透湿防水シートに関するアレコレを書いてみました。

FPの家 F邸の工事写真をご覧ください。

 黒い透湿防水シート

外壁耐力面材の上に張られた透湿防水シート(以下、シート)を撮ってみました。

 ウートップ/ハイムシールド

もちろん、毎度お馴染みのウルト社製ウートップ・ハイムシールドを張っています。

ご存じのように、雨水の侵入を防ぎ屋内の水蒸気を屋外に逃がし、内部結露を防いでくれるのがシートの役割です。

でも残念ながら全てのシートが、これを果たしてくれる訳ではありません。

例えば、こんな実験結果があります。

 ウルト社の実験結果

ハイムシールドと他社のシート(A・B)を界面活性剤に3日間浸漬するという実験の結果です。

まずは実験前の各シートの防水性を見てもらいましょう。

ちなみに防水性は、雨がシートを通して住宅内に浸透しようとする圧力に耐える機能です。

kPaの単位で表わされますが、数値が大きいほど壁体内への雨水の浸入を防ぎます。

ハイムシールド・・・46kPa

他社比較品A・・・18kPa

他社比較品B・・・24kPa

この段階でも、結構違うんですね。

正直、驚いています。

なお、JIS A 6111:2016におけるシートの防水性は10kPa以上となっています。

当たり前ですが、各シートとも、この値はクリア出来ています。

そして、これを界面活性剤に3日間浸漬した後の防水性がコレです。

ハイムシールド・・・52kPa(なぜか、大きくなっている

他社比較品A・・・0kPa(18→0・・・▲100%

他社比較品B・・・7kPa(24→7・・・▲61%

ナント、A・B共にJIS A 6111:2016が求める性能を満たしていません

これ、かなりマズイですよね?!

ちなみに界面活性剤は、防腐・防蟻剤に含まれている薬剤です。

シロアリや木材腐朽菌による食害を防ごうと躯体に塗布した薬剤が誤ってシートに付着すれば、シートの防水性はほぼ無くなる訳です。

だから防腐・防蟻剤が十分に乾いてから、シートを張る必要があります。

でも界面活性剤は、防腐・防蟻剤だけに含まれている訳ではありません。

シートの外側に取付けられる防腐処理された通気胴縁(以下、防腐胴縁)にも、含まれているんです。

その為、防腐胴縁を濡らすのもNGとなります。

防腐胴縁が濡れると溶脱した界面活性剤がシートに付着しちゃうでしょ

これって、かなり要注意ですよね

躯体を雨に濡らす事を気にしている工務店は多いですが、シートを張ってしまえば安心と思っている人が多いのでは・・・。

また他にも注意しなければならない点があります。

そもそもシートの耐用年数は10~20年と言われています。

そして以下の要因で、耐用年数は短くなる事もあります。

①紫外線や温度変化による劣化

②加水分解による劣化

③施工不良による劣化

④積雪・凍害・多湿・強風等、悪環境による劣化

実際に国産シートの大半は、保証期間を10年としています。

工務店に求められている瑕疵責任は10年ですから、いずれにしても10年超の雨漏りを無償で修理してもらえません。

でも10年保証のシートを使っているのであれば、10年以降の雨漏りって心配でしょ

例えば、うっかりサイディングの目地シールの打ち替えを忘れているだけで、劣化したシートをすり抜けた雨水が躯体を傷めてしまうかもしれません・・・。

その点、ハイムシールドは安心できます。

JISの80年相当の耐久試験にて、高耐久性を確認できているからです。

この話を聴いてから、弊社ではハイムシールド以外のシートを採用できなくなりました。

円安の影響もあって、かなり高価なんですが・・・。

 シートの縦継ぎ部分

シートは1巻あたり50mとなっています。

下から水平に横張りするのが基本です。

また上下の継ぎ目は、写真のように上のシートを90mm以上重ねるようにします。

ちなみに縦継ぎ目の重ね寸法は、150mm以上。

弊社では、さらに防水テープを上貼りするようにしています。

 

まずはタッカー針を使った仮留めを行います。

 タッカー針による仮留め

タッカー針とは、いわゆる建築用のホッチキスの針だと思ってください。

これをハンドタッカーで、バチンバチンと留めていきます。

ちなみにシートには、釘穴シール性を期待出来ません。

経過したシートに雨漏りが発生しても、シートメーカーに瑕疵責任を求める事が出来ないんです。

そもそもシートは、水を通しにくい素材で出来ています。

でもそれ自体の留め付けにはタッカー針を使いますし、その上に留める胴縁などを留める釘の穴だって明きます。

釘穴シール性とは、これらの穴から水が侵入するかどうかを示す基準です。

これが悪いと穴の周りから漏水が起こり、家の耐久性を著しく低下させます。

以下のような試験を行うようですね。

 釘穴シール性を確認する方法

上図のように75Φの塩ビパイプに30mmの水位まで色水を入れ、24時間静置後、貫通釘穴を通した漏水の有無を確認します。

貫通釘穴を通した漏水が認められない場合は、水を取り除き更に24時間静置し、釘穴部分の下地の状況を確認します。

また、漏水が認められないとは以下の1および2を満足した場合を言うそうです。

1. 10個中8個以上、下地が濡れていない事。

2. 貫通釘穴を通して下地裏面に漏水しない事。

ちなみに水位低下の10個の平均値が5mm以下かつ水の全流出が1個もないというのが基準となります。 

24時間で水位が5mm低下してもOKなんて、甘いのではと私は思います。

また通気層内を強い風が上がる事があります。

風でシートがバタバタと煽られたりするんです。

そんな時は、タッカー針の穴が拡がっちゃうでしょ

どうも心配なんですよね・・・。

そこで弊社では、仮留め後の本留めにコレを使います。

 本留め用にステープル針

スティンガー・ハンマーキャップと、専用のエアタッカーを撮ってみました。

黒いケースの中に入ったタッカーヘッドをエアチューブに繋ぎ、中にハンマーキャップとステープルを入れて使います。

 シート留め付け中

写真のように機械をシートに当て、トリガーを引けば留め付け完了

 ハンマーキャップとステープル

青い樹脂製のお皿越しにステープルを留める事が出来ます。

ステープル単独と比べて、面で押さえるので孔回りからの漏水が減ります。

またシートを押さえる力も強いので、破れにくいでしょ

トリガーを引けばお皿とステープルを同時に留められるので、施工性も問題ありません。

空気圧が低いと、玄翁で増し打ちしなければなりませんが・・・。

ちなみにハリケーンの多いハワイでは、ステープルのみの留め付けはNGなんだそうです。

必ずハンマーキャップを使う事

そうでなければ、針頭に防水テープを貼る必要があるそうです。

もちろん弊社でも、仮留めしたタッカー針の頭には防水テープを貼るようにしています。

瑕疵保険の追加外装下地検査の際に、ほとんどの検査員が興味を示しているので、まだまだ一般的な施工ではないんだと思います。

一般的になれば、良いんだけど・・・。

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posted by AssetRed 

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