住宅の省エネ化というお話5

 

前回に続き、断熱に関する基礎知識について書きたいと思います。

今回は、断熱工法の特徴というお話です。

壁内の柱・間柱・梁などの軸組間の空隙に断熱材を施工するのが「充填断熱工法」です。

壁厚以上の断熱ができないため、寒冷地などで高い断熱性能が必要な場合は外張断熱工法を採用する

場合もあります。

はめ込み工法・敷込み工法・吹付け工法・吹込み工法があります。

主に以下の部位に施工します。

・はめ込み工法・・・壁・屋根・天井(梁間)・床

・敷込み工法・・・天井

・吹付け工法・・・壁・屋根・床

・吹込み工法・・・壁・屋根・天井・床

断熱材として、主に繊維系断熱材が用いられますが、ボード状発泡プラスチック系断熱材を

用いる場合は、隙間を生じさせないよう注意が必要になります。

繊維系断熱材の場合は、保管時や施工時に水濡れに注意が必要です。

(湿気を含むと断熱性能が著しく低下します)

断熱材施工の他に、防湿材や気密材などで構成される気密層を施工しなければなりません。

主に用いられる繊維系断熱材は水蒸気を通しやすいため、断熱材の室内側に水蒸気が侵入しない

ように防湿層として防湿フィルムの施工が必要です。同時に断熱材の外側には水蒸気を外気に

排出しやすくするための通気層・防風層(透湿防水シートなど)の施工が必要です。

空隙に断熱材を充填する工法なので、柱や間柱との間に隙間が生じないように留意すること。

また施工後、断熱材が自重等により垂れ下がり、落下しないように固定すること。

断熱壁においては、電気配線・コンセント・スイッチ類を施工する際に、断熱欠損・防湿層および

気密層に穴を開けないように注意すること。

などの留意点が挙げられます。


柱・間柱・梁など軸組みの外側に断熱材を施工するのが、「外張断熱工法」です。

外側に壁厚が増すので、狭小敷地では注意が必要です。

張付け工法・敷込み工法があります。

主に以下の部位に施工します。

・張付け工法・・・壁・屋根・床(外気床)

・敷込み工法・・・天井(梁上)

桁上断熱と言われている、桁・梁の天端を揃えて面材を敷き、その上に断熱材を施工する

敷込み工法も外張断熱工法に分類されます。

(梁間に施工する場合は充填断熱工法になります)

主に、ボード状発泡プラスチック系断熱材が用いられますが、ボード状の繊維系断熱材を用いる

場合もあります。

発泡プラスチック系断熱材自体が空気を通しにくいため、気密材として用いることが出来ます。

ただしその場合は、ボード間やその他の材料との間の目地処理が必要になります。

発泡プラスチック系断熱材を用いる場合は、断熱材が水蒸気を通しにくいため、防湿フィルムの

施工は不要となります。ただし、外気側は断熱材と外装材の間に水蒸気が滞留しないように通気層

が必要となります。

断熱材は、柱・間柱等に釘やビスで留め付けること。

外装材取付に関しては、断熱材の外側に通気層を形成するとともに外装材の下地となる胴縁を

釘等で留め付けるため、外装材の重量を考慮して釘やビスの選定や留付間隔などに留意すること。

壁内が空洞のままであるため、配線等は容易だが、外側に壁厚が増すため、サッシを固定する枠を

壁外側に別途設けなければならない。

等の留意点が挙げられます。


次回は、熱的境界のお話しをご紹介させていただきます。

 

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