シロアリ分布図

先日、とあるホームショーで『日本全国シロアリ分布図』という印刷物を見掛けました。

早速、貰ってきたのがコレです。

ヤマトシロアリ

イエシロアリ

アメリカカンザイシロアリ

ダイコクシロアリ

の4種類のシロアリの発生場所を分布図として示したA3サイズのポスターです。

公益社団法人 日本しろあり対策協会が発行しています。


木造住宅に暮らす私達にとってシロアリは、木材腐朽菌同様に大きな脅威です。

なんとか発生を防止し、見つけた場合には速やかに駆除する必要があります。

そうしなければ、構造躯体が食い荒らされ、最悪の場合は倒壊するかもしれません。

アットホームの調べによれば、4人に1人がシロアリの被害にあったことがあるそうです。

思ったよりも多いですよね。

そんな『住まいの大敵』シロアリのことを、私達は意外と知らないのではないでしょうか?

こうしたポスターを目につく場所に貼ることで、少しでもシロアリに目を向けてもらう・・・。

そんな意図があったのかもしれません。


小さくて見にくいと思うので、ダイコクシロアリを除く3種類のシロアリの発生場所をそれぞれ大きくしてみました。

まずはヤマトシロアリ。

関東地区に暮らす私達にとって、最も関係の深いシロアリだと思います。

地下シロアリに分類され、全国に分布しています。

続いてイエシロアリ。

関東ではそれほど見掛けることの無いシロアリです。

ヤマトシロアリ同様に地下シロアリに分類され、関東以西に分布しています。

防除・駆除方法はヤマトシロアリよりも厄介となります。

そして最後はアメリカカンザイシロアリです。(ダイコクアリは島しょに分布するため、今回は省かせていただきました。)

最近、一部の間で話題になっているシロアリです。

乾材シロアリに分類され、全国に点在しています。

このポスターは2014年に制作されたようですが、アメリカカンザイシロアリの分布を見ていると「そんなに心配することないのかな?」という程度に見えます。

でも別の資料を見てみると、少し様子が違うように思えます。

上図を見ると、かなり危機感を感じるのではないでしょうか?

危機感を煽る商法はあまり戴けないと思いますが、時と場合によっては致し方ないと思います。

一般的なシロアリ対策と言えば、次のような対策が挙げられます。

①対蟻性の高い樹種(ヒバやヒノキ)を選択する。

②湿気を好むため、乾燥された木材を使用し、現場で濡れる事を防止する。

③地面から1.5m以下に防蟻処理を施す。

④床下の換気を心掛ける。

シロアリの生育条件は以下の4つです。

①適度な水分

②養分(木材)

③空気

④適度な温度

①~④全てが揃わなければ、シロアリは生育できません。

でも、そもそも空気は無くすことが出来ません。

木材を防蟻剤で毒化するか、おいしくないヒバやヒノキを使うことで被害を少なくすることは可能です。

人が住む環境であれば、適度な温度も仕方ありません。

水分は換気や乾燥でコントロールできそうです。

そして地下に生息し、水を必要とするシロアリは地面から離れて活動することが出来ません。

先述の対策①~④は、こうして行われるようになりました。

でもこれって、地下シロアリに対して有効な対策なんです。

乾材シロアリに分類される『アメリカカンザイシロアリ』や『ダイコクシロアリ』は、適度な水分を必要としません。

地面から離れた場所でも生息可能です。

ですから、地面から1.5mまで防蟻処理をしていても意味がありません。

1.6mの木材を食べれば良い訳です。

ヒノキやヒバであってもバリバリ食べてしまいます。

つまり従来の地下シロアリ対策をしていても、防ぐことが出来ないことになります。

また防蟻剤が塗布してあっても、5年経過し効果が無くなれば意味がありません。

だからこそ、新築時の防蟻対策は慎重を期したいと思います。

仮に築5年超の家でアメリカカンザイシロアリの被害にあってしまったら・・・。

トンデモナイことになります。

住みながら、躯体にシロアリ駆除剤を散布するのは大変です。

仕上げ材を一旦取外し、駆除した後に元に戻さなければなりません。

一回で駆除出来れば良いですが、通常は1年に一回づつ2~3年かけて駆除するそうです。

地下シロアリであれば、被害部位の想像がある程度つきます。地面からそう遠くなく、湿った場所に限られている訳ですから。

でも乾材シロアリであれば、どこにいるのか全く想像がつきません。

侵入箇所(輸入家具とか)を特定し、そこから進路を追っていきます。

駆除しきれないアリがいれば、そこから更に被害が拡がります・・・。

合成殺虫剤による防蟻対策には限界があると思われます。

強い薬剤は使えませんから・・・。

使えば住人の体調に影響が出ます。

そこで活躍するのがホウ酸です。

でも、日本しろあり対策協会はホウ酸による防蟻対策には消極的です。

つまり地下シロアリの駆除・防除なら合成殺虫剤で対応できても、乾材シロアリには対応できない。

だから、乾材シロアリの話題はしたくない。

だから、分布(発生場所)も小さく見せたい・・・。

そんな風に勘ぐりたくなるのは私だけでしょうか?

話を戻します。

だからこそ、危機感を煽る必要はないものの、正しい知識をもってもらう事が必要だと思うんです。

発生が確認された地域に近い場合は、事前に対策を採ることをお勧めします。

費用はそれなりに掛かりますが、発生後の駆除費用に比べればはるかに少額です。

弊社の施工エリアにも、アメリカカンザイシロアリの発生地に近いエリア(ホットスポットと言うそうです。)が存在します。

そこに新築を考えている方には、ホウ酸による全構造処理(オプション対応)をお勧めします。

上図の濃い青い部分が一般的な防蟻処理の範囲です。

全構造処理の場合は、構造材全てをホウ酸処理します。

只塗れば良いという訳ではありません。

ホウ酸の濃度も重要だし、塗った後の雨水対策だって重要です。

地域密着工務店だからこそ、正しい知識を持ち、正しい対応が出来る工務店でありたいと思います。

という事で、明日

『一般社団法人 日本ホウ酸処理協会主催/劣化対策アドバイザー講習』

を受講してきます。

受講後、試験もあるようですね。

これに合格すれば、従来の地下シロアリ最長15年保証+業界初『アメリカカンザイシロアリの7年保証』も可能となります。

不合格にならないよう、頑張らねば・・・

 

 posted by Asset Red

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