住宅の断熱化が高血圧を予防します。

一昨日、YKKapの方が来られました。

色々と新商品の話をお聞きすることが出来ましたが、今朝はお土産に戴いた『メディアレポート』から住宅トレンドをご紹介します。

断熱性の高い住宅は健康面でのリスクを軽減する。

こうした研究成果が次々とまとまりつつあります。

ヒートショックに代表されるように、急激な温度変化が人の身体に大きな負担となることは従前から指摘されていました。

でもそれを裏付ける学術的な研究は多くなく、『住まいと健康』の関係を医学的な視点から証明するは難しかしいことでした。

例えば『21世紀における国民健康づくり運動(健康日本21/第2次)2012年厚生労働大臣告示』では、2022年までの10年間で国民の収縮期血圧平均値の4mmHG低下を目標に掲げています。

これにより循環器疾患死亡者数が1万5000人減少すると推計していますが、この疾患の危険因子として挙げられているのは以下の4つです。

脂質異常症

喫煙

糖尿病

高血圧

そして高血圧を予防する対策として

栄養・食生活

身体活動・運動

飲酒

降圧剤服用

が挙げられています。

残念ながら、この中に住環境対策は含まれていません。

何故なら、住環境に関する医学的なエビデンスが不足しているからです。

こうした中、近年住環境と健康に関する調査研究が急ピッチで進められています。

(一社)日本サステナブル建築協会が行った『住宅の断熱化と居住者の健康への影響に関する全国調査』や、暮らし創造研究会/効果・効能研究部会による『温熱環境の違いが健康に及ぼす影響調査』などの取組から温熱環境の改善が血圧の低減に繋がることなどが明らかになってきました。

『住宅の断熱化と居住者の健康への影響に関する全国調査』は国土交通省の補助業『スマートウェルネス住宅等推進事業』の一環として実施しているものです。

2014~2017年度の4カ年に渡り調査が進められています。

1~2年内に断熱改修を予定している全国約1800件の住宅とその居住者約3600人を対象に改修前後における居住者の血圧や生活習慣・身体活動量など健康への影響を調査・検証する予定です。

2015年度までに2759人の改修前調査を実施し、165人の改修後調査を実施しました。

このデーターに基づき検証を行った中間報告は、以下の通りです。

血圧と室温の関連

冬季の室温が10℃低い朝は血圧が平均7.2mmHG高くなる傾向が見られました。

さらに高齢者ほど室温低下による血圧上昇が大きくなり、50歳台までは6mmHG以下ですが60歳台で約9mmHG、70歳台では10mmHGを超え、80歳台では12mmHG以上に達しています。

また断熱改修を行う前後の室温変化については全165サンプルの平均で室温上昇は2.7℃。室温が上昇した144サンプルでは平均3.3℃の上昇がみられています。

(室温が低下したケースも21件あり、その平均は-1.6℃になっています。)

こうした室温上昇に伴う居住者の血圧低下の傾向も確認されました。

全てのサンプルの平均は-1.0mmHG。

断熱改修後の室温上昇が大きい程血圧低下量も大きく、断熱改修による室温上昇が居住者の血圧に好影響を及ぼしたと言えそうです。

 

 これからも、こうした調査・検証の結果はドンドン発表されると思います。

益々目が離せませんね。

 

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