筋違の「北洋平割 特等 4.0×10cm 3入」の意味。

板橋区で工事中の『スケルトンリフォーム K邸』の話です。

解体後の建物の様子を撮ってみました。

写真は1階和室の角に取付けられていた既存筋違です。

「北洋平割 特等 4.0×10cm 3入」という印字が見えます。

今回は、この印字について書いてみようと思います。

 

まずは〇の中に富という字があるマーク。

これは多分、ロゴマークだと思います。

丸富木材が販売した材木なのかな

次の「北洋」は北洋材である事を示していると思われます。

北洋材(ほくようざい)は、ロシアシベリア地方で産出された輸入木材です

平割(ひらわり)は、厚さが75mm未満・幅が厚さの4倍未満の挽き割り類の中で、横断面が長方形のもの

鴨居や敷居、方立などに利用される事を想定したサイズです。

この筋違は4cm×10cmのサイズのようですから、平割と呼んで差支えありません。

特等は木材の等級を示しています。

産地や樹種により若干の違いはありますが、これが価格設定の根拠になる事が多いので重要情報のひとつだと思います。

ちなみに日本農林規格(JAS)では

節の大きさが断面寸法の何%以内に収まっているか

年輪幅が何ミリ以下であるか

により1級・2級の区分を設けていますが、ここには特級という区分はありません。

でも昔から、特等というグレードは存在していました。

しかも、これも節によるグレード分けなんです。

一等材・・・節が含まれるため壁の中に隠れて見えなくなる部位に使用する事が多いようです。

また節が抜けた穴(抜け節)もあります。

小節材・・・直径2cmくらいの節が点在する材です。

腰壁やフローリング等目に見える場所に使われる事が多いようです。

上小節材・・・直径1cmくらいの節が、柱に3~4箇所点在する材です。

無節材・無地材・・・まったく節のない材です。

木材業界的には最上位グレードであり、希少性が高いため高価になります。

あれれ・・・、ここにも特等なんてありませんね。

特等とは、一等の上という概念のようですね。

古い材木屋さんに聞くと、こんな事を言っていました。

「一等材の中には、丸みのある材があります。」

「丸みがない材を一等の上という意味で特等とか特一等と呼んでいます。

ナルホド・・・。

丸みのない材をピン角とも言いますが、これを特等とか特一等と呼んでいた訳です。

厚さ40mm×巾100mmのピン角材。

筋違材としては、一般的ではないと思います。

筋違による耐力壁には、以下の倍率を挙げてみました。

1.5倍・・・30mm×90mm/片筋違

2.0倍・・・45mm×90mm/片筋違

3.0倍・・・30mm×90mm/襷掛け筋違

4.0倍・・・45mm×90mm/襷掛け筋違

他にも90mm×90mmの筋違が使われる事もありますが、40mm×100mmなんてサイズは出てきません。

30mm×90mmよりも太い材=30mm×90mmよりも強い材

という認識の元、上位材として採用していたのかもしれませんね。

なお弊社が採用する『FPウレタン断熱パネル』中にある筋違のサイズは45mm×105mm。

片筋違も襷掛け筋違も選択可能です。

やっぱり太い材の方が、安心できますよね・・・。

最後の「3入」は、梱包内の入り数だと思われます。

材木って何本かをまとめてバンドで結束しているでしょ

40mm×100mmの場合、3本づつ結束していますよと書かれている訳です。

昔の材木って、面白いですよね。

こうした表示を読むだけで、色々な事がわかります。

 

ちなみに、この筋違は後で抜いてしまいます。

構造図には30mm×90mmの片筋違に入れ替えと書かれているけど、45mm×90mmに変えちゃおうかな

設計者に相談してみます。

いずれにしても大工さんが現場に入るまでは、既存の筋違に頑張ってもらいます。

地震が来て、倒れちゃったら困るでしょ

いわゆる『仮筋違』の代わりに、既存筋違を利用する訳です。

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