健康・省エネ住宅推進・トップランナーシンポジウムに参加して来ました。

昨日、東京 経団連会館 経団連ホールにて開催された

一般社団法人健康・省エネ住宅を推進する国民会議 主催

健康・省エネ住宅推進・トップランナーシンポジウム

に参加して来ました。

始めに本シンポジウムの開催にあたり、世界の先進国の中でも、日本の一般社団法人健康・省エネ住宅を推進する国民会議の上原理事長のお言葉をご紹介します。

自動車や工業製品の性能は世界トップランナーであると考えられます。

しかし、住宅の断熱性能は住まい手の健康に大いに関係すると「考えられる」研究成果があるにも関わらず、先進諸国の住宅の断熱性能と比較して大きく劣っているのが現状です。

その理由は、これまで「住環境」がその住まい手の健康に影響を与える事が十分に認識されていなかったからです。

その結果、消費者は住環境と健康の関係に注意を払う事が出来ず、十分な断熱性能を備えた住宅が普及しませんでした。

高齢社会を迎え、断熱性能が低い事から起きる低室温の影響を受けにくい若手・壮年層を主とした時代から、低室温が健康に大きな影響を与える可能性の高い高齢層が多い時代に移行しつつあります。

つまり、住宅の断熱性能が住まい手の健康に大きな影響を与える程度が増大し、医療介護にも重大な影響を与えるようになってきています。

本シンポジウムの目的は、その学術的な事実を共有し、健康的な(断熱性能の高い)住宅を普及させる事で「地域の健康長寿と地域活性化」を達成できると考える地方自治体の首長と、学術、議員、消費者、産業界の中のトップランナーにお集まり戴き、日本の住宅の断熱性を高め、省エネで世界一健康的な「住環境」にしていくための合意形成を行う事です。

 

高性能住宅が省エネで健康的である事を医学的にも実証し、こうした家づくりを全国的に合意形成・推進するのが目的と言うんですから、弊社も微力ではありますが全力を挙げて協力したい。

そう考え、キックオフ大会から毎回参加している私です。

しかも今回は、慶應義塾大学の伊香賀教授による「英国の住宅と健康に関する制度と国内外における住宅と健康に関する最新情報」が聞けるというのですから、ワクワクしながら、会場の席に座りました。

以下、簡単に掻い摘んで報告したいと思います。

2016年1月23~27日

伊香賀教授・上原理事長、他2名による

英国における住宅の健康政策調査の出張報告となります。

いずれきちんとした形で報告書がまとめられると思いますので、特に印象に残った部分だけお話しします。

 

上の写真は、英国コミュニティ地方自治省が策定した「HHSRS(Housing Health and Safety Rating System/住宅健康・安全評価システム)」の表紙です。

 HHSRSは2004年英国住宅法の一部であり、イングランドおよびウェールズでは2006年4月に施工されました。

英国コミュニティ・地方自治省の下、BRE(英国建築研究所)・ウォーリック大学が中心となって開発され法制化に至っています。

HHSRSの評価により、住宅の健康面・安全面の欠陥が認められた場合、大家に対して住宅改修・閉鎖・解体の命令や罰則を与える点が大きな特徴です。

この制度により高品質で安全な住宅を供給し、住民の健康を維持すると共に大家の投資の保護(不必要なコストや罰金の回避)する事を目的としています。

このシステムの運用状況や、CWP(寒さからイングランド国民の健康を守り、被害を減らすための防寒計画)の実施状況の確認が大きな目的のようです。

CWPでは上のような動画を流し、住宅内の寒さに起因する健康被害について解説しているそうです。

同動画では、冬季の推奨室温(居間21度・寝室18度)について紹介され一般市民にも理解しやすいように作成されています。

こうした普及啓発が英国保健省イングランド公衆衛生庁を始めとする様々な機関の連携によって実現しています。

また、気象予報と連動して地域別に翌週の寒さに対する警報を通知する寒冷気象警報もシステム化され、警報レベルに応じた各省庁が採るべき対策も予め決められています。

上図が、寒冷気象警報の画面です。

 会場で撮影した図です。

英国保健省イングランド防寒計画の概要の説明が載っています。

こちらは欧州の温暖な国ほど冬の死亡率が高い事を示すグラフになっていますが、英国の死亡率はおよそ18パーセント、日本とほぼ同じ値になっています。

 

 こちらは、日本の県別死亡率のグラフです。

やはり、温暖な県ほど死亡率が高くなっています。

 こちらの図は高断熱住宅の普及率を示しています。

高断熱住宅の普及率と県別死亡率の関連性が高い事に気がついたでしょうか?

そんな中でも、広島県の死亡率の低さが目立ちます。

実は、広島県では随分前から天気予報時に「心筋梗塞・脳卒中予報」を流していました。

最近になって英国が始めたシステムを、日本の地方行政が行いしっかりと効果を出していたなんて・・・。

びっくりですよね。

この話を聞いた英国保健省の方も、広島県の英断に関心していたそうです。

為になる話は、まだまだ続きました。

でも今回はここまでとさせていただきます。

暖かい家は、省エネで健康に良い。

最近になって、ようやくこうした話が聞かれるようになりました。テレビや新聞でも話題に昇っています。

でも医学的に見ると、暖かい家と健康の関連は実証されていません。まだまだ、沢山の検証が必要になるそうです。

でも、その実証を待っている時間もありません。

実際にお客様と相対している私達工務店が、誠意を持って説明しご理解戴くしかないのが現状です。

だからこそ、こうした話題には敏感でありたいものです。

国民合意可能な健康・省エネ住宅の普及を目指して

微力ではありますが、頑張っていきたいと思います。

地域密着工務店にご期待ください。

 

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