シロアリの役目

今、私の手元には一冊のビルダー・工務店向け情報誌があります。

昨日、ふらりと弊社に依ってくれた業者が置いていったようですね。

目を通してみると、シロアリについての情報が色々と載っています。

今回は、その中の『生態系内でのシロアリの役目』という話を転載させていただきます。

いつもとは違った視線で書かれた話です。お楽しみいただけるかと・・・。

シロアリは人間生活においては害虫と認識される一方、実は自然界では益虫としての役割を認められています。

森の分解者やエコシステムエンジニアと呼ばれることもあるんだとか・・・。

例えばEUの『土壌生物の多様性に関する報告書』の中でも、細菌・カビ・ミミズ・モグラなどと共に自然環境に必要な存在と指摘されています。

シロアリが果たす益虫としての役割には次のようなものが挙げられます。

①落ち葉や倒木を分解し、土に還す。

②分解困難な植物性セルロースを動物性蛋白質に変換する。

③トンネルを掘る事で土壌への水の浸透性が向上する。

シロアリは分解が難しいとされる植物中の『セルロース』を栄養とする事が出来る、自然界における貴重な生物です。

落ち葉や倒木を分解して土に還すだけでなく、クロアリなど別の生き物に捕食される事によって分解困難なセルロースを動物性蛋白質に変換するという『食物連鎖』にとっても重要な役割を持っています。

またセルロース分解を始めとするシロアリの生態は新エネルギー創成などの研究にも活用されています。

『加害害虫』と認識されるのは住宅木材を加害することで人間に不利益を生じさせるため。

被害が家全体に及ぶ事もあるイエシロアリは『堂倒し』という異名もあります。

ただ益虫の側面も考慮すると、シロアリの絶滅などではなく人間の側で住宅に使用されている木材の加害を防ぐ環境をつくる事が重要です。

写真は和歌山県にある『しろあり供養塔』。

人間生活と相容れない為に失われていく生命への感謝を目的に、しろあり対策協会により建立されたそうです。

 

この時期は虫についての相談件数が増えるそうですよ。

ヤマトシロアリであれば4~5月の雨上がりの午前中に、群飛が見られます。

成熟したコロニーの1~3%がハネアリになって、別の繁殖地を求めて巣立つのが群飛です。

ハネアリが出たら、コロニーが一定以上の規模に発達した恐れがあるんです。

つまりシロアリの食害が進行している可能性が高いという事。

ハネアリだけを駆除しても食害を食い止める事はできません。

「ハネアリの時期だけど、この虫ってシロアリ?」

なんて質問も多くなるようです。

よくわからない虫の種類を特定する事を『虫の同定』と言うそうです。

その手順は以下の通り。

①発生した時期・時間帯・場所や虫の特徴をヒヤリングします。

 虫の採取・保管する際にはビンに入れるか、ティッシュに包むようにしてください。

 セロハンテープに貼りつける人が多いようですが、潰れてしまいます。

 似た種類が多い虫だと、特定が難しくなります。

 採取後、速やかに依頼する事が重要です。

②目視もしくは顕微鏡による特定を行います。

③虫の特定が終わったら、発生原因を調べます。

 必要であれば虫ごとに対策を立て、適切な対処方法を施すことで被害を抑えます。

心配な方は、お声掛けください。

つい先日も、

「虫が出た。」

というOB宅に伺い、虫の同定依頼を受けたところです。

幸い、シロアリではありませんでした。

 

 

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