ウォームビィズ

『クールチョイス』をご存知でしょうか?

2015年6月、安倍首相が国民運動として始めることを表明した地球温暖化対策推進本部を中心に「次世代の暮らし方」として選定した地球温暖化を防止するためのアイデアや行動を推進する国民運動の名称です。

具体的には、省エネ家電の購入や公共交通機関の利用などを通じて、温室効果ガスの排出削減を家庭や職場で実践するといった取り組みとなります。

2016年9月に内閣府が行った世論調査では、『クールチョイス』の知名度が国民の約3割にとどまっていることも分かりました。

環境省は「特に若者への知名度を高める施策を工夫して運動を浸透させたい」としています。

弊社もその趣旨に賛同し、2016年7月29日以降微力ではありますが運動を後押しするつもりでいます。

でも、先日発表された『ウォームビィズ』については賛同しかねているんですよね。

環境省によるポスターです。

皆さんも目にする事があると思います。

ポースター下には、小さくこんなメッセージが書かれています。

「環境省は暖房時の室温を20℃で快適に過ごすライフスタイル「WARM BIZ」を推進しています。(20℃は目安です。暖房の適切な使用をお願いします。)」

確かに、室温20℃は健康という観点から見ても問題ありません。

上図は英国保健省の2010年次報告書の中にある、室温と疾病の関係を示したもの。

18℃未満を健康リスクが現れる温度としています。

家中の温度を19℃以上に保つことで、様々な疾病を防ぐことが出来るというものです。

高断熱・高気密住宅であれば、湿度にもよりますが、室温20℃は充分暖かい環境です。

でも、一般的な住宅では少し寒い環境だと思いますよ。

体感温度は、室温と部屋の床・壁・天井・窓などの表面温度で決まります。

暖房器具を使って室温を20℃に暖めても、表面温度が低ければ暖かく感じません。

当然、断熱性能の低い住宅であれば表面温度は低くなります。

だから室温をいくら高くしても、体感温度は上がりません。

そんな環境で20℃に設定した室内にいれば、ポスターのようにショールを羽織ったり、とっくりセーターを着込んだり・・・。

暖かい飲み物だって飲みたくなりますよね。

「家が寒くたって、ダウンジャケット着込んでいれば暖かくなるよ。」

なんて言う方もいるそうですよ。

首・手首・足首と『首』のつく所を暖めれば、良いそうですから、そんな家では帽子や手袋は不要でも、靴下は必需品となりそうです。

出来れば『厚手のマスク』も推奨します。

肺やお腹の中に冷たい空気を入れるのは、体に良くありません。

直腸温度が35℃を下回ると、低体温症障害が起こるそうです。

お気をつけください。

室温20℃で快適に過ごせるライフスタイルとは、表面温度によって室温設定を調整できる正しい知識を持つ事です。

つまり

「体感温度20℃で過ごせる家に暮らしましょう。」

という事。

色々と物議を呼ぶポスターを作りましたね、環境省さん!

でも、このロゴはもっと酷いと思うんです。

暖房決して温かいところに集まろう。

何コレ?

暖房消して、暖かい部屋に集まって、家族全員が揃って鍋をつつく。

たしかに省エネですよね。

これぞ『ZEL(ゼロ・エネルギー・ライフ)』と言いたいところですが、ちょっと違いませんか?

家の中に温度差つくってどうするのよ。

結露でカビ生えちゃいますよ。

表面結露だけならまだしも、内部結露が発生したらオシマイです。

建物自体の寿命も縮めかねません。

室内温度差はヒートショックに繋がります。

温度差を無くして、家庭内事故を減らそうとしているのに・・・。

日本人にとって『節約』は美徳です。

「贅沢は敵」で、「ガマンはエライ」につながります。

ですから、今までの日本は『我慢のエネルギー』を実践していました。

エネルギーではありません。

無駄なエネルギーを省くのが省エネ。

でも、必要なエネルギーを省いてしまったら・・・。

各国の世帯あたりのエネルギー消費というデーターをご覧ください。

ドイツと日本を比べると、日本の暖冷房エネルギーはドイツの1/4に過ぎません。

お風呂好きの日本ですから、給湯エネルギーは1.5~2.0倍になっています。

照明・家電も多いようですね。

暖冷房の少なさは、国民の『暑さ・寒さは我慢する』事による成果ではないでしょうか?

でも、コレって褒められませんよね。

平均寿命の長い日本人の健康寿命は意外と短いようです。

亡くなる前の男性であれば9.13年、女性であれば12.68年は、日常生活に何らかの制限で通院もしくは入院している状態です。

悪く言えば、医学の力で行かされている状態。

だから医療費・介護費の負担が増える一方です。

環境負荷を少なくするために有効な『我慢の小エネ』も、トータルで考えればマイナス。

そんな現状を後押しする結果になりませんかね。

このロゴ・・・。

明らかなミスリードだと思うんです。

「温かい家に住む人の話をシェアしよう。」

これが一番だと思います。

省エネで健康・快適な生活を送っている人に、本当のところを聞いてみましょう。

こんな動画もあるようですよ。

https://l.facebook.com/l.php?u=https%3A%2F%2Fondankataisaku.env.go.jp%2Fcoolchoice%2Fcharacter%2Frelease%2F&h=ATNkh4_7QHd8FuVtDL9aekIS8MgEEnLMfv–pktEhdTr1Hy1nLf8Fv3cLMyBVqL2NHFbc08eWkokiO7ZKFXc3lazhVexr2B92zANnVn5HuLi6xWqAuMvywYLwkD7CMTDEGKfQrHxZM5AdXPOIFQ0ULib6IH06vdxj3gbcjJ8562dVu88Lhw79qQxu9xlitdLvRmyP7c1jkfYZVhtBoL21YxpZ7FtdRhr4sr-M3bEO28xt0JzyWusOmaOyVBkvV2Rh4h3iLFUc0AwV1dzn9rwttjtHdPziAKJBEyrpfC3_NY

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