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築10年超のお宅から、電話が入りました。

「引き戸が動かなくなった！」

「建具を外したいんだけど、どうしたらいいの？」

電話でアレコレ説明を試みましたが、まったくラチが開きません。

「夕方寄りましょうか？」

という事で、お邪魔する事になったんです。

でも

なぜか、悪い予感がしたんですよね・・・。

 

このお宅では、W社のPという建具を採用しています。

上レールにガイドを引っ掛け、下レールの上を戸車が走る構造です。

だから障子や襖のように建具を外す事はできません。

でも大抵の調整は、建具を外さなくても出来るんです。

＋ドライバーが一本あればいいんです。

例えば建具の戸先部分の上下に、こんな部品が付いています。

 

 

 

 

 

 

 

上部ガイドのネジを回せば、扉上部が手前に来たりれ奥に行ったりします。

戸車の下ネジを回せば、扉下部が手前に来たりれ奥に行ったりします。

戸先の反対にもあるので、これらを調整すれば建具の寄りを微調整できる訳です。

また戸車の前後調整ネジを回せば、戸車が出たり引っ込んだりします。

 

 

 

 

 

 

前後の戸車の出を調整すれば、建付け調整が出来る訳です。

でも調整の必要はありませんでした。

そもそも、扉が固くて動かなかったんです。

そこで、上部ガイドの下にある扉取り外し用のツメを上げて扉を外しました。

そして戸車を見てみました。

案の定、戸車に綿埃がメチャクチャ詰まっていました。

小さなマイナスドライバーを使って綿埃の撤去を試みましたが、毛髪が多く戸車に巻き付いています。

結局、完全に取りきることは出来ないまま扉を取り付ける事に。

開け閉めできるようになったものの、他の建具よりは重いんです。

戸車の動きが悪いんだから、当然ですよね？

「戸車の交換しますか？」

試しに聞いてみました。

「ハイ、交換してください。」

早速、メーカーに戸車を注文しました。

届き次第、交換します。

悪い予感って、大抵当たるんですよね・・・。