1・2階のユニットバスを同時に施工されたら気密処理の時間がありません。

01月24日付のアセットフォー日記となります。

練馬・板橋の天気は晴れ。

気温も割と高く風もありません。

穏やかで過ごしやすい日が続くのを願っています。

埼玉県の『FPの家 O邸』の現場写真をご覧ください。

2階ユニットバスの写真を挙げてみました。

組立・設置がほぼ終わり、給排水配管を繋いでいる段階の写真です。

このお宅では、1・2階のユニットバスが上下に並んで配置されています。

その為、まず2階のユニットバスを先に設置し、日を置いて1階のユニットバスを設置する事にしました。

ユニットバス設置業者にしてみれば、続けて施工したいところだと思います。

でも敢えて、このように計画しました。

えっ、何故かって

その理由をこれから書こうと思います。

2階ユニットバスを1階から撮ってみました。

写っているのは防水パンと、灰色の排水管&青い給水管そしてピンクの給湯管です。

排水管が石膏ボードを張った壁を貫通しているでしょ

この向こうは外になります。

つまり、この壁は外皮に当たる訳です。

外皮を貫通する管の周りの隙間は塞がなければなりません。

そう、気密処理と防水処理です。

でも通常は、防水パンの排水接続口に合わせて排水管を設置。

そして接続しています。

その後、室内側に気密処理。

屋外側に防水処理を行います。

排水管周りの気密処理後の写真です。

配管回りに発泡ウレタンを充填し、硬化後に平らに切削。

石膏ボードの上にアルミテープを貼り、アルミテープと配管をデュポンのストレッチガードテープで貼り合わせました。

屋外側の写真です。

配管回りに隙間があるでしょ

ここに発泡ウレタンを充填したところを撮ってみました。

発泡ウレタンは、空気中の水蒸気に反応して発泡します。

その為、一度に厚く充填すると発泡不良を起こしてしまいます。

一度に充填できる厚さは、だいたい30~50mm程度でしょうか

この季節であれば、硬化時間は60~120分くらい。

結構時間が掛かるんです。

固まったら、その上にウルトの防水・気密スリーブを貼ります。

横から撮ってみました。

配管に黒い部分がちゃんと被さっているでしょ

でも最近、JIOの追加外装下地検査の際に、ここに防水テープを貼るよう指示を受ける事が多いんです。

念の為、テープを増し貼りしておきました。

今回の設計では、浴室周りから外部に電線を出しています。

その為、電線周りにも気密処理を行いました。

 防水コンセント用配線

 幹線ケーブル

2世帯住宅の為、いつもより多いんですよね・・・。

 

もちろん屋外側も、排水管同様の防水処理をします。

 ①線周りのウレタン充填

 線周りのストレッチテープ貼り

 ③ストレッチテープの上の防水・気密スリーブ貼り

いつもであれば、②の施工は行いません。

こんな形状の防水・気密スリーブを利用するからです。

でも今回は在庫がないという事で、フラットタイプのスリーブを代用しました。

幹線周りからの漏水を防ぐためのプラス施工という訳です。

幹線も4本並ぶと壮観でしょ

ユニットバスの施工に伴い、これだけの施工が必要となります。

防水処理については、後日でも問題ありませんが・・・。

2階と1階のユニットバスを同時に施工されたら、室内側の気密処理をしている時間が無いでしょ

これが理由です。

ちなみに1階ユニットバスの施工は明日行います。

ギリギリセーフです・・・。

室内でも大工さんが、気密処理&断熱補強工事を行っています。

窓回りの隙間を撮ってみました。

左側の白いのが樹脂サッシのフレームです。

そして右隣のベージュ色が窓枠。

銀色が奥に貼られたアルミテープ、そしてその右側が柱です。

図にすると、こうなります。

図中に発泡ウレタン①とあるでしょ

この室内側に、柱と樹脂サッシのフレームを跨ぐようにしてアルミテープを貼っています。

もちろん気密性を高める目的です。

先程の写真で見えていたのは、このテープだった訳です。

そして今回は、黄色い部分に発泡ウレタンを充填しました。

図中にある発泡ウレタン②に当たります。

これだけ発泡ウレタンを充填しておけば、窓回りが寒いなんて事は無いでしょ

もちろん隙間風も入って来ません。

弊社ではずーっと前から、当たり前のように行っている施工です。

でも、まだまだ、こうした施工を行っていない高断熱住宅もあるんですよね・・・。

悲しい限りです。

最後に珍しい写真を1枚挙げておきます。

2階脱衣室の天井裏に設けられたネオマフォーム製の箱の写真です。

この建物は天井断熱を採用している為、天井野縁の下に気密フィルムを張ります。

そしてプラスターボードをその下に張り、フィルムの上には厚さ400mmのセルロースファイバーを吹き込みます。

この箱の中には、第3種セントラル換気システムの本体が入ります。

本体って断熱境界の内側に設置しなければなりません。

でもセルロースファイバーの中に埋めてしまえば、点検や修理が出来ません。

でも、こうしておけば天井点検口を明ける事で簡単に本体のメンテナンスが出来るでしょ

常にメンテナンス時の作業性を考えるのも、工務店の仕事だと思います。

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