板橋区蓮根 I邸の屋根下地

6月4日付のアセットフォー日記となります。

今日の練馬・板橋は生憎の雨・・・。

現場マンにとっては、とにかく憂鬱な一日となりました。

このまま梅雨入りなんて事が無いよう、祈るばかりです。

板橋区蓮根1丁目に建つ『FPの家 I邸』では、屋根下地の施工が進められています。

と言っても、今日は雨で休みなんです。

雨が降り出す前に、せめて下葺き材だけでも葺いておきたかったなぁー・・・。

まずは、ちょっとした失敗談からスタートです。

写真は、桁(210×105)に掛けられた屋根タルキ(以下、タルキ)を撮ったものとなります。

桁下部分は、母屋下がりになっています。

弊社では以前から構造計算を旧知の設計事務所にお願いしていますが、ちょっとした納まり上の不具合が発生しました。

それが上写真です。

タルキ構面の倍率を確保する為に、母屋下がり部分の屋根タルキサイズを140×45にする事。

図面には、そう書かれていました。

母屋下がりがあるのは、北側の1面だけです。

仕方ない・・・、そう思いました。

でも桁から上のタルキは、2×6材(140×38)で問題ないそうです。

その為、図面には桁を境に2×6材と140×4材が併用して書かれていました。

ちなみに、このお宅はタルキ間に断熱パネルを充填する仕様です。

タルキ巾が45mmで間隔が455mmであれば、断熱パネルの巾は408mm(クリアランス2mm確保しています。)となります。

一方、タルキ巾が38mmであれば断熱パネルの巾は415mmとなります。

つまり、パネルを2種類用意しなければなりません。

削ぎ継ぎ(そぎつぎ)

しかもタルキのジョイントは、イラストのように『削ぎ継手』が一般的です。

ジョイント部分に断熱パネルを充填しようとすれば、パネル自体をタルキに合わせて斜めに加工しなければなりません。

そんなの現実的ではありません。

この図面を見て、すぐに、この面の屋根タルキだけ140×45に変更するよう指示を出しました。

この面のタルキを全部140×45に変えても問題ないでしょ

設計者にも、主旨を話し納得して貰いました。

今後、同じようなミス(敢えてミスと書かせてもらいます。)が起きても困ります。

でも、時期が悪かったようです。

プレカット業者から言われました。

「事前に連絡を戴いていましたから、140×45の米松材は確保してあります。」

「でも量を増やす事は出来ません。」

「在庫が限られているんです・・・。」

そう、ウッドショックの影響です。

仕方ありません。

急遽、3mmベニヤを巾140mmに割いてもらうよう手配しました。

これを2×6材に2枚貼れば、38+3+3で44mmになります。

1mm小さいけど、上から下まで408mm巾の断熱材を入れる事で対応出来そうです。

写真右側の赤っぽいタルキが140×45材、左側の白っぽいタルキが2×6材となります。

ここに3mmベニヤを2枚重ねて貼りました。

タルキ間に充填する断熱パネルの写真を挙げておきます。

『FP遮断パネル』と言います。

気温・湿度等をしっかりと管理された専用工場で、1枚1枚オーダーメイドでつくられたパネルです。

ウレタンの発泡圧を抑える多段プレス機が、現場発泡ウレタンにない『独立気泡構造』を産み出してくれます。

木枠の付いた硬質ウレタンフォームには、2層の遮熱通気層がついています。

この通気層を『シルバーバット』と言いますが、とにかくスグレモノなんです。

イメージイラストを挙げてみました。

ポイントは3つです。

①アルミクラフ紙×2枚が輻射熱を反射します。

②暖められた空気は2層の通気層を通って、換気棟から排出されます。

③断熱材が伝わる熱を少なくします。

この機能により、冬の寒さは元より夏の暑さも防ぐことが出来る断熱材なんです。

こんな実験結果があります。

屋根の下に35mmの通気層を設けた模型の、断熱材表面の温度を測ってみました。

一般的な屋根断熱って、だいたい、こんな構造だと思われます。

 

屋根の表面温度は74.9℃に対して、断熱材表面温度は48.1℃でした。

一方、弊社の構造だと、こうなります。

屋根の表面温度は74.9℃に対して、断熱材表面温度は30.9℃でした。

前者との温度差は、実に17.2℃。

これって、凄いことだと思うんです。

ちなみに、ここで使われている厚さ105mmの断熱材の熱抵抗は5.25です。

これって厚さ237mm程度のGW16Kに相当します。

道路斜線や北側斜線の厳しい弊社商圏では、薄くても熱を逃がさない断熱材って有難いんです。

施工の様子も挙げてみましょう

FP遮断パネルをタルキ間に充填し、木枠部分をタルキにしっかりと固定します。

固定した様子を撮ってみました。

熱伝導率0.020W/m・Kの断熱材自体の厚さは105mmあります。

そして、その上にアルミクラフト紙で出来た通気層が畳まれています。

タルキ成は140mmですから、35mmが通気層になる訳です。

クラフト紙は、表になる側が緑色、裏になる側が銀色になっています。

以前は表裏とも、銀色でした。

施工中、眩しいんですよね。

サングラスをしないと目がおかしくなります。

そこで改良されたんです。遮熱性能はそのままに、眩しさが軽減されました。

畳まれたクラフト紙をタルキに被せ、タッカーで留めると写真のようになります。

この上に野地合板を張れば、下イラストのように遮熱通気層が2層できる仕組みです。

でも、せっかくの通気層も効果がなくなるケースがあります。

寄棟屋根の隅木とタルキの取合い部を撮ってみました。

タルキと隅木の天端は、平らになっています。

ここに野地合板を張りますが、そうすると通気層を通った空気が、隅木で止まってしまいます。

これ、屋根断熱であれば、大問題になるんです。

そこで弊社では、隅木と当たるタルキ上面に、イラストのような欠込みを入れていました。

そうする事で、隅木沿いに空気が通る道をつくっていたんです。

でもコレ、結構手間が掛かります。

かと言って、省略できる施工ではありません。

そんな中、今回は新製品をお試し施工してみました。

日本住環境㈱のオープンボードという通気部材です。

寄棟屋根の隅棟部分の屋根通気を確保してくれます。

皆さんもご存知だと思いますが、小屋裏に集まった熱を排出するのって、夏の暑さ対策に非常に有効です。

その為に、様々な通気部材も販売されています。

せっかくの屋根通気を、隅棟部分で無駄にしない為の通気部材。

有難いでしょ

こんなイメージです。

イラストのように、隅木の上に取り付けます。

残念ながら、未だ施工していません。

明日は雨も上がるようですから、施工できるかな

施工性を確認したいと思います。

FP遮断パネルとタルキの施工後の写真を下から撮ってみました。

この後、アルミテープを使って気密処理しなければなりません。

雨養生はしました。

この時期は、いつ雨が降るかわかりません。

気が抜けないんですよね・・・。

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