朝から硬い話で恐縮です。

朝から硬い話で申し訳ありません。

次のグラフをご覧ください。

代表的な断熱材の含水率を比較したものです。

日本で最も流通量の多いグラスウール。

樹脂系で吹き付けによる現場発泡(100倍発泡)ウレタン。

そしてセルロースファイバーです。

湿度をどんどん上げていき、各断熱材がどの位吸湿できるかを比較しています。

縦軸は断熱材1㎥あたりに蓄えることのできる水分量(㎏)となります。

どれも湿度100%に近づくと含水率が跳ね上がります。

上がり方が急激で曲線細部がよくわからないため、部分的に拡大したものが次のグラフです。

水分の吸放湿性に優れるセルロースファイバーは、比較的湿度の低い段階から含水量が上がっていることがわかると思います。

対して残る2つの断熱材はあまり吸湿していません。

これを見ると、結露さえしていなければ断熱材自体の含水量はそれほど増えることがわかります。

一安心です。

 

『ヴ-フィ』というドイツのフラウンホーファー建築物理研究所が開発した観測データーの分析ソフトがあるそうです。

アメリカのオークリッジ国立研究所が早い時期から改訂・更新に協力しているWindows用のアプリケーション。

全く知りませんでした。

国内でも京都工芸繊維大学や名城大学が開発協力機関として名を連ねているんだとか・・・。

この分野では世界で最も普及していて利用者数の多いアプリケーションです。

壁や屋根などの各部位・各建材における熱や湿気の挙動を、様々な気象条件下でシュミレーション出来るようですよ。

先程の3つの断熱材についてシュミレーションしたのが以下のグラフです。

ベースとなる気象条件は気象庁が出している神戸市のアメダスデーターを元にしています。

室内の温度・湿度条件はアシュレイ(アメリカ暖房冷凍空調学会)が定めている室内基準条件に日本の多湿な環境や生活様式を加味・修正したもの。

3つのグラフは外壁(左)から内壁(右)にかけての壁体内の構造を再現しています。

3年分のデーターをまとめてあり、帯状のグレーの部分は3年間での壁体内湿度の振れ幅を示します。

中心付近の濃い線は、その計算停止時の分布となります。

熱還流率を揃えるために、各断熱材はセルロースファイバー105mmに相当する厚さになっています。

グラスウール:厚さ75mm/残り30mmは空気層(外壁側)

現場発泡ウレタン:構造用合板に80mm/残り25mm空気層(内壁側)

グラスウールは内壁に近い側の湿度がかなり高め。

100%に達していない為、結露は起こしていません。

しかし、しっかりとした透湿・防水層や気密・防湿層(ベーパーバリア)を施工が大前提となります。

現実的には、結露が起きやすい構造と言えるでしょう。

100倍発泡ウレタンの場合は、構造用合板との界面周辺で湿度100%に達しています。

非常に結露が発生しやすい構造です。

必ずしもカビや腐朽菌の発生する訳ではありませんが、透湿抵抗の低い合板を採用するか石膏ボードの内側にベーパーバリアを施工することをお勧めします。

セルロースファイバーは、薄いグレーの帯が低めで安定しています。

吸湿性能が高く、結露の心配が少ないといえるでしょう。

ただし、あくまでもベーパーバリアの施工が大前提です。

気密・防湿層と防風・透湿・防水層の施工を徹底する必要があるのは、どの構造にも共通します。

こうして見ていくと、セルロースファイバーが良い断熱材と言えるかもしれません。

ただし欠点もあります。

断熱性能が低いため、充填断熱だけでは十分な性能を得ることが出来ません。

壁の外側もしくは内側にさらに付加する必要があります。

壁が厚くなってしまうため、狭小地には適しません。

吸湿する事で、断熱材自体の重量が増えます。

重力の影響を受け、上部に隙間ができる可能性を否定できません。

隙間は、そのまま断熱欠損となります。

また、湿った断熱材の熱還流率は大きく低下することも見過ごすことはできません。

価格の目安は

グラスウール<100倍発泡ウレタン<セルロースファイバー

となります。

 

こうして比べてみると、FPパネルの優位性が際立ちます。

壁内結露がありません。

断熱材が痩せたり沈下することもありません。

105mmの厚さで十分な断熱性能を確保できます。

念の為、申し上げます。

先程のシュミレーションは、机上の空論です。

何故なら、完璧な施工を条件に算出されているからです。

施工不良や経年変化は全く考慮されていません。

この点に関しても、FPパネルを使った家づくりは安心です。

様々な工夫がしてありますから・・・。

この続きを知りたい方は、是非ご連絡ください。

たっぷりとお話させていただきます。

 

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