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どんなに優れた家でも定期的なメンテナンスを怠れば、長く使う事はできません。
車を例にとってみましょう。
ドイツの名車にフォルクスワーゲン・ビートルがあります。
カブトムシと呼ばれた車です。
この車は、1938年に初代モデルが登場し、2003年に生産が終了しました。
アドルフ・ヒトラーの国民車構想に基づいて開発され、その独特なデザインと実用性で世界的に人気を博しています。
その生産台数は2,150万台以上・・・。
単一モデルとしては史上最大の生産台数を記録しているそうです。
随分前に製造中止している割には、割と最近まで走っているのを見掛けました。
さすがに、滅多に見ることはなくなりましたが・・・。
同年代の国産車が走っている姿なんて、見た事ないでしょ?
耐久性が高いのかな?
そうかもしれません。
でも製造中止になっても、世界各地の整備工場で交換部品が簡単に取り換えられるシステムが確立しているのが最大の理由なんです。
だからこそ長持ちするし、いつまでも走らせることが出来ます。
家だって同じです。
ヨーロッパの家などは堅牢な特性に加え、はじめからメンテナンスのしやすい設計になっています。
また家は維持管理して長持ちさせるという意識がしっかりと根付いているのも大きいと思います。
家は社会的ストックとして考えているので、ちょっと窓や屋根が傷んだからといって家を改築しようとは考えません。
直したい部分のメンテナンスだけを適時行うんです。
現にヨーロッパでは家のメンテナンスへの投資シェアが5割強も占めているそうです。
日本のように30年弱で建て替える事なんて、ない訳です。
当然、その為の部品もつくり続けられています。
修理しようと思っても、修理部材が無ければ修理できないでしょ?
だから新しく建てられる家も昔から使われている部品を使う事で、古い部品の需要を失わないようにしていると聞きます。
「畳と○○は新しい方が良い」なんて言って新しいモノをありがたがる日本人には、到底理解できない考え方ですよね・・・。
また、同業他社が同じ部品を製造しています。
そして誰もが簡単に手にする市場が充実しているんです。
あの部品は、このメーカーのモノという発想もない訳です。
専門メーカーのつくった部品を寄せ集めて家をつくる事で、古い部品をたくさんの家で使い続ける事が出来ます。
例えば国産メーカーの換気システムが故障をした際に部品を注文すると、廃盤で手配出来ないと言われます。
どうしたらいいの?
相談すると、答えは決まってこうです。
「新しい換気システムに交換してください。」
でも欧米の某換気システムメーカーでは、35年から同じ部品を使い続けているので、いつでも手配出来ると言います。
そのために、敢えて最新の部品は採用しないそうです。
「少しくらい省エネで便利になっても、長期に渡って交換修理が出来なければ、決して省エネではないでしょ!」
逆に、そう諭されてしまいました。
その通りだと思います。
日本でも、こうした仕組みが出来ると良いですよね!
出来るまでの間は、少しでも部品供給の長い製品を選択するようにしたいですね。

posted by AssetRed
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