秋田ツアー(前編)

定休日と休暇を利用して、秋田まで行ってきました。

今回参加したのは、

株式会社タニタハウジングウェア×建築知識ビルダーズ 共催の

秋田・エコ住宅 視察ツアーでした。

その様子を前篇・後編の2回に分けてご紹介したいと思います。

まずは、初日の様子からスタートです。

いつもと同じ時間に起床しました。

段々日の出の時間が早くなってきましたね。

この時間も、少し前までは真っ暗だったんですよね。

朝6時58分、大宮を出ました。

初めての新幹線こまちです。

目的地の大曲まで、あと1時間というところでしょうか。

窓の外には残雪が見られました。

やっぱり寒いのかな?

少し不安になってきました。

防寒対策、怠ってきたんですよね・・・。

ずいぶんと早く着いてしまいました。

この後の新幹線だと、待ち合わせ時間ギリギリだったので1本前の新幹線に乗ったんです。

駅の廻りを散策でも・・・。

なんて考えていましたが、パラパラと小雨が降って来ました。

諦めて、待合室で1時間ほどのんびり・・・。

11時集合。

まずは、バスでタニタハウジングウェアの工場へ向かいます。

ツアーの受付を済ませ、昼食を取り、主催者あいさつや注意事項等のレクチャーを受けました。

いよいよ視察ツアー、開始です。

まずは、もるくす建築社の佐藤氏自邸の見学です。

道路側から撮った一枚。

外壁は秋田杉です。

車庫の脇の壁は木毛セメント板のようですね。

設計者の自邸ということで、かなり思い切った試みをしているそうですよ。

南側庭から撮った一枚です。

大きな開口部と外付けブラインドが特徴的です。

写真中央のガラスパーテーションは太陽熱集熱パネルになっています。

ここから太陽熱を取り込み、給湯や暖房のエネルギーにしているそうです。

敷地南側に流れる小川のほとりから撮った一枚。

フェンス代わりに太陽光発電パネルを設置しています。

南側に家が建つことはまず無い。

まさにそんな立地条件でした。

太陽光を利用するには絶好の敷地です。

佐藤氏曰く

「オフグリッド住宅にするために、この敷地を選んだ」

なるほど・・・。納得です。

オフグリッド住宅?

という方もいると思います。

グリッドとは電力会社の送電網のことです。

それをオフする。

つまり電力会社の送電を断ち、電気を自給している家をいいます。

100%自家発電の家と言う訳です。

密かに話題になっています。

敷地のすぐ脇には、残雪が残っていました。

気温は10℃程度でしょうか。風が冷たかったですよ。

掃出しの前には砕石が敷き並べてあります。

おそらく、夏場に散水をして気化熱を利用した涼風を採りいれるためだと思われます。

雰囲気も中々良いですよね。

南側はほぼ開口部です。

冬はそこから暖かい太陽の熱を採りいれ、無暖房を実現しています。

もちろん、メチャクチャ厚い断熱材施工を行い丁寧な気密施工をおこなっています。

UA値は0.24W/㎡K/Q値は0.82W/㎡Kとの事。

驚きの性能です。

パッシフハウス認定も取得予定との事、恐れ入りました・・・。

秋田の日照時間は、東京の1/3程度と聞きました。

太陽の恵みをほんの少しも逃さない。

そんな設計なんですね。

でも、そんな大きな窓は夏になると仇になってしまいます。

日射を取得してしまい、室内はオーバーヒートします。

その為の対策が、軒裏から降りてくる電動昇降タイプの外付けプラインドです。

羽根の角度を変えることで、日射取得量を調整することが可能です。

通風時の防犯の役目も果たします。

斜め上に角度を調整すれば曇天の日でも、室内は明るくなるようですよ。

陽当たりの良い壁には石が貼られていました。

これもオーバーヒート対策です。

熱容量の大きい石を貼ることで、暖かい熱を蓄え、夜間に放熱させることで暖房効果を高めることが可能です。

室内の温度は均一でムラがありません。

勿論暖房はしていません。

木製トリプルサッシを採用していました。

巾2間の大型引違窓は壮観でした。

でも、重くて開けることはまずないそうです。

失敗したといっていました。

2階も素晴らしかったですよ。

気持ち良い空間です。

暖かいし・・・。

廊下に貼られた無垢板と、お揃いのドアです。

ドアの表面に無垢板を使うとは・・・。反らないのかなぁー?

天井近くに設けられた外倒し窓です。

ここを開けると上下換気で、風が良い感じに抜けていきます。

採風計画、バッチリですね。

 

薪クッカーを使っています。

物凄く高いものですよね、コレ?

炎の調整も風量で行います。

火力が安定しないので、焼き物や炒め物は難しいそうです。

天ぷらや揚げ物は無理みたい。

煮物やスープが増えたと言っていました。

電気を使わない生活は、それまでのライフスタイルを一変させたそうです。

テレビを見ない生活。

太陽の恵みを実感できる生活。

電気は基本的に昼間しか使いません。

夜は昼間貯めた電気だけですから、残りの量を見ながら使います。

曇りや雨が続けば、電気の無い生活になってしまいます。

熱は薪を燃やせば得ることが出来ますし、明かりはろうそくに火を灯すことが出来ます。

洗濯機を回せないのが何よりも困るとも言っていました。

そうそう、この家には薪置き場が少ししかありませんでした。

一般的に薪ストーブを使うお宅では、かなりの薪をストックしています。

広葉樹の薪を手に入れるのは大変ですよね。

乾燥にも時間がかかりますから・・・。

でも佐藤自邸には、少ししかありませんでした。

どうやら、建築時の廃材を利用しているそうなんです。

針葉樹は燃やすと煤がでます。

ですから、薪には適していません。

ストーブメーカーも針葉樹の使用は嫌がることが多いようです。

でもこちらで採用したものは、針葉樹をくべても問題ないんですね。

広葉樹の備蓄量は針葉樹に比べてかなり少なくなっています。

環境にやさしいと思われがちな薪ストーブですが、広葉樹を使っているかぎりそうとも言えないようですね。

タルキの端材や破風板の端材、間柱の端材をお金を払って捨てる位なら、自宅の燃料にした方がいいですよね。

キッチンの壁はブロック積み&珪藻土塗りのようでした。

床は墨モルタルです。

天井仕上げはありません。

配線や配管がそのまま見えていました。

徹底的に余分なものは剥ぎ取る。

必要な所には、めい一杯お金を掛ける。

そんな拘りが随所に溢れた楽しい家です。

でも、お客様には絶対おすすめできません。

オフグリッドは楽しいけど大変です。

いざとなったら電気会社と契約するよ。

とはっきり名言していました。

色々な部分のメンテナンスも大変そうです。

白蟻対策や腐朽菌対策も、疑問が残る納まりが多々あります。

まず、やってみました。

やってみないとわからない。

やってみた事しか、勧められませんよ。お客様には・・・。

なるほど・・・。納得です。

わくわくする家づくりですね。

このあとは、バスで工場まで帰りました。

佐藤氏と西方氏の講演を聞く事もできました。

雨樋の製作現場を拝見する事も出来ました。

タニタハウジングウェアとタニタって、関係があったんですね。

用意してあった飲み物はタニタの有機ジャスミン茶でした。

納得!

色々書きたいことはあるんですが、この辺でやめたいと思います。

次回をお楽しみに・・・。

 

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