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板橋区で工事中の『FPの家 M邸』の現場写真をご覧ください。
屋根タルキ間にFPウレタン遮断パネルを充填している様子です。
せっかくですから、FPウレタン遮断パネルを使った屋根構成をイラストで説明してみましょう!
図中『硬質ウレタン』とあるのが、FPウレタン遮断パネルです。
その左右端にある白い部分が屋根タルキを示しています。
弊社の場合は、ここに150mm×45mmという大きな断面の屋根タルキを流しています。
屋根タルキの成が150mm、ここに厚さ120mmのパネルを下端合わせで充填するので、屋根タルキ上端に留め付けた野地合板と遮断パネル上端の間には30mmの隙間が出来ます。
図中『青い矢印』が通気層を示しています。
遮断パネル上端には、アルミクラフト紙が貼られているので、熱くなった屋根材が発する輻射熱や野地板から伝わる伝導熱は、ここで反射され、通気層から換気棟を通して屋外に排出されます。
図中『空気の流れ(排熱)』とある部分です。
先日、拙ブログに書いた説明をイラストを利用して改めて説明してみました。
少しは、わかりやすくなったでしょうか?
という事で、今回はFPパネルの事を少しだけ書いてみようと思います。
FPウレタン断熱パネル(以下、FPパネル)は、硬質ウレタンフォームを専用工場にて木枠の中に充填した耐震・気密・断熱パネルです。
最近は硬質ウレタンフォームを断熱材として利用している建物も増えたでしょ?
硬質ウレタンフォームって断熱性が高いので、薄くても高い断熱性能を確保できるからだと思います。
でもウレタンにも、色々な種類があるんです。
昔のウレタンは、特定フロンや代替フロン発泡品でした。
そして現在のウレタンは、水(CO2)発泡品です。
でもFPの家のウレタンは違います。
HFO発泡品なんです。
HFOは、これまで使用してきたCO2と同等の環境負荷を実現しています。
オゾン層破壊係数ゼロ、地球温暖化係数も限りなくゼロに近い『環境配慮型』のノンフロン発泡剤です。
「CO2と同等ならば、CO2のままでいいんじゃない!」という方もいると思います。
でもCO2発泡ウレタンって、昔使っていたフロン発泡ウレタンよりも断熱性能が低いんです。
両者の断熱性能を比較してみましょう。
前者の熱伝導率は0.024W/m・K、後者のソレは0.021W/m・Kです。
と書いても、ピンと来ませんよね?
それぞれの厚さを105mmとした時の熱抵抗を、熱伝導率0.045W/m・Kのグラスウール16Kの厚さで比較してみましょう!
前者は厚さ196.8mmのグラスウール16Kに相当します。
そして後者は225.0mmのグラスウール16Kに相当!
同じ厚さなのに、28.2mm分も違うなんてビックリでしょ!
HFO発泡ウレタンであれば、さらに性能が上がります。
その熱伝導率は0.019W/m・K、フロン発泡ウレタンよりも高性能なんです。
グラスウール16Kで言えば、厚さ248.6mmに相当します。
CO2発泡ウレタンと比べれば、51.8mmの違いになります。
高断熱住宅をつくるのであれば、HFO発泡ウレタンを使うのが当たり前でしょ?
HFO発泡ウレタンを使う理由は、まだまだあります。
硬質ウレタンフォームの断熱性能は、気泡内部の不活性(内包ガス)ガスに大きく依存しています。
内包ガスの断熱性能が高ければ高いほど、断熱性能が高くなる訳です。
でも内包ガスは残念ながら経年変化します。
気泡膜を透過し、大気中の空気と入れ替わる(これを内包ガスの置換と言います。)ことで、断熱性能が低下することになります。
分子構造の大きいフロンに比べCO2は分子構造が小さく透過性が高いので、より置換しやすいと言われています。
つまり両者を比較すると、断熱性能が経年劣化しやすい訳です。
最初は断熱性能が高かったけど、何十年も経過したら、断熱性能が低くなった!なんて事もあり得る訳です。
だからと言って、いまさらフロン発泡品なんて使えません。
環境負荷が大き過ぎますから・・・。
でも大丈夫!
HFOって、フロンよりも透過性が低いんです。
だから長期に渡って高い断熱性能を維持する事が出来ます。
こんな話を聞いたら、HFO発泡ウレタンを使いたくなるでしょ?
でも残念ながら、一般的な硬質ウレタンは未だにCO2発泡品が多いんです。
供給が需要に追い付いていないようです・・・。
FPの家って、かれこれ40年前から硬質ウレタンを使い続けているでしょ?
ウレタン製造メーカーにも、顔が効くようですね。
優先的に仕入れる事が出来ています。
硬質ウレタンにも色々あるという事、ご理解戴けたでしょうか?
FPの家って、地味に凄いんです!
ちなみに耐震性も高めてくれます。

posted by AssetRed
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