ハイベストウッド

決して新しい訳ではありません。

でも、今まで使っていなかったので・・・。

今回はハイベストウッドについて書きたいと思います。

外壁の下地に張る『MDF』です。

MDF(medium density fiberboard)とは、木質繊維原料とする成型板(ファイバーボード)の一種でJIS A 5905が定める規格では、密度が0.35 g/cm3 以上のものをいうようです。中質繊維板とも呼ばれています。

木材チップを蒸煮・解繊したものに接着剤となる合成樹脂を加え板状に熱圧成型したものであり、同じ木材チップ材を原料とするパーティクルボードや配向性ストランドボード(OSB)に比べて構成要素(セグメント)が小さく、表面だけでなく木口部分も平滑なのが特徴です。

木材の様に軽量で高い加工性を持ち、かつ、木材特有の反りや乾燥割れなどの癖が少なく、均質で極めて安価です。

その反面、木材やパーティクルボードに比べ裁断が細かく粉状にまで粉砕する為、一般的な製品では、木材がもともと持っていた抵抗力が失われ、水や湿気に弱く表面処理を行わないとカビ易いのが難点です。

しかしながら、接着剤の種類・木材チップの樹種・密度の3つの要素を組合せる事によって様々なタイプのMDFを作る事ができ、リサイクル素材による簡易・安価なものから、高い耐水性と防蟻性を持ち木造住宅の耐力壁に使用可能な強度を確保しているものまで、バリエーションの範囲は拡がっています。

なお、MDFよりも低密度の繊維板はインシュレーションボード、高密度のものはハードボードと呼ばれています。(ウィキペディアより)

青字で書かれた『MDFの持つ難点』と従来採用していたノボパン(パーティクルボードに分類されます。)に比べて高価である点を気にして採用を見送っていた訳ですが、調べてみるとずいぶんと違うようですよ。

以下、メーカーのHPより抜粋しました。

ハイベストウッドの特徴は以下の通り。

構造用ハイベストウッドは、耐力面材として重要なせん断強さが構造用合板の約2倍です。

高耐水MDFの為、湿気・水も大丈夫。構造用ハイベストウッドは、使用する釘によって壁倍率木造軸組工法2.5倍お よび4.0倍/枠組壁工法3.0倍を使い分ける事の出来る大臣認定の構造用面材です。

製品には、JISマークとホルムアルデヒド放散等級(F☆☆☆☆等級)が印刷されていますので、現場での検査など、確認が容易です。

間伐材/未利用材などの使われていない木材、解体材/梱包材などの使用後の木材を有効利用、再資源化しています。

 

イラスト

構造用面材の選び方は、「せん断性能」+「釘接合強度」がポイントです。

正しい施工をすることで、バランスのよい構造体が実現できます。

 

構造用ハイベストウッドのせんだん性能は構造用合板のおよそ2倍。
本震による破壊に耐力は発揮するのはもちろん、繰り返す余震にも耐力が保てます。
また24時間水中に浸漬しても、釘接合強度は低下しません。
施工中の事故的な雨濡れにも安心です。

土台・柱・横架材を構造用ハイベストウッドで一体化し、構造用合板などを利用し剛床とすることで、 全体を一つの箱にし、壁面全体で外力を受け止め、すぐれた耐震・耐風性能が得られます。
構造用ハイベストウッドを張りつけた耐力壁は水平力に対して面材のせん断力で抵抗します。
面材工法は、壁面全体で地震力・風圧力を受け止め、バランスよく分散し、 軸組の接合部への力の集中を緩和します。
イラスト:従来の後方から面材を使用した工法へ

構造用ハイベストウッドと筋かいの比較

  構造用ハイベトウッド 筋かい
気密性等 すき間が少なく、外気を遮断できるため、気密性を高めやすいです すき間からの空気もれあり、気密性がよくありません
断熱材の施工 壁の中に筋かいがないため、断熱材を均一に取付けられ施工性も抜群です 筋かいと断熱材が干渉し、特にタスキ掛けの場合、断熱材を均一に取付けることが困難です
剛性 施工が容易で、施工精度が向上し、高い剛性を保てます 施工精度や性能の差がでやすく、精度が悪いと、特に筋かい両端部がガタつきやすく、剛性が低くなりがちです
方向性 あらゆる方向の力に対し均等に効き、面全体で受け止めるため、力が分散し、一部に負担がかかりにくくなります 圧縮方向、引張方向と強度の発現に方向性があります
粘り強さ 大量の釘が抵抗するため、大きな力がかかっても変形しづらく、粘り強くなります 大きな力がかかると、筋かいが折れたり、外れたりしやすくなります
イメージ イメージ:力を分散させ、壁面全体で受け止めます

力を分散させ、壁面全体で受け止めます

イメージ:引き抜けがおこります

引き抜けがおこります

イメージ:筋かいが折れてしまいます

筋かいが折れて
しまいます

驚異的な耐震性能を実物大住宅モデルで実証!

構造用ハイベストウッドを使用した実物大住宅モデルで、過去最大級の地震を再現した地震波を連続5回加振させ、耐震性能を検証しました。
倒壊しないだけでなく、木材や金物への損傷もない強固な構造躯体(P&C-MJ SYSTEM)であることが証明されました。

※再現した地震波は、JMA神戸、JMA川口、BCJ波、JMA神戸110%、JMA神戸の5回実施、震度6強~7、マグニチュード6.8~7.3以上

イメージ:(独)防災科学技術研究所(つくば市)にて連続5回 巨大地震波 加振後の実物大住宅モデル

(独)防災科学技術研究所(つくば市)にて連続5回 巨大地震波 加振後の実物大住宅モデル

イメージ:構造用ハイベストウッド

壁内の湿気を排出して内部結露を防ぎます。

構造用ハイベストウッドは透湿抵抗が低く湿気を屋外に排出しやすい材料です。

それぞれの透湿抵抗は以下の通り

構造用ハイベストウッド/9mm:2.0(m2hmmHg/g)

構造用合板(広葉樹)JAS特類/9mm:11.8(m2hmmHg/g)

構造用合板(針葉樹)JAS特類/9mm:12.2(m2hmmHg/g)

構造用パネル(OSB)JAS4級/9mm:13.5(m2hmmHg/g)

※JIS A1324「建築材料の透湿性試験方法」による

 

高耐水、高耐久のMDFです。

構造用ハイベストウッドは、一般的な家具用、木工用のMDFとは異なり、構造用として作られた高耐水、高耐久のMDFです。

他の木質材料と比較して水の吸い込みが少なく、吸水による寸法変化も小さい耐水性にすぐれた製品です。

水濡れ時の釘接合強度を比較(釘頭貫通試験)

面材を釘で接合する強さを比較するため、釘を打ち込み、反対側から釘を引き抜く試験(釘頭貫通試験)を行いました。 構造用ハイベストウッドは、24時間水に浸漬しても釘を接合する力は低下しませんでした。万一、施工中に水漏れが生じても釘一本一本を保持する力は低下しないことが分かります。

グラフ:釘貫通試験 乾燥状態と浸漬24時間後の比較

シロアリ・腐朽菌にもすぐれた抵抗力

防腐防蟻性能について

木材や他の木質材料に比べて腐朽菌に侵されにくく、シロアリによる食害も少ない高抵抗力を発揮しています。

 耐蟻性試験後

イメージ:構造用ハイベストウッド

構造用
ハイベストウッド

イメージ:広葉樹合板

広葉樹合板

イメージ:OSB

OSB

 食害による重量減少率(%)〈耐蟻性試験〉

構造用ハイベストウッド(PATタイプ)/9mm:3.0%未満

構造用ハイベストウッド(Mタイプ)/9mm:4.0%

構造用合板(広葉樹特類)/9mm:11.9%

構造用パネル(OSB4級)/9mm:45.4%

※PATタイプは(社)日本木材保存協会の規格試験による。(3.0%未満が合格)その他は京都大学への依頼試験データです

耐朽性試験 重量減少率(%)

グラフ:耐朽性試験 重量減少率(%)

※京都大学に依頼しておこなった試験結果です。(重量減少率が高いほど、腐朽菌に侵され劣化が進んでいます。)

見た目は頼りないけど、かなりハイスペックなパネルなんですね。

でもノボパンと比べれば、違うのは透湿性くらいです。耐朽性・耐蟻性はホウ酸塗るから関係ないし・・・。

もう少し安ければいいんですけど・・・。

 

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