木材の敵11

 本日はアセットフォーの定休日、FP戦隊アセット4の面々は束の間の休息のハズ・・・。

 

アセットレッド隊長に代わって、ホッピーレッドがお届けします。

申し遅れましたが、ワタクシ『ホッピー戦隊ノミタリナインジャー』のホッピーレッド隊長です。

『木材・腐朽・シロアリ・キクイムシ・腐食並びに防腐・防蟻処理及び耐久性に関する基礎知識』のご紹介、どうぞお楽しみください。

第11回目も『シロアリ』についてのお話です。

木材腐朽菌による被害は、菌糸が分泌する酵素によるセルロースの分解つまり化学的作用であり、早材及び晩材の硬さの違いに関係なく、辺材・心材の含有成分つまり化学的性質と関係しています。

しかしシロアリの場合は、昆虫が木材を齧り取るという物理的作用により被害が生じますから、侵される環境は同じであっても被害性情は異なると言えるでしょう。

硬い晩材部分を食い残して柔らかい早材部分を食い荒らすので、2方柾の部材は層状に被害を受ける事になります。

辺材と心材を比較すると、心材はリグニンを多く含むため硬く、辺材よりも侵されにくくなります。

また広葉樹は針葉樹に比べて硬い材が多いので、一般的に食害が少なくなります。

とはいえ、腐朽と蟻害は時に紛らわしい事があります。

特にヤマトシロアリの食害部は多くの場合、腐朽を伴っているので注意が必要です。

腐朽材と蟻害材との主な相違点を挙げると次の通りとなります。

1.シロアリは木材の横断面(木口面)から食害を始める事が多く、年輪部分を残して被害を受けるのが通常です。

  腐朽材では木口面から始まるとは限らず、木材の表面から崩壊している事が多くなります。

2.シロアリは心材及び晩材部分を残す事が多いが、腐朽菌はそれらの区別なく被害を及ぼします。

3.腐朽材は褐色や白色に変色する場合が多く、材表面に多数の亀裂が見られます。

4.蟻害材は木材の最害層が食害されずに残っている事が多く、腐朽材は表面から被害を受けます。

5.蟻害材の割れ目や裂け目あるいは材表面には、多くの場合蟻土が見られます。

イエシロアリとヤマトシロアリによる食害部の特徴は次の通りとなります。

1.ヤマトシロアリの食害部は湿っていて腐朽を伴う事が多く、排泄物と腐朽とで不潔な様相を呈している。

2.イエシロアリの食害部は一見清潔でわずかに年輪の硬い部分を食い残し、食害部内面には光沢があります。

このような事から、被害部分の状態をよく観察する事で腐朽かシロアリか、またイエシロアリかヤマトシロアリかを大まかに判別する事が可能です。

シロアリの食害量は、シロアリの頭数及び環境状況によって異なりますが、イエシロアリの中程度の一つの巣で30立法センチの木材が約10日で食い尽くされたという事例があります。

激しい食害力を持ったイエシロアリは、古材よりも新材を好み、特にマツ材を好む傾向があります。 

今回はここまでとします。

次回も『シロアリ』についてのお話をさせていただきます。

  

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  posted by Hoppy Red

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