今昔物語(換気編)

 

『FPの家 S邸』

ハウスクリーニング、無事終わりました。

 

1階洋室床(かば桜/自然オイル塗装)

2階洋室(ホワイトオーク/自然オイル塗装)

階段(ニュージランドパイン/自然オイル塗装)

玄関框(かば桜/自然オイル塗装)

室内ドア(ニュージーランドパイン/自然オイル塗装)

丸棒手摺(ニュージーランドパイン/自然オイル塗装)

玄関収納(ニュージーランドパイン/自然オイル塗装)

 

巾木・笠木・壁見切(ニュージーランドパイン/自然オイル塗装)

これらの木製品(無垢材または集成材)は、全て「ファクセ/フロアソープ」を10倍希釈したものを使って綺麗に清掃されています。

このフロアソープ、デンマーク生まれの天然液体石鹸です。大豆と天然ワックスが主成分。

木の細胞に十分浸透し、汚れ取り(クリーニング)はもちろん液体汚れから保護する効果(トリートメント)も発揮します。

弊社の建物の特徴のひとつに、自然素材を用いたインテリアがあります。

今回は、木製玄関ドアやアクセントとして木製窓も採用しました。

 

クローゼットや物入の床も、桐の無垢板を採用しています。

雑巾摺も雲杉の無垢材です。

壁紙だって、紙クロスを採用しています。

これらを採用すると共に接着剤の使用を極力抑える事で、柔らかい雰囲気を演出しつつ

室内に放散されるVOCやホルムアルデヒドを低減する事が出来ます。

完成間近に行われる「室内空気環境測定」で、

ホルムアルデヒド

キシレン

トルエン

エチルベンゼン

スチレン

の放散量を確認する事になりますが、特に心配はしていません。

その放散量は限りなく少ない事が、経験上わかっているからです。

室内空気に含まれる、シックハウス症候群の原因となる汚染物質は限りなく少なくなっているという事です。

そんな弊社がつくる「FPの家」ですが、やっぱり24時間換気システムは必要です。

なぜなら、国が定めた室内のVOC放散量基準は24時間換気システムが有効に機能している事を前提に決められているからです。

換気システムのお話しをする前に

換気の今昔についてのお話ししたいと思います。

「家の作りやうは、夏を旨とすべし・・・」

鎌倉時代に兼好法師が徒然草で語っていたように、昔の日本の家は夏の住み易さを優先して作られていました。通気性が良く開放的で、隙間風によって自然に換気する構造です。

一方でその通気性の良さから、冬の寒さは囲炉裏を焚いたり防寒具を厚く身に纏ったりして凌ぐしかありませんでした。

戦後はコンクリート構造の住宅も増え、従来に比べて気密性が高まります。

しかし同時にキッチンやトイレ・浴室などダーティーゾーンの汚染空気や臭気・湿気の除去も必要となります。

これらを速やかに排出する事を目的に機械による局所的な換気が一般化してきました。

住宅の省エネ化が進んでくると、気密性はさらに高まります。

今度は別の問題が発生しました。

それがVOC(揮発性有機化合物)と呼ばれる室内空気汚染物質です。VOCは建材の接着剤などに使われ、これがシックハウス症候群を引き起こす原因として問題化します。

他にも、ハウスダストや生活臭といったものも室内空気を汚染する要因になっており、さらには屋外からの花粉やPМ2.5などによる健康被害も近年増えています。

今までのような局所換気を継続的に運転し、各居室に自然給気口を設置して換気を行うと上図のようなショートサーキットが起きてしまう可能性があります。これは狭い範囲で空気が動き、室内全体を空気が循環出来ない現象です。新鮮な空気が各居室に十分行き渡る事なく排出されてしまい、換気効率が上がりません。その結果室内に有害物質が滞留し、空気汚染が改善されません。

VOCによる住宅内の空気環境汚染は大きな社会問題に発展しました。

それを受け、国では建築基準法を改正し以下を義務化しています。

・新築・増築時には、全ての居室に換気設備を備える

・建築確認申請書に「換気回数」を記載する

・内装仕上げ材の制限(ホルムアルデヒド対策)をする

・24時間換気が可能な機械換気設備の設置を義務化する

また、換気の定義は以下の通りです。

1.室内の空気を外気で希釈すること。

2.入口(給気)と出口(排気)を明確にすること。

快適で健康を支える望ましい住まいの環境を確保する為には、

「外からの新鮮空気を計画的に導入し、室内の汚染空気を24時間連続的にゆっくりと希釈する事」

「換気によって室内の汚れた空気を規則的に排出する事」

が重要になります。

それにより、

新鮮空気(酸素)の確保や室内の不要な汚染物質・水蒸気・臭気の除去が図られる事になります。

 

人が口から取り入れるものの中で、室内空気の占める割合は57パーセントにもなります。

やっぱりキレイな空気を吸いたいですよね。

と言う事で、計画換気が必要になる訳です。

一般的な住宅は半端な隙間や逆風により、生活上発生する汚染物質や水蒸気等が停滞します。

でも、高気密化された住宅であれば大丈夫。機械換気設備を導入する事で、

計画的に空気環境を整え、質の高い空気を得る事が可能になります。

後は、どんな換気システムを選択しどのように施工するかの問題です。

さあ、どんな換気システムを選びますか?

この続きは、次の機会にさせて戴きます。

長々と堅いお話しにお付き合い戴き、ありがとうございました。

 

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  posted by t.arai 

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