防腐・防蟻処理及び耐久性に関する基礎知識⑦

昨日も、しっかりとStay Homeさせていただきました。

一昨日は、帰路駅前の飲み屋を窓越しに覗いてびっくり

店内は酔客でいっぱいでした。

8時近かったと思いますが、早々に変える雰囲気ではありません。

あと少しなのに・・・、我慢出来ないのかな?

少しだけ、寂しい気分になりました。

コロナ禍、みんなで協力して乗り切っていきたいと思います。

さて本題です。

随分前に(財)日本住宅・木材技術センターから発刊された、大規模木造建築物の保守管理マニュアル -材料・施工・維持保全-の中から、その一部を抜粋してご紹介する木材と木材劣化に関する基礎的な知識の共有』シリーズ第7段は、こんな話題です。

⑤蟻害材の特徴

木材腐朽菌による被害は、菌糸が分泌する酵素によるセルロースの分解であるので、化学的作用であり、早材及び晩材の硬さの違いに関係なく、辺材・心材の含有成分つまり科学的性質と関係していた。

しかしシロアリの場合は、昆虫が木材を齧り取るという物理的作用によって被害が生じるところから、侵される環境は同様であっても被害性情は異なる。

すなわち硬い晩材部分を食い残して柔らかい早材部分を食い荒らすので、2方柾の部分は層状に被害を受ける。

辺材と心材を比較すると、心材はリグニンを多く含むため硬く、辺材より侵されにくい。

また広葉樹は針葉樹に比べて硬い材が多いので、一般に食われ方が少ない。

とはいえ、腐朽と蟻害とは時に紛らわしいことがある。

特にヤマトシロアリの食害部は多くの場合、腐朽を伴っているので注意が必要である。

腐朽材と蟻害材との主な相違点を挙げれば、次の通りである。

・シロアリは、木材の横断面(木口面)から食害を始めることが多く、年輪部分を残して被害を受けていることが通常であるが、腐朽材では木口面から始まるとは限らず、木材の表面から崩壊している場合が多い。

・シロアリは心材及び晩材部分を残すことが多いが、腐朽菌はそれらの区別なく被害を及ぼす。

・腐朽材は褐色や白色に変色している場合が多く、材表面に多数の亀裂が見られる。

・蟻害材は木材の最外層が食害されずに残っていることが多いが、腐朽菌は表面から被害を受ける。

・蟻害材の割れ目や裂け目あるいは材表面には、多くの場合蟻土が見られる。またイエシロアリとヤマトシロアリによる食害部の特徴は、次のとおりである。

 ヤマトシロアリの食害部は、湿った腐朽を伴っていることが多く、排泄物と腐朽とで不潔な様相を呈している。

 イエシロアリの食害部は、一見清潔でわずかに年輪の硬い部分を食い残し、食害部内面に光沢がある。

このようなことから、被害部分の状態をよく観察することで、腐朽かシロアリか、またイエシロアリかヤマトシロアリかを大まかに判別することが出来る。

ところでシロアリの食害量は、シロアリの頭数及び環境状件によって異なるが、イエシロアリの中程度のひとつの巣で30cm立方の木材が約10日で食い尽くされたという事例からもわかるとおり、激しい食害力を持っている。

そして古材よりも新材を好み、特にマツ材が好まれる傾向がある。

被害部分は材が齧られて欠損してしまうのと同時に、横架材の外周部の辺材に被害が集中するので、強度的な面での損傷は大きい。

続く・・・。

 

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