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今日は第1火曜日につきアセットフォーはお休みです。
文化の日と合わせた3連休の中日でもあります。
昨日は家族サービスの一日でした。
朝から晩まで・・・。
でも今日は、ゆっくりと身体を休める事が出来そうです。
さて本題です。
築30年を過ぎた弊社OB宅の外壁を撮ってみました。
向かって左側、タイル調の窯業系サイディングの方がOB宅です。
当時は厚さ12mmの塗装品を釘打ちする事が多かったようです。
目地こそ劣化して、所々罅割れたり欠損していますが、サイディング自体は意外ときれいでした。
外装メンテに当たって、外壁の対処を悩みました。
①費用を抑えるために既存サイディングの上に塗装を行う案。
②建物の被害を防ぐためにサイディングを張り替える案。
サイディングの傷み具合からすると、①案で問題ない気がします。
幸い、雨漏りも発生していません。
でも築後30年、一切メンテナンスを行っていないのが気になります。
へたをすると、切れた目地から侵入した雨水に晒され続けた部位があったかも知れません。
この場を借りて何度か書いた事がありますが、今回も敢えて書かせてもらいます。
雨漏りって外壁で防いでいる訳ではありません。
その下の防水シートで防いでいるんです。
昔は黒い『アスファルトフェルト』が防水性の要でした。
でも40年ほど前から、透湿防水シートの利用が増えてきました。
ちなみに、このお宅では透湿防水シートを利用しています。
40年の間に透湿防水シートの性能は向上しました。
JISによる規格化も図られ、全てのシートが一定以上の性能を確保できるようになったんです。
でも30年前のシートの中には、現行の性能を下回る製品もあったと思います。
アスファルトフェルトも透湿防水シートの防水性に問題はありません。
でも耐候性に関しては、若干問題アリだと思っています。
前者は熱によるアスファルトの乾燥により、防水性が劣化します。
また後者は紫外線劣化により、シート自体が劣化します。
ちなみにシート自体の保証期間は10年ですから、万が一雨漏りが発生してもメーカーの保証は期待出来ません。
そこでシート自体の劣化を防ぐ事を目的にサイディングやモルタル等の外壁を外側に設ける必要がある訳です。
保証期間を20年も経過した透湿防水シートを使い続けるのって、不安ですよね?
上に張られたサイディングや目地シールの施工が完璧であれば、シートが不完全でも漏水を防げるかもしれません。
でも地震や台風で目地が切れる可能性もあります。
そこから雨水が侵入すれば、漏水に至る事もあり得る訳です。
当時の施工は釘打ち施工でした。
躯体にサイディングを釘で直接留め付けています。
地震で建物が変形すると、サイディングにも力が加わります。
でも建物とサイディングでは、変形の具合が違います。
躯体に留め付けられた釘とサイディングに剪断力が働き、サイディングが割れる事も有り得ます。
益々雨水の侵入する危険性が高まる訳です。
どんどん不安が大きくなるでしょ?
という訳で、②案をお勧めするつもりです。
サイディングを剥がし、透湿防水シートを張り替えます。
もちろん新築建物で利用している80年保証品を利用するつもり。
その際に、躯体の傷み具合も確認します。
万が一傷んている部分があれば、修繕も可能です。
通気胴縁は再利用するつもりです。
そうそう、当時の透湿防水シートは通気胴縁に含まれる界面活性剤の影響でボロボロになる危険性がありました。
2011年に発表されるまで、知らない人も多かったようです。
弊社でも、通気胴縁に防腐処理材を使っていました。
この防腐処理材には、界面活性剤が使われているんです。
これがシートに付着すると、シートの防水性が著しく低下します。
でも80年保証のシートは劣化しません。
安心でしょ!
残念ながら当時の窯業系サイディングには、アスベストが混入されているので廃棄には多大な費用が掛かります。
だからと言って、カバー工法はお勧めできません。
どうせ撤去するならば、早めに撤去した方が良いと思います。
時間が経てば経つほど、処分費用も高騰すると思うんです。
アスベストの有無に関わらず、窯業系サイディング自体の処分だって、段々難しくなる筈です。
新しいサイディングを金属製サイディングにすれば、地盤への負担を軽減する事も出来ます。
こうした事実を説明しつつ、提案したいと思います。
ご理解戴ければ良いんですが・・・。

posted by Hoppy Red
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