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いきなり本題から入りたいと思います。
「自然素材をふんだんに使っています。」
「壁に珪藻土を使っています。」
「だから安心です。」
「高性能の換気システムを採用しています。」
「だから安全です。」
良く耳にする言葉だと思います。
自然素材を使えば、VOCやホルムアルデヒド等による空気汚染を防ぐことが出来るのでしょうか?
確かに、新建材に比べて自然素材自体の放散する有害物質の量は少ないと思います。
珪藻土や下地に使うホルムアルデヒド吸着型石膏ボードだって有効だと思います。
でも、接着剤や混和材は大丈夫なんでしょうか?
塗装はどうでしょうか?
大丈夫だとは思うけど、そう聞かれると心配かも・・・。
室内空気が安全なレベルにあるかどうかを確認しようと思えば、測定するしかないと思います。
もちろん弊社では、お引渡し前の室内で『室内空気環境測定』を実施し、その結果をお施主様に公開しています。
費用なんてたいした事ありません。
測定方法だって、簡単です。
ちょっと心配かも?
なんて方は、是非お試しください。
こんな感じに測定します。
今日行った測定の様子です。
こんな測定バッジを用意します。
赤いバッジがホルムアルデヒド用。
緑のバッジがトルエン・キシレン・スチレン・エチルベンゼン用となっています。
袋の封を切り、バッジを取り出したら、測定したい部屋に設置すれば完了です。
弊社では床から1.2m位の高さの脚立を用意し、そこにバッジを設置しています。
設置したら、速やかに退室しなければなりません。
測定者の匂い成分なども吸着する怖れがあります。
匂いの強いモノを付けないよう配慮が必要です。
退室したら、入口に立入禁止札を貼っておいた方が良いでしょう。
弊社では、玄関に写真のような札を貼っています。
測定時間は概ね24時間が基本です。
翌日回収したら、検査機関に送付します。
概ね1週間で検査結果が届く筈。
どんな結果が出るのやら・・・。
そこには、先述の5物質の放散量と厚労省によるそれぞれの指針値がppmで表示されています。
弊社では、自然素材の採用を推奨しています。
接着剤の使用も最低限に留めているし、塗料も自然塗料しか使いません。
ビニールクロスの使用も控えているし、合板建材の使用も抑えているんです。
結果を見て、びっくりする事はまずありません。
大抵は限りなく0ppmに近い数値になります。
そして、ひと安心・・・。
今回も、そうなると思います。
バッジを設置する前に、換気風量の測定も行いました。
換気システムも同じなんですよね。
設置すれば、キチンと換気してくれる保証はどこにもありません。
配管の具合が良くない場合もあれば、機器故障だってあり得ます。
やはり、測ってみなければわかりません・・・。
こんな計測機を使えば簡単に測ることが出来ます。
マノメーターと云います。
換気システムのコントローラーのボリュームを設定に合わせて、排気口の風量を測定すれば確認することが出来ます。
でも、その前にやっておかなければならない事もあります。
外壁に面した壁に設置されている自然給気口です。
中には、花粉や虫の侵入を防ぐフィルターが入っています。
工事中は閉めっきりでした。
だから家中の給気口の内蓋を開けて、外気を採り入れられるようにします。
天井に設置された排気口です。
オリフィスと云います。
グリルを回す事で、排気量(開度)を調整します。
少し小さくなってるの、わかりますかね?
換気図面を見ながら、脚立に乗ってひとつひとつ調整をしなければなりません。
調整したら、マノメーターの先端をオリフィスの中央にある穴に挿します。
マノメーターの針を読んで、記録します。
これが個々の排気風量です。
それぞれのオリフィスの風量はパスカルで表示されるので、一旦事務所に戻り専用のソフトを使って㎥/hに換算しなければなりません。
合計風量を算出し、設計風量を上回ることを確認できれば合格です。
個々のオリフィスの風量や全体風量に不足があれば、開度やボリュームを変えて再計測を行います。
やってみるとわかりますが、中々設計通りにはいかないんです。
設置すれば安心!
なんてことは、決してありません。
測るべきだと思います。
もちろん弊社では、お引渡し前のタイミングで測定を行い、その結果をお客様に公開しています。
絶対必要だと思うんですよね・・・。
えっ、費用ですか?
機器のお値段は、そこそこします。
維持管理(メンテナンス)費用も、それなりに掛かります。
測定自体は2人掛かりで20~30分くらい。
弊社では、自分で行っています。
専門業者に頼むと、どの位するのかな?
posted by Asset Red
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