住宅の省エネ化という話2

 

日は水曜日のため、アセットフォーはお休みです。

前回に続き、暖冷房の負荷低減による省エネ化の手法について書きたいと思います。

今回は、断熱に関する基礎知識というお話です。

1.断熱の基本は、住宅の外気に接する部分(床・外壁・天井又は屋根)を断熱材で隙間なくすっぽりと包み込む事です。

隙間があると熱が室内から室外へ逃げたり、その逆に室外からの熱が室内に侵入

することになります。

また、断熱性能に問題があると結露の原因にもなり建物の耐久性を低下させる

場合もあります。


2.住宅の断熱化では、窓などの開口部の断熱性能を高めることが大変有効です。

冬の暖房時に室外に逃げる熱のうち、48パーセントの熱が開口部から逃げています。

これは外壁の19パーセントと比べると、

開口部の面積が外壁の面積より小さいにも関わらず

熱の損失量は外壁の2.5倍ということになります。


住宅を気密化する主な目的は、以下の通りです。

1.外皮の隙間からの空気の侵入を防止し、それによる暖冷房負荷の低減を図る。

気密化は、建物内を密閉化することではありません。

外皮の隙間を出来るだけ小さくすることが気密化です。

原則として、必要な換気量は機械換気による計画換気で確保します。

(停電時は換気口や窓を開けます)

2.外皮の隙間からの漏気を防止し、それにより的確な計画換気を図る。

窓からの風の取り込みは通風もしくは自然換気といい、

外皮の隙間からの空気の侵入は漏気といいます。

両者は全く違うものであるということをよく理解することが大切です。

結露には「表面結露」と「内部結露」の2つがあります。

表面結露は、室内側の表面温度と室内の水蒸気量が問題で、

窓ガラス面や暖房していない部屋の壁など、他より冷たい所に暖かく湿った空気が

触れた時に、表面に現れる結露です。

壁体等の断熱性能が低く外気の影響を受けて表面温度が低温になった時に、

室内の水蒸気量の多少によって発生します。

表面結露は断熱性の高いガラスを使ったり、壁体内に断熱施工をし、

表面温度を上げることで防ぐことができます。

内部結露は、壁体内の温度とその部分の水蒸気量が問題で、壁体内や床下などの

建物内部に侵入した水蒸気が、冷えた外壁裏などに触れた時に発生します。

表面結露と比べるとその発見が難しいため、

発見した時には深刻な被害になっている場合があります。

壁体内への水蒸気の侵入を抑えるとともに、

壁体内にその水蒸気を滞留させないことが大切です。

内部結露は、断熱材の性能低下を招くばかりでなく、

建物の躯体を腐朽させ構造耐力を低減させます。

建物の寿命を大きく縮める原因になるとともに、

放置するとシックハウスの原因であるカビやダニを発生させることにもなります。

さて、結露はどうして発生するのでしょうか。

空気には水蒸気が含まれていますが、含む事の出来る最大水蒸気量は温度によって

異なります。


例えば上図のように、

6.0度の場合7.30グラム/立方メートル

8.7度の場合8.65グラム/立方メートル

20.0度の場合17.30グラム/立方メートルとなります。

この最大限に水蒸気を含んだ状態は相対湿度100パーセントであり、

「飽和状態(その量を飽和水蒸気量)」といいます。

20.0度の飽和水蒸気量は17.3グラム/立法メートルですから、

相対湿度50パーセント時の水蒸気量は

17.3グラム/立法メートル×0.5=8.65グラム/立法メートルとなります。・・・A

この20.0度/50パーセントの空気を冷やして8.7度にすると、

含まれる水蒸気量は変わりませんから

相対湿度は100パーセントになります。・・・B

さらに温度を下げて6.0度にすると、今まで含んでいた水蒸気を含みきれなくなります。

8.65グラム/立法メートル-7.30グラム/立法メートル=1.35グラム/立法メートルが

結露として現れることになります。・・・C

これが、結露のメカニズムです。

今回はここまでといたします。

次回は、何を書こうかなぁー。

 

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  posted by t.arai 

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