「地域」と「住」を結ぶコミュニティビルダー

昨日、休日を利用して

東京ビッグサイトで開催されている「第22回建築・建材展2016」を見てきました。

目的は、会議棟7階で行われる工務店社長対象のセミナーに参加する為です。

そのセミナーの様子や感じた事を書きたいと思います。

弊社が、「カルクウォール」や「オガファーザー」・「リボス塗料」等を購入している「イケダコーポレーション」が主催です。

開講の挨拶に続き、イケダコーポレーション社員による「素材から始めるエコロジー」という話が始まりました。

開口一番、「建築・建材展、ご覧になりましたか?」

「私も見て参りました。」

「酷いものですね。」

「偽物が偽物である事を自慢しています。」

どうやらビニールクロスやシート貼り建材、合板フロアーや樹脂を混ぜた塗り壁の事を怒っているみたいです。

「ドイツやスイスの方々と話す機会がありますが、かれらの口から良く聞く言葉があります。」

「それは『負の遺産』という言葉です。」

バウビオロギー(Baubiologie)という運動があります。

バウビオロギーとは、Bau=家・建築、Bio=生物、Logos=精神を合わせた造語です。

その意味は「住宅は第3の皮膚である」と言われるように、生き物のように呼吸する住宅が、住む人を健康にするという事です。

今から60年前にスイスで生まれて以来、健康で安全な住宅や暮らしをつくる合言葉として、世界の建築家に広がっています。

元々は60年前のスイスを始めとする国々で、安全性を確認されないまま製造される化学品や建材、そしてそれらの為に変わりつつある家づくりや暮らしに警鐘を鳴らすために起こった運動です。

しかしそんな運動も、新建材ばかりで建てられる家づくりをすぐには変える事が出来ませんでした。

しかしアスベストやシックハウスを始めとする、化学物質が引き起こす数々の公害や病気が頻発し続けて、初めて建築家達が「呼吸しない建材で建てる家の危険性」に気付き、今「バウビオロギー」の考え方に基づいた住宅の重要性が知られ始めているのです。

ここに出てくる「アスベスト」や「シックハウス」による化学物質が引き起こす数々の公害や病気の事を「負の遺産」と言い、ドイツやスイスの方々は「建築に携わる人間は、建築による負の遺産を残す事だけは出来ない」と肝に銘じ、それを実践しているという事のようです。

では、バウビオロギーは住宅をどう変えるでしょうか?

戦前の日本の住宅は木と紙と土で出来ていました。正にバウビオロギーな住宅だった訳です。

戦後の住宅は、塩ビクロスの壁紙、木のように見えるフローリング等を使用し、不適切な断熱・気密施工を行いました。

その結果、住宅に「結露」→「カビ」→「カビの胞子による呼吸障害」を引き起こします。

それらの新建材を呼吸する自然素材である、漆喰や無垢フローリングに変える事や適切な断熱・気密施工を行う事で、素材自体の調湿効果により結露やカビの発生を抑え健康で快適な暮らしに変える事が出来るのです。

バウビオロギーの考え方の中には、「自然素材の持つ色の癒し効果」や「本物の素材が持つ質感」などが暮らしにゆとりと満足をもたらす効果もあるのです。

スイス漆喰は古代からスイス地方に伝わる漆喰を現代製法で再現したものです。

合成樹脂などは一切含まず、スイスアルプスから産出する純度の高い石灰や、亜麻の花の油・アルプスの陶土・天然セルロースなどを主成分とした、天然素材だけで作られています。

天然だからと言って安心出来ません。

安心の概念は年々厳しく変わっています。

例えばアスベストです。天然鉱物で機能性が高く当時は「魔法の鉱物」として重宝されていました。

それから30年。アスベスト(石綿)による塵肺や肺癌などの健康被害を引き起こす恐れがあるとして、大きな社会問題になりました。

スイスウォール製品は、「安全とは情報開示である」と考えています。

だから定期的に世界最高の化学物質測定機関で成分安全試験を受けるだけてなく、全ての製品の全ての成分を完全公開しています。

天然成分100パーセントと完全成分明示する事だけが、「今日の安全」だけでなく、「10年後の安全」も証明出来る唯一の方法考え、完全成分明示を行っています。

アレルギーやシックハウス・喘息の原因は住宅の化学物質と言われていますが、実は化学物質と同じくカビが大きく影響しています。

カビは温度24度以上、湿度60パーセント以上、ペーハー9以下の時に爆発的に発生します。

その時室内に放出される大量の胞子吸う事が健康障害を招きます。

しかもカビの発生しやすい環境は、日本の場合冬季を除き一年中当たり前なのです。

そんなカビを防ぐ為にはどうしたらいいか?

太古からの知恵に答えがありました。

カビが大量発生するには、エサという要素が必要になります。養分が無ければカビと言えども生きていけません。

その養分の一つが化学物質の合成樹脂です。

例えば塩ビクロスは空気を遮断するので結露を起こします。合成樹脂も含みます。ここに気温24度以上という条件が加わると、「カビの大量発生」の条件が揃う事になります。

では塩ビクロスの代わりに壁を漆喰にするとどうでしょうか?

漆喰の持つ調湿性で結露を防ぐ事が可能です。漆喰は強アルカリ性ですからカビの発生を抑える事が出来ます。

エサである合成樹脂も含みません。

だから漆喰の壁はカビの発生を防ぐ効果を持つ事が古くから知られていたのです。

30年足らずで価値を失い朽ちていく、今までの住まいづくりなら仕方無い事かも知れません。

でも、定期的なメンテナンスをする事で、長期に渡り価値を維持できる住まいづくりをするならば、そこに使われる建材もまた、長期に渡り信頼のおける物にすべきだと思いませんか?

イケダポレーションの扱う商品は全て「自然素材100%」であり、完全成分明示を行っています。

実に潔い企業であると思います。

弊社もこれに見習い、「脱塩ビクロス」を徹底しなければ・・・。と強く感じました。

地域に根差したコミュニティビルダーのお二方による講演も、中々聴き応えのあるものでした。

各1.5時間という講演時間も、あっという間に終わってしまいました。ユーモアを交え、失敗談や成功例等々。

貴重なお話しを沢山戴きました。ありがとうございました。

弊社なりに、活かしていければと思います。

バウビオロギー精神に則り、地域の方々と共に健康・快適な住まいづくりを実践し、アセットフォーにして良かったと言っていただけるような会社にしたいと思います。

建築・建材展の方は、相変わらずという感じでした。特に目新しいものもなく、得るものも少なかったと感じています。

先述の社員がこう言っていました。

建築・建材展と建築業者は本質的に同じです。

おじいちゃん・おばあちゃんから「うそを言っちゃダメだよ。」と言われた事がない人はいないと思います。

親だって学校の先生だって、「うそは泥棒の始まり」と教えてくれたはずです。

でも、現実はうそが溢れています。

住宅に使われている建材はニセモノばかりです。

うそに囲まれていながら、うそをつくなと言われても・・・。

そんな建材が生まれた状況に、利用者の利益なんてものは存在しません。

全て製造者や販売者、流通業者と言われる方々の都合ばかりです。

建築・建材展にいるのは、そうした製造者や販売者、流通業者と工務店等の利用者であり、そこに消費者はいません。

消費者不在の状態で、物が評価され決まっていく・・・。

考えてみればおかしい事ですよね。

新しい発見があった一日でした。

長々した話にお付き合い戴き、ありがとうございました。

 

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