気候変動の話③

気候変動に関する話を数回に分けてご紹介しています。

その第3回目は、海洋深層水の形成と働きというお話です。

 

えっ、海洋深層水

と思った方も多いのでは?

海洋深層水をぐぐってみると・・・。

太陽の光がほとんど届かず、水温が年間を通してほとんど変化しない水深200M以深の海水のことをいいます。

 

このため、水質を悪化させる有機物や細菌類、環境ホルモンをほとんど含まず、海水として無機化が進んでいるため水質は安定し、豊富なミネラルを含有した様々な可能性を秘めた循環型資源として位置付けられています。

やっぱり・・・。

良く耳にする、身体に良い飲料水ですよね。

でも、気候変動と関連があるんです。

では・・・。

海底に沈み込む密度の高い水塊は、北大西洋と南極海という限られた海域だけで形成されます。

この海域で海水は風により冷却され、また海氷形成時に氷から排出される塩分で塩分濃度を増加させます。

塩分の増加は海水の凍結温度を下げます。

さらに冷却された海水の中では、非常に重い塩水が形成されます。

重くなった塩水は氷からゆっくりと零れ落ち、海底に沈みます。

これらは、より軽い海水を押しのけて下がるように沈み込んで極域の海盆を満たします。

低層水塊は例えば陸上の渓谷や河川のように、海底の地形に沿って移動します。

ノルウェー海では風による冷却で沈み込んだ水塊(北大西洋深層水)が海盆に広がり、グリーンランドやアイスランド、イギリス沖を繋げる深海のシル(海盆を分断する相対的に浅い海領)の裂け目を非常にゆっくりと大西洋の深海平原を南に向かって流れています。

北部大西洋で、このように沈み込んだ水塊は、ベーリング海峡が非常に狭いため太平洋に流れ出すことはありません。

一方、南極海の北部ウェッデル海の海氷の周縁部では風による冷却に加え、冷却された塩水の排出が活発です。

これにより形成された南極低層水が沈み込み、大西洋海盆に向かって北方へ流れだ出しますが、非常に重いので北大西洋深層水の下部に潜り込んでいきます。

この氷塊は南極半島と南アメリカの最南端の間のドレーク海峡によって阻まれ、北大西洋深層水同様に太平洋へ流入することはありません。

以上のように大西洋で形成された深層水は、大西洋海盆から南アフリカ沖を経由してインド洋に流れ込み、オーストラリアから太平洋海盆へと移動します。

インド洋と太平洋では深層水は表面の海水と混合します。

この混合に伴う上昇流は非常に遅い為、流速を測ることで、その発生場所を調べる事は海洋表層で起こる風成循環と比べて大変難しい。

でも、深層水は深海で長い移動の途中で、その地域の物質が沈み込んで分解した成分を含みます。

その化学的な特徴を、北大平洋の表層で探すことで大規模な上昇流が起こる場所を知る事が出来ます。

続く・・・。

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