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昨日、風量測定を行いました。
お引渡し間近の『FPの家 S邸』の話です。
こんな測定機器を使います。
メインはこちらのマノメーター。
ノズルの先端を排気口の穴に挿すだけです。
排気口に穴が無い場合は、こちらの測定器を使います。
今回のお宅はダクト式第3種換気システムを採用しています。
測定に当たって、まず最初に行うのが自然給気口の開放です。
閉じた状態の給気口です。
蓋を外すと、こんな感じ。
中には、こんなフィルターが入っています。
花粉や虫の侵入を防ぎつつ、新鮮空気を採り入れてくれる頼もしいフィルターです。
弊社では、月一で掃除機による清掃と、半年に1回のぬるま湯洗浄をお勧めしています。
汚れがひどい時には、中世洗剤を溶くのも良いでしょう。
290円/枚(税別)で販売していますが、2年くらいは使えるので、思ったよりも経済的だと思います。
自然給気口が8カ所あれば、8枚×290円=2320円。
これで2年使えれば、1160円/年しか掛かりません。
フィルターを外すと、こんな感じです。
虫・埃・花粉・・・。
なんでも入ってしまいます。
こんな状態での使用はお勧め出来ません。
フィルターを取り付け、蓋を写真のようにセットして完了です。
これをすべての自然給気口で行います。
次に排気口の開度を調整します。
数字が刻まれているのが見えるでしょうか?
写真の場合は、△が5に合っています。
コレ、開度5という事です。
換気設計の際に、ダクト長さや圧損箇所等を加味して開度は設定されています。
これを見ながら、それぞれの排気口の開度を合わせて完了です。
中央にある穴あき板を回せばいいんです。
開度を調整すると、こんな感じになります。
開度が大きいほど、排気量が多いことを示しています。
さあ、準備完了です。
それぞれの排気口中央の穴にノズル先端を挿して、マノメーターのゲージを読めば完了です。
写真の場合、10Paを示しています。
でも、風量は㎥/sで表示しています。
故に、開度とPaの値を㎥/sに換算しなければなりません。
この点が面倒臭いと、いつも思います。
そうそう、こちらのお宅では浴室の換気を暖房乾燥タイプにしているんです。
だから、24時間換気システムとは別系統となります。
よって、お風呂の換気量を測定して合計しなければなりません。
浴室換気のみを行う場合と、24時間換気を行う場合があります。
涼風とか乾燥とか暖房もあるけど、今回は無視しました。
ちなみに24時間と浴室換気の換気量は45.5㎥/sほど違います。
入浴中は浴室換気にしてもいいけど、それ以外は24時間に切り替えないといけませんね。
測定していて、気付いた事があります。
当然ですが、排気口からは空気が出ています。
その量はおよそ80㎥/sでした。
コレ。24時間の場合です。
あれ?隣の排気口から風が吹き出している。
測ってみると、およそ30㎥ほどの風量でした。
ティッシュペーパーを当てると、ヒラヒラしているのがわかります。
同時給排タイプではありません。
メーカーに聞いてみると、そんな設定にはなっていないとの事。
原因不明です。
でも、換気扇の構造的にあり得ると思っています。
そこで、80-30=50を排気量とカウントしました。
それぞれの排気量を確認し、風量のバランスを検討します。
必要であれば開度調整を行い、再度風量測定を行う場合もあります。
開度3.5、設計通りの値となりました。
ちなみに、この時の24H換気システムの消費電力は290円/月となります。
浴室換気扇の24時間モードは、0.4円/hですから、×24時間×30日で約290円。
浴室換気モードであれば、0.5円/hですから、×24時間×30日で約360円。
これを足すと、24時間モードで580円。
浴室換気モードで650円になります。
気積が大きいだけに、いつもよりも高いですね。
乾燥モードにすれば、更に高くなります。
標準モードで2時間45分、88円も掛かるんです。
1日88円×30日=2640円。
これを2回使えば、倍の5280円となります。
凄い金額ですよね。
でも太陽光発電があるから、昼間ならいいのかな?
取り扱い説明書によれば、9年目~11年目に有料点検を受けるようになっています。
標準使用期限は10年のようですね。
換気システムの実質使用期限に比べると、随分と短く感じます。
この辺りもネックだと思います。
換気システムって、設置すればOKという訳ではありません。
施工の良し悪しで、設計通りにはいかないからです。
それを確認するのが、今回行った換気風量測定です。
折角、高いお金を払った訳ですから、キチンと機能して欲しいですよね。
であれば、風量測定を行うべきだと思います。
でも、風量測定だけでいい訳でもありません。
何故なら、排気風量をそれぞれの排気口で測定しているから・・・。
気密性能か低いと、そこら中の隙間から外気が侵入するので、質の高い換気を行えません。
質の高い換気を行うのであれば、C値0.6㎠/㎡以下にすべきだと思います。
えっ、何故かって?
後日、この場を借りてお答えしたいと思います。
posted by Asset Red
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