手すり壁・パラペット上端部の防水施工②

今回は、防水施工マニュアル(住宅用防水施工技術)2021からの抜粋となります。

前回に続き、手すり壁・パラペット上端部の防水施工に関する、実験結果をご紹介しています。

いよいよ今回は、実験結果の発表となります。

ドキドキしますよね・・・。

手すり壁・タイプAは

①木材表面10か所全てで漏水し、②木材下端は8カ所漏水しました。

タイプBは

①木材表面7か所漏水、②木材下端はありませんでした。

タイプCは

①②どちらも漏水無しでした。

写真の漏水箇所の木材(木屑含む)は青色になっています。

続いて考察です。

①木材表面10/10漏水、②木材下端8/10漏水。

水をパイプへ注水中に漏れ出る傾向がある。

木材表面と透湿防水シートの間に木屑が残り、木屑が「水みち」になり漏水を招きやすい。

ネジ下穴をあける時、透湿防水シートは電動ドリル側へ持ち上がり、木屑の大半は①木材表面に残る。

①木材表面7/10漏水、②木材下端0/10漏水。

タイプAと同様に、①木材表面と透湿防水シートの間に木屑が残り、木屑が「水みち」になり漏水を招きやすい。

一番上に張る防水テープの止水性はタイプCより劣る。

①木材表面0/10漏水、②木材下端0/10漏水。

ブチル系両面粘着防水テープを躯体に先張りした方が、木屑は発生しない。

両面粘着防水テープにより鞍掛けシートと躯体の連続性が確保され、止水性は良好である。

実験まとめ

タイプAは禁止すべき納まりです。

雨漏りのリスクが高いことが事故事例からも判明しています。

透湿防水シートは完全な防水ではなく撥水作用を活かして防水するものがほとんどであるため、水平面での防水効果と貫通物に対する止水性は期待できません。

タイプBは注意すべき納まりです。

一見安全側であるように思えますが、笠木取付時の穿孔加工でドリルの木屑が挟まりやすく、タイプAと同様に木屑が「水みち」になり雨漏りのリスクが高くなります。

タイプCは推奨納まりです。

止水性が良好で納まりがシンプルです。

出典:国土技術政策総合研究所 国総研資料 第975号 木造住宅の耐久性向上に関わる建物外皮の構造・仕様とその評価に関する研究 第Ⅺ章-83.90.91をもとに日本住宅保証検査機構作成

いかがでしたか

タイプBよりもシンプルなタイプCの方が防水効果が高いなんて、ちょっと意外ですよね・・・。

でも結果が出た以上、まずは従うべきだと思います。

という訳で、弊社ではタイプCの納まりを採用しています。

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