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合板と言えば、以前はラワン合板が普通でした。
でも最近は、針葉樹合板の方が多く使われているようです。
ちなみにラワンは広葉樹、なぜ合板は広葉樹から針葉樹(スギ・マツ・ヒノキ等)に変わったの?
この辺りの事を書いてみようと思います。
地球上に存在する森林は、二酸化炭素を吸収して炭素を固定化する『炭素貯蔵庫』の役割を担っています。
だからこそ森林が地球環境に与える影響は、温暖化防止に留まらず生物多様性の保全・土壌および水資源の保全・動植物の生態系保護・景観保全・大気汚染防止等々多岐にわたります。
なかでもアジア・アフリカおよび中南米の赤道地帯に現存する熱帯雨林は急速に減少しつつあるものの、依然、二酸化炭素を吸収し大量の酸素を供給する源になり続けています。
そんな環境下で日本国内では、1961年から1987年までは米国に次ぐ世界第2位の生産量を保持していたそうです。
1988年に生産量においてはインドネシアに抜かれたものの、ピーク時の1978~1980年には年間800万㎥余を生産。
国内木材産業の一翼を担っていました。
その後、輸入合板の増加に伴い国内生産量は漸減しましたが、近年でも相当量の合板を安定的に生産しています。
従来の国内産合板の原材料は『ラワン』と総称される熱帯産広葉樹木材でした。
その供給地は最初がフィリピン、続いてマレーシアのサバ・サラワク。
インドネシアのカリマンタン島、さらにスマトラ島などインドネシア全島に移っていきました。
過剰伐採で森林が枯渇したフィリピンは1982年に原木の全面輸出禁止を行いました。
インドネシアも国内の木材工業振興を図るため1985年に丸太輸出禁止を実施。
マレーシア・セラワクも持続的森林経営による資源保全と国内木材工業の発展を求めて、輸出制限を強めました。
1980年代に入ってからは、インドネシアにおける合板生産量が急激に増大し、その大半が日本向けとなりました。
1990年代後半から急成長のマレーシア合板も日本向けに加わり、1996年日本市場における輸入比率は53.5%を記録。
国内産合板との立場を逆転しました。
しかしながら熱帯産広葉樹であるラワン材は、狂いの少ない優れた在室・高い生産性・豊富な資源量・安価な伐採コストなどの理由で、輸入国である日本・韓国・タイワンはもとより最大の輸出国であるインドネシア・マレーシア国内でも大量に伐採されました。
そして合板をはじめとする他の木材産業に使われ、製品となって海外に輸出されてきました。
なお近年では中国が主として合板製造のため、大量の熱帯産広葉樹木材を輸入しています。
産業振興や生産性重視などの効率のみに大きな注意が払われ、その消費がもたらすであろう地球環境への影響については顧みられなかった訳です。
1990年の我が国の国内合板産業は、有限な資源である熱帯産広葉樹木材から『持続可能な資源』として知られる針葉樹への転換を目指して、それぞれの工場が針葉樹合板の製造を始めました。
針葉樹は世界各国で古い時代より人工的に造林されていて、再生産が可能な樹種として研究が進んでいます。
1991年に日本合板工業組合連合会は『再生可能な樹種として認識されている針葉樹に転換する』ことを表明。
ラワン材コンクリート型枠用合板を大量に消費する建設業界も、熱帯産広葉樹木材からの方向転換を行うための検討報告書を提出しました。
東京都をはじめとする各地の自治体も熱帯産広葉樹木材の使用削減のために、それぞれの公共工事分について、ラワン材合板に代わる針葉樹合板の使用を宣言しました。
合板メーカーは針葉樹転換を押し進めるため、外国産および国内産針葉樹を用いた構造用合板やコンクリート型枠用合板などの各種性能試験を繰り返し行い、従来のラワン材合板と比べて性能的には全く遜色のないことを確認。
それぞれの工場が針葉樹特有の性質を熟知すべく努力を積み重ね、針葉樹合板の製造技術を習得した結果、市場のニーズにも十分応えられる製品を出荷できるようになりました。
生産量も年々増加し、今や国内生産量では熱帯産広葉樹合板を上回る『針葉樹合板の時代』になっています。
針葉樹と広葉樹の組織構造
針葉樹と広葉樹の組織構造図を挙げてみました。
どちらも木材なのに、こうして比べてみると、かなり違うんですよね・・・。
この違いが、合板にした時の違いにるようです。
ラワン合板から針葉樹合板への移行期、私は既に建築業界に身をおいていました。
ラワンに比べて針葉樹って、扱いにくいよね!
ラワン合板の方が良いのに・・・。
なんて、思っていたんだと思います。
まさか、こんな理由があったとは・・・。
当時の私は、考えた事もなかったと思います。
いまさらながら、その重要性に気付くことになるとは・・・。

posted by AssetRed
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