外壁の断熱(1)

昨日、FPの家仲間(FB友達でもあります。)が『繊維系断熱材』のNG施工写真をアップしていました。

「未だに、こんな施工してないよね?」と思いつつ

「何も知らないであろう建て主の目に留まる事もあるでしょう。」

「どうか、参考にしてください。」

「そして、健康で快適な本当の『長期優良住宅』を手に入れてください。」

という気持ちで、書きたいと思います。

『外壁の断熱』 ~充填断熱工法編です。

一般の方には以外と知られていないんですよね。

断熱・気密施工を誤ると、とんでもない事になってしまいます。

「建築のプロに任せてるんだから、大丈夫でしょ?」

だといいんですが・・・。

現場を見る機会もあるでしょう。

是非、この機会に知って欲しいと思います。

上図のような施工をすると、壁内に侵入しようとする水蒸気を防ぐ事が出来ません。

侵入した水蒸気は繊維系断熱材に吸収されます。

水蒸気を吸収した断熱材は断熱性が低下します。

外気との室内温度差で壁内結露が増加し、ますます断熱性能は低下します。

結露水はなかなか断熱材から排出されません。

カビや木材腐朽菌が繁殖し、建物の強度を低下させる事になります。

 

写真のような結果になります。

せっかくの長期優良住宅も、こんな施工では『長期憂慮住宅』になってしまいます。

いまのところ、こうした残念な施工の有無をチェック・確認する第3者検査は義務付けられていません。

全て施工者の良心に委ねられています。

つまり良心を持った施工者に巡り合う事ができ、その施工者もしくは監理者がこれらの知識を有していなければ、こうなる危険がいっぱいという事です。

 

上図のような施工が出来れば、先述のような悲惨な事にはなりません。

その為の施工をご紹介します。『住宅省エネルギー技術/施工技術者講習テキスト』から抜粋・引用しています。

繊維系断熱材による充填断熱工法の一般的な外壁の断面構成は下図の通りです。

断熱材の室内側に防湿フィルムを施工し、防湿・気密層とします。

断熱材の室外側は室内よりも透湿性を高くし、通気層を通じて外気に水蒸気が逃げやすい構成にします。

透湿性とは、水蒸気の通しやすさを言います。

断熱材の外側に構造用合板を貼って耐力壁にしている建物を良く見かけますが、構造用合板は非常に透湿性が低い(水蒸気を通さない)ため配慮が必要です。

繊維系断熱材には、防湿フィルム付き(耳付き断熱材)と付いていないものがあります。

今回は、耳付き断熱材を用いた充填断熱工法の施工についてご紹介します。

断熱材メーカーが販売している断熱材には様々なサイズがあります。

建物のモジュールや柱間、柱の太さなど使用する部位に合わせて、寸法に合った断熱材を用意します。

断熱材に付属している防湿フィルムは室内側に向けて施工します。

断熱材を充填する柱間や横架材間に適したサイズの断熱材が無い場合は、適宜長さや幅をカットしてから施工します。

開口部回りはカットする作業が多く発生します。

繊維系断熱材をカットする場合は、隙間が出来たり垂れ下がらないように少し大きめにカットします。

防湿フィルムを一部剥がし、耳の部分を30mm以上残して断熱材をカットします。

防湿フィルムの出(耳の部分)は四周全て確保します。

防湿フィルムの耳がないと防湿フィルムが連続せず、隙間から水蒸気が壁体内に入ってしまいます。

今回はここまでとします。

  

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  posted by Hoppy Red

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