乾式タイルの外壁だからって、メンテナンスフリーという訳ではありません。

先日、築26年を迎える弊社OB様より連絡が入りました。

「屋根の端っこの金物が外れかかっていねので、心配です。」

「見に来てくれませんか

さっそく現地に向かい、状況を確認して来ました。

と言っても、3階建ての屋根なので道路から眺めることくらいしかできません。

 道路から見た様子

茶色いタイル貼りのお宅です。

確かにケラバ板金が外れかかっています。

かろうじて棟板金の下の釘が効いていますが、それ以外の釘は抜けてしまったと思われます。

何らかの理由で、野地合板がふけてしまい釘が効かない状態だったんだと思います。

乾式タイル仕上げのタイルは、とてもきれいでした。

でも樹脂製の雨樋は、写真の通り退色しています。

ご入居後、1回も外装メンテナンスを行っていないんでしょう。

「以前に外装のメンテナンスを行いましたか

試しに聴いてみました。

「いいえ、だって外壁きれいじゃない

やっぱり・・・。

さらに遠くまで離れて屋根の具合を見てみました。

かなり汚れて、藻が繁殖しています。

「屋根も傷んでいるので、葺き替える必要がありそうですね。」

「アスベストが含まれた屋根材なので、廃棄費用が嵩むと思います。」

渋い顔をしているご主人。

「とりあえずで構わないので、簡単な対応できないかな

「3階の屋根なので、足場を架けないと作業が出来ません。」

「しかも急勾配なので、屋根足場も必要となります。」

「ケラバ板金を固定するのに、屋根材の端を持ち上げて挿し込まないといけないので足場は絶対必要です。」

「そもそも、3階屋根まで届く梯子なんてありません。」

「2階バルコニーに梯子を掛ければ届くかも知れませんが、バルコニーに掛かった屋根を撤去する必要もあります。」

「でも屋根の勾配が急なので、屋根の上には上がれません。」

「無理ですね・・・。」

「簡単な補修と言っても、それなりに時間と費用が掛かると思いますよ・・・。」

適切なタイミングにメンテナンスを行っていれば、ケラバ板金が外れるほど屋根が傷むことはなかったと思います。

おそらく雨水が野地合板に廻り、野地板の先端が腐食したのかも知れません。

「もしかしたら野地板も傷んでいるかもしれないので、屋根を剥がして確認させてください。」

そう、お願いしました。

乾式タイルのように経年変化の少ない外壁を採用する場合には、定期的なメンテナンスを行う事の重要性をしっかりと伝える必要かある事を実感しました。

もっと積極的に、こちらから外装メンテナンスを勧めるべきですよね。

外壁がきれいなら、安心していても仕方ありません。

足場を掛け、屋根を剥がして葺き直すと聞いて、かなりビックリしていました。

「他所に頼めば、もっと簡単にやってくれるかな

と、ご主人。

「おそらく足場を架けて、既存屋根の上に防水紙を貼り、金属屋根を被せる『カバー工法』を勧めてくると思います。」

「屋根を剥がす手間と産廃費用は削減出来ますが、野地合板の交換はできません。」

「将来解体する際に、産廃でかなり苦労すると思いますし・・・。」

「止めた方が良いと思います。」

結局、弊社提案の見積もりを作成する事になりました。

野地合板の傷みが、たいした事ないと良いんですが・・・。

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