お風呂のフタを開けたまま換気扇を回していませんよね?

今日は日曜日、現場はお休みです。

お時間のある方は、湿気に関する話題にお付き合いください。

「お風呂のフタを開けたまま、換気扇を回していませんよね?」

お風呂の湯気を無くそうと思ったら

窓を開けるか、換気扇を回すか・・・。

どちらかを選ぶ必要があります。両方という手もありますね。

でも、お風呂のフタを開けたままにしておくと、お湯が冷めるまで湯気はおさまりません。

どんなに換気扇を回しても湯気の発生源であるお風呂にフタをしなければ、ダメですよね。

湯気は冷たい壁や天井に触れる事で結露します。

あれ!?

これって室内と小屋裏の関係に似ていませんか?

冬の室内は外気よりも高温多湿です。

お風呂の湯気と考えられます。

小屋裏空間を浴室と考えてみましょう。

さしずめ、浴室の天井は野地板というところでしょうか。

室内の高温多湿な空気が小屋裏に侵入したら、冷たい野地板に触れて結露する事になります。

いくら小屋裏の換気量を多くしたって、焼け石に水!

効果はあまり期待出来ません。

お風呂のフタをしましょう!

ここでゆう、『お風呂のフタ』とは天井や壁の防湿処理(気密処理)の事です。

防湿・気密処理を丁寧に行わないと、家自体の耐久性を損なう事になりかねません。


ここで住宅瑕疵担保責任保険の保険事故割合の現状を見てみましょう。


防水に係る事故が86%を超えています。

そのうち70%は壁の防水事故のようですね。

えっ!?

数多ある建材メーカーが施工基準をつくりあげ、施工者はその通りに施工している筈ですよね。

おまけに、瑕疵担保責任保険各社による厳密な現場検査も行われている筈。

意匠ばかり優先して、難しい施工を強いる設計者がいるのも事実ですが・・・。

雨漏りが無くならないなんて、不思議ですよね。

壁の防水事故=雨漏り

と考えていませんか?

防水措置が完璧であっても、濡れてしまう事だってあるんです。

その原因が『内部結露』です。

建物の断熱・気密性能が悪いと、暖かく湿った空気が冷たい外気に触れ、壁の中や小屋裏で結露する事もあるんです。

雨漏れと内部結露による漏水の区別をつけるのは意外と難しいのかも知れません。

例えば室温22.0℃で湿度50%の空気が14.5℃に冷やされた時の湿度は80%になります。

湿度が100%を越えなければ結露は発生しません。

さらに温度が下がり11.1℃の時の湿度は100%です。

この時の温度を露点温度といいますが、これ以上温度が下がると結露が始まります。

結露が発生する場所が、断熱材よりも屋外側にある合板の外であれば問題ありません。

通気層が湿気を排出してくれるからです。

合板の内側であっても、湿気を通しやすい合板であればそれほど問題ではありません。

断熱材を濡らす事なく通気層から排出されるからです。

もっとも吸湿性が高く放湿性の低い断熱材を採用していると問題かもしれませんが・・・。

通気層の役割は、皆さんが思っている以上に大きいんです。

①壁内の湿気を排出し、内部結露を防止する。

②排水作用によ、外壁材を透過した水の侵入を阻止する。

③外壁材・躯体の乾燥を促進し、耐久性の向上させる。

④小屋裏換気の促進による、熱気の排出が図れる。

⑤遮熱機能を持つシートを利用すれば、遮熱が図れる。

通気層を上昇した水蒸気を含んだ熱気は小屋裏に達します。

もし小屋裏に換気装置が無かったらどうなるでしょうか?

換気の無い小屋裏は、外気よりも高温多湿になります。

外気に冷やされた屋根面の温度は野地板やタルキに伝わり、結露が発生します。

結露で濡れた木材が高温多湿な空間にあれば、たちまちカビや腐朽菌が発生するでしょう。

換気装置が機能していれば、話は違います。

小屋裏空間と外気の温湿度は、ほぼ同じです。

結露も起きにくく、カビや腐朽菌も発生しません。(雨漏りがあれば別ですけど・・・。)

窓ガラスなどでよく見かける結露(表面結露と言います。)は、ありがたくありませんが拭くことで解消されます。

でも壁や小屋裏で起こる、こうした結露は、どうしようもありません。

写真のようにならない事を願うばかりです。

防湿・気密施工を徹底して行いましょう。

そして、通気層を充分確保してください。

小屋裏換気も必要です。

そうする事で、壁内への湿気の侵入を防ぐ事が可能です。

もし湿気の侵入を許してしまっても、通気層が外気へ排出する構造にしましょう。

そして、小屋裏換気をたくさん行いましょう。

そうすれば、内部結露を防ぐ事ができます。

小屋裏換気を充分に行う事が出来れば、夏の暑さ対策にもなります。

何故かと言えば・・・。

小屋裏換気の多少は小屋裏温度に関わるからです。

上のイラストは小屋裏換気量の多少による小屋裏温度の違いを示したものです。

換気無しと換気量574㎥/hの時の温度差は11.3℃にもなる事がわかるでしょ。

写真は『FPの家 I邸』の換気棟と換気雨押えを撮ったものです。

もちろん小屋裏換気計算によって算出される必要換気量を大幅に上回るよう、換気棟及び軒天換気口を設置していますのでご安心ください。

いつも断熱・気密施工の話ばかりしていますが、通気層や小屋裏換気だって快適で省エネな『高性能エコハウス』をつくるための重要な技術です。

たまには、ご紹介しないといけませんよね。

日本住環境㈱/風を通して水を断つ

から抜粋して、ご紹介しました。

https://www.assetfor.co.jp

posted by Asset Red 

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