全層杉合板って何? 使っても大丈夫? 何が問題なの?

練馬区田柄2丁目の改修現場の話です。

以下、2022.04.13日経クロステック/日経アーキテクチュアからの抜粋となります。

ウクライナ侵攻に対する経済制裁への報復として、ロシア政府が2022年3月10日に発表した日本を含む「非友好国」に対する禁輸措置。

単板(木材を剥いてつくった一枚板、ベニヤ)やチップなどの木材の輸出を22年内を期限に禁じた影響が、住宅の設計業務に波及してきた。

 外装材大手のケイミュー(大阪市)は4月8日、戸建て住宅の屋根材として一般的な化粧スレートの野地板に、「全層スギ(国産)の構造用合板」を使用できるようにすると明らかにした。

従来は、気乾状態の比重が低いため、くぎの保持力が低くなり、たわみ量も大きくなる恐れがあるとして、使用不可としていた。

自社の設計施工基準を改定し、4月から運用を開始する。

 背景には、ロシア政府が輸出禁止としたカラマツの単板を表板や裏板に使用する構造用合板の生産が、国内メーカーで困難になりつつある状況がある。

このため、住宅会社の間ではロシア産カラマツを用いる構造用合板から、全層スギの構造用合板に仕様変更する動きが広がってきた。

 ケイミューは、自社の設計施工基準通りに施工することを、製品保証の条件としている。

そのため、全層スギの構造用合板に仕様変更したい住宅会社から同社に対して、基準の見直しを求める声が殺到していた。

 

随分前の記事ですが、この影響が弊社にも出て来ました。

弊社の場合、屋根の下地に使う野地合板には、ラーチ合板を使うのが当たり前だったんです。

でも、今回の現場からラーチ合板の採用を諦めました。

探せば見つかると思います。

弊社の取引先にも若干の在庫はあるようです。

でも継続的にある程度の量を確保するのは難しそう・・・。

価格を抑えることも出来そうにありません。

そして全層杉合板を初めて使いました。

杉合板って、ラーチの代わりにスギを使っている合板ですよね。

でも全層という方もいると思います。

一般的に合板は、上図のように奇数枚の繊維方向の異なるラミナを交互に重ねて貼り合わせています。

ちなみに、同じ繊維方向のラミナを重ねると平行合板(LVL)になります。

実はスギ合板って、今までもあったんです。

でも、スギのラミナは表板と裏板のみとし、添え心板や心板はラーチだったりします。

でも今回のスギ合板は、全てのラミナがスギなんです。

だから、全層スギ合板と言われます。

ネダノン合板の表示を揚げてみました。

国産材100%を示しているでしょ

これ、全層のラミナに国産材を使っていることを示しているんです。

でも中には国産材86%なんて表示の合板もあります。

たぶんコレ、表板と裏板は外国産材で心板と添え心板は国産材だと思うんです。

そして外国産材は、ロシア産材だったりします。

これが、出来なくなったんです。

そして、国産カラマツの需要が生産を上回りました。

国産スギを使うしかありません。

でも・・・。

というのが、記事の内容です。

 

幸いなことに弊社の採用している屋根材には、野地合板の指定がありません。

全層杉合板を野地板に採用しても、問題ない事を確認出来ました。

構造的な不安も、既に解決しています。

メーカーから戴いた諸数値で許容応力度計算をすれば、安全かどうかの判断はつきますから・・・。

許容応力度計算をしていない工務店や設計事務所は、大変ですよね。

自社で安全を確認する事が出来ませんから・・・。

https://www.assetfor.co.jp 

posted by  Asset Red

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電話:03-3550-1311 

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上記をご確認ください。

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