水分接触による発錆性

先日、『スタイロフォーム』の営業マンがアポなしで来社されました。

30分ほどお話を聴かせて戴きましたが、色々とためになる話でしたよ。

スタイロフォームと言えば、発泡プラスチック系断熱材の代名詞と言えるのではないでしょうか。

古くから土間及び基礎の断熱材として、親しまれてきたように思います。

JIS A 9511 押出法ポリスチレンフォーム(XPS)に分類される青い板状の断熱材です。

用途に合わせて、色々な厚さ・形状・性能の製品があります。

断熱材に求められる性能・機能は

断熱性

吸水・吸湿性・放湿性・耐水性・透湿性

耐久性

リサイクル性

安定性

施工性

などがありますが、水に強く軽くて丈夫。高い断熱性が安定する良い断熱材だと思います。

当日戴いたカタログ中にあった記事をご紹介したいと思います。

フェノールフォームとスタイロフォームを比較した試験結果です。

フェノールフォームは、最高級の断熱性能を誇る断熱材です。

でもPH=4の酸性を示すそうで、金属と接触した状態で湿気があると発錆を助長するという特徴があります。

上段の写真は2つの断熱材を水に浮かべた時の発錆の様子を比較したもの。

スタイロフォームには無い発錆が、フェノールフォームにあるのがわかります。

また下段の写真は2つの断熱材をインクに浸漬し、5分・30分経過した時のもの。

スタイロフォームは表面を伝わるだけで、中に浸透していません。

同じ実験を硬質ウレタン(FPパネル)で行えば、どうなることでしょう?

上段の実験は、スタイロフォームと同じような結果となるでしょう。

でも下段の実験は、少し異なる筈。

インクの浸透の仕方は

スタイロフォーム<FPパネル<発泡ウレタン<フェノールフォーム

になると思われます。

この手の実験は各メーカーがそれぞれ行っているようですが、その結果はマチマチです。

それぞれの製品に有利な結果に導かれているような気さえします。

繊維系断熱材の場合も、それぞれのメーカーが参加する団体による共同実験の結果をまとめて公開しています。

もちろん特定の製品名を出すことはしていません。

でも繊維系断熱材と発泡プラスチック系断熱材の違いを明確にし、繊維系断熱材の優位性を暗に仄めかしている訳です。

中には、私達の認識と大きくかけ離れた結果があったりします。

「繊維系断熱材業界では、こんなデーター出してるよ。」

「皆さんが日頃言ってるデーターと違うんじゃない。」

「反論とかしないの?」

「発泡プラスチック系断熱材との比較しかしてない気がするんだけど、どうなの?」

この辺りの事を営業マンにぶつけてみたのですが、その答えにビックリ&納得でした。

「繊維系断熱材の相手は発泡プラスチック系断熱材です。」

「だから業界全体で一致団結して、差別化を図ろうとします。」

「でも、私たちの業界ははなから繊維系断熱材を相手にしていません。」

「住宅ではなく、公共建築物がメインターゲットなんです。」

「だから、競合相手は発泡プラスチック系断熱材メーカーです。」

「むしろ、充填断熱材として繊維系。付加断熱材として発プラ系。棲み分けでOKという感じかも。」

最初から諦めているんですね・・・。

なんか、がっかりしました。

これが、1営業マンの意見なのか?

それとも、メーカーの総意なのか?

発プラ系メーカー全体の総意なのか?

問題はそこですね。

当然、発プラ系メーカーの中には『FPコーポーレーション』も含まれています。

もっと頑張って欲しいですね。

そうそう、スタイロフォームの新製品。

『スタイロフォームFG』

熱伝導率が0.022W/m・K以下という高性能断熱材が出ました。

ますます、高断熱化が進みそうですね。

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