている防蟻処理の工事範囲は、上図の通りです。
土壌処理
土台・大引き
柱(基礎天端から1.0m以下の部分)
玄関や浴室の場合には、柱を天井付近まで処理する業者もいるようです。
防蟻処理後5年経過・・・。
床下に潜って再処理を行うとします。
べた基礎の耐圧盤や防湿コンクリートの為に土壌処理は出来ませんが、土間上に散布する事は可能です。
でも一般的な農薬(合成殺虫剤)系防蟻剤って、人体にも悪影響を及ぼします。
作業員の方、大丈夫かな???
ご存じでしたか?
以前の防蟻処理って、保証期限が10年だったんです。
でも現在は、同じ防蟻剤を使っているにも関わらず半分の5年保証になっています。
何故だと思いますか?
コレ実は、作業員の健康被害を考慮して濃度を下げたため効力が落ちたのが理由みたい・・・。
床下という閉塞空間で防蟻剤を噴霧していたら気分が悪くなった。
ちょっと可哀そうですよね。
でも、ちゃんと処理してもらわなければシロアリ被害を防ぐ事が出来ません。
我慢して続けてもらうしかないんです。
でも、ちょっと待ってください。
気密性が低くて床下の空気が建物内に侵入する事もありますよね?
これって大丈夫なの?
NET検索をしてみると、防蟻処理をした直後から健康被害を訴える人の記事って意外と多いんです。
農薬系防蟻剤は揮発するので、隙間があれば室内に侵入するのを止める事が出来ません。
だからこそ、健康被害の少ない防蟻剤を使う必要があるんです。
こうした薬剤を使えば、健康被害を避ける事が出来るでしょ!
でも土台・大引きの下端と側面には防蟻処理が可能ですが、上端には塗れません!
ましてや柱なんて、まったく手がつけられないんです。
もちろん壁や床を壊せば可能です。
でも再処理のたびに、そんな事できないでしょ・・・。
新築時に農薬系防蟻剤を使った防蟻処理を行った家の19%弱は、5年後以降にはシロアリの食害を防げなくなる訳です。
もっともシロアリは床下から侵入する事が多いので、ここをガードしておけば侵入を抑える効果は期待できます。
やらないよりは、やった方がマシという訳です。
でも再処理って、新築時の防蟻処理よりも高価なんです。
そもそも作業効率が悪しい、処理後の被害に遭う可能性を考えれば同じ金額で請け負う事は出来ません。
でも、あまりにも高い気がします。
これを5年毎に行うなんて・・・。
という訳で、防蟻処理はホウ酸処理をお勧めします。
ちなみに弊社では、高濃度ホウ酸水溶液を使って1階部分の構造材全てに防蟻処理を行います。
ホウ酸は鉱物なので、揮発せずいつまでも効果を発揮してくれます。
保証期限も最長35年です。
健康被害も心配ありません。
お値段は少し高めですが、再処理の費用を考えればダンゼンお得!
欧米諸国では、放散処理が一般的なんだそうです。
「欧米で商売できなくなった薬剤メーカーが政府に圧力を掛け、大量在庫品を日本で消費している。」
なんて噂話さえ、耳にする事があります。
君子危うきに近寄らずというでしょ!
シロアリにはホウ酸!
これしかないと思います。
posted by AssetRed
住所:東京都練馬区北町2-13-11
電話:03-3550-1311
東武東上線 東武練馬駅下車5分
ただいま、現場監督見習いを募集しています。
https://www.assetfor.co.jp/recruit/
上記をご確認ください。