前准教授の講演を聞いて・・・

『FPの家南関東 第23回総会』に参加しました。

今年のスローガンは『リボーン(再生)』です。

FPの家 誕生から30年を経過し、本年度はFPの家グループ誕生から30年を迎えようとしています。

FPの家グループの一員として高性能・省エネ住宅を建て続けた弊社でしたが、その間の住宅を取り巻く環境は日々刻々と変化していきました。

その流れに取り残されないように日々精進してきたつもりですが、昨今の急激な変化に戸惑っているのも現実です。

ZEH・BELS・COP21・・・。

この機会にもう一度、初心に立ち返り

周辺地域の皆様に『健康・省エネで快適な住まい』をお届けしたい。

地球環境や次代の方々の為の『化石燃料ゼロ・CO2排出ゼロの家づくり』は、ますます住宅建設費の高騰を招く事になるでしょう。

外皮性能の強化をほどほどにしか出来ず、高性能設備の採用でお茶を濁すハウスメーカーが多々あります。『イニシャルコストを抑え、そのツケを10年後の消費者に支払わせる』というアコギな戦略がお国の後押しの元に進められている事は意外に認識されていません。

相変わらずその場凌ぎを繰り返す、呆れたロープライスメーカーだって無くなりません。

そうした施工者との競合に、『性能・品質を落とさずに価格を下げるという魔法』を模索する事になるのは火を見るより明らかです。

そしてなにより、採風・採涼の工夫を図り、蓄熱を取り入れ、今まで以上の快適・省エネ性を獲得した『FPの家』をつくる事が重要かつ必須事項でもあります。

価格低減の圧力に負けず、丁寧にその優位性を訴え、ご理解いただく事で

長期間、ご家族の生命と財産を守る事の出来る『本来の家』をつくる事のできる体制への再生を改めて誓いました。

ところで・・・

総会当日の目玉企画と言えば、東京大学の前真之准教授の講演でした。

会場にいる誰もが、今か今かと待ちわびている様子がヒシヒシと感じられたくらいです。

せっかくですから、その内容を再確認しつつ、ここにその一部をご紹介したいと思います。

上図は、今後の気候変動交渉のスケジュールを京都議定書を起点として示したものです。

ここで中央右に示された『CO21(フランス)』が今ひそかな話題になっているパリ協定です。

 世界の平均気温は1800~2012年の間に0.85度上昇しました。

その二酸化炭素の排出量は工業化(産業革命)以前と比較すると40パーセントも増加しています。

京都議定書における我が国の第一目標は達成出来ましたが、実は省エネ自体では未達であり『排出権』の購入により賄われています。その額なんと約1600億円というから驚きです。(当然私達の税金から捻出されました。)

 

 2国間オフセット・クレジット制度とは、発展途上国の状況に柔軟かつ迅速に対応した低炭素技術の移転や対策実施の仕組みを構築すべく、提唱された制度です。温室効果ガスの排出削減・吸収に対する我が国の貢献を評価してもらい、その対価としてクレジットを取得する事が出来ます。

 

 要するに、途上国に対して技術支援(金銭的支援も含みます)を行い、その分を自国のCO2削減をした事にしてもらうというなんとも姑息な制度によって、国際的面目を保った訳です。

京都議定書第1約束期間(2008~2012)のCO2排出量実績はこんな感じになるそうです。

産業・運輸は達成、エネルギー転換・業務・家庭は未達成でした。

COP21による各国の目標はこうなります。

ちなみに各国のCO2排出量の推移はこんな感じです。

第1約束期間で遅れを取った業務及び家庭の目標はこうなりました。

2030年までに40パーセント減、2050年までに100パーセント減です。

家庭の場合、2030年までに減らさなければならないCO2の量はなんと7900万トン。その内訳はこうなります。

 

合計なんと、3850万トン。あれ?4050万トンも足りません。

どうやら不足分は、火力発電から原子力発電へのシフトで補うつもりのようです。

1950年以降の物価を比較してみると、電気の上昇率はそれ程高くはありません。

これが原子力発電を推進した結果であり、より推進する事でCO2排出量の削減にも繋がるというのが政府の思惑のようですね。

でも、原子力発電って本当に安いのでしょうか?

上図は時間別電力需要量のイメージを示したものです。

時間により電力使用量が大きく変わる事がよくわかります。

電気は今のところ効率良く貯める事が出来ませんから、使う量だけつくるのがベストになります。

でも、原子力発電は発電調整が出来ないんです。

電気を余らせるのは得策ではありませんから、原子力による発電は最低需要ラインに留めます。

そして不足分の電力は、発電量の調整が容易で発電コストの安い火力発電(特に石炭)が利用されているのが現状なんです。

火力発電ではCO2排出量の削減は出来ません。

再生エネルギーが石炭火力の代替となるのであれば問題ありませんが、既に太陽光発電の急激な増大による支障が出既に始めてます。自然力にたよる風力・太陽光等が、主要エネルギーとして活用出来るのはまだまだ先の事と思われます。

火力発電を伴わない原子力発電+再生エネルギーで大丈夫なんでしょうか?

今回はここまでにします。

 

次回をお楽しみに・・・。

当日の資料を抜粋・引用および一部加筆してご紹介しています。

  

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