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07月18日付のアセットフォー日記となります。
今日の練馬・板橋の天気は曇り。
湿度は高いものの気温は30℃を超えませんでした。
でも中作業が多かったので、あまり関係なかったなぁ~。
『FPの家 F邸』の現場写真をご覧ください。
2階脱衣室天井に設置された換気システム(ルフロ400)本体を撮ってみました。
羽根と蓋
羽根と蓋は外してあるので、モーターが見えるでしょ?
普段は、あまり見ることのできない風景だと思います。
ルフロ400って、羽根を簡単に外す事が出来るのも特長のひとつなんですよね。
以下に羽根の取り外し方を挙げておきます。
羽根の取り外し型
簡単に羽根を外せると、清掃がしやすいでしょ!
定期的に羽根を掃除していれば、ダクト内の汚れも心配ありません・・・。
でも今回の目的は羽根の清掃ではありませんでした。
ルフロ本体にある排気ダクトの入口部分をテープで塞ぎたかったんです。
ルフロは家中の汚染空気をダクトを通じて集め、図中の赤いダクトから外に排出します。
室内空気の出口
逆に、ここを塞いでしまえば、ルフロ400を通じた外気の流れを止める事ができるでしょ?
実は今日、F様ご夫婦立ち合いの下、『気密測定』を行いました。
気密測定の様子
気密測定は、住宅の『あってはならない隙間』の合計面積を専用機器で測定し、C値として数値化することで気密性能を評価する試験です。
気密測定のイメージ
イラストのような測定器を室内に据付け、建物の内外圧力差を利用します。
壁・天井・床・配管貫通部・窓枠周りなどに生じる目に見えない隙間(=あってはならない隙間)の大きさを把握するための唯一の手段と言えるでしょう。
ちなみに『あっても良い隙間』とは、窓や給排気口等の開け閉めできる開口部を言います。
開けたい時には開ければ良いし、閉めたくなれば閉じられます。
換気システムの排気はコレに当たるので、塞がなくてはならないんです。
でも壁・天井・床・配管貫通部・窓枠周りなどに生じる目に見えない隙間は、閉じたくても閉じられないでしょ?
隙間が多いとそこから空気が出入りし、冷暖房効率が低下します。
また24時間換気が設計通りに機能しないため、空気品質が低下する事になります。
だから、あってはならない隙間なんです。
逆に隙間が少なければ室内温熱環境が外気に左右されず、エネルギー効率の高い快適な住まいになります 。
こうした施工品質を数字で証明できることが、最大の意義と言えるでしょう。
なお気密測定には『加圧法』と『減圧法』の2つあります。
減圧法のイメージイラストを挙げてみました。
送風機から室内の空気を強制排出する事で、室内空気を負圧状態にします。
この時、隙間が無ければ内外圧力差はどんどん大きくなるでしょ?
でも隙間が多ければ、隙間から外気が入ってくるので内外圧力差は、それほど大きくなりません。
送風機から排出される室内空気量と内外圧力差により、隙間の合計面積を把握するのが減圧法です。
一方、加圧法は室内に外気を強制的に吸入する事で、室内空気を加圧状態にします。
この時、隙間が無ければ内外圧力差はどんどん大きくなるでしょ?
でも隙間が多ければ、隙間から外気が入ってくるので内外圧力差は、それほど大きくなりません。
送風機から吸入される室内空気量と内外圧力差により、隙間の合計面積を把握するのが加圧法です。
ちなみにJISでは、「試験は原則、減圧法を原則とする」とされていて、加圧法は参考として示されています。
両者の差をまとめると、こんな感じです。
減圧法と加圧法では、測定数値に若干の差が生じます。
一般的には、前者の方が通気量の値が小さくなると言われています。
これは主として、開口部の種類やダクトのシャッターで隙間の状態に違いが生じるためとされています。
通常の生活状態では、室内が負圧であること。
また排気ファン等を運転した時、減圧されていることなどを考慮すると、減圧法での測定の評価が妥当であり、また実際の測定もやりやすいと言えるでしょう。

上図は、外開き窓の加圧時・減圧時のQ-ΔP曲線を示したものです。
外開き窓の場合、加圧時には同じ圧力下の減圧時よりも流量が多くなる事がわかります。
これは窓のパッキンの形状による差が現れたもので、建物の躯体の隙間が極端に少ない場合には、建物全体の気密性能に影響を与えることになります。
相当隙間面積(C値)は、ほとんどの場合加圧法の方が2割程度の範囲で、減圧法よりも大きな値となるようです。
でも内開きの窓であれば、反対のことが言えます。
また建物に強い風が当たった時などは、加圧法と同じ条件になります。
加圧法を参考にするとは、こんな意味なのかもしれませんね。
さて今回の測定は、どうだったでしょうか?
以下、気密測定結果を挙げておきます。
建物の実質延べ床面積 S=116.67㎡
総相当隙間面積 αA=25㎠
隙間特性値 n=1.50
これが1回目の測定結果となります。
でも、この値は正しい測定値ではありません。
今回もコーナー札幌製の測定器を利用しましたが、総相当隙間面積の測定可能最小値は20㎠程度なんだそうです。
でも今回の建物の総相当隙間面積は、これを下回っています。
シートに明けた疑似隙間
仕方がないので、測定器を据え付けた窓に張られたシートに12.5㎠の穴を明けました。
上写真をよく見ると、三角形の穴が明いているでしょ?
斜辺が5cmの二等辺三角形なので、面積は12.5㎠になります。
これを総相当隙間面積25㎠から引けば、本来の総相当隙間面積12.5㎠になるでしょ!
C値は総相当隙間面積を実質延べ床面積で割るので
12.5㎠/116.67㎡=0.10㎠/㎡
となります。
同様に計3回分の測定を行い、その平均は0.1㎠/㎡となりました。
良かった・・・。
やはり延べ床面が100㎡を超えると、気が楽になります。
延床面積が小さくても外皮面積って、あまり変わらなかったりするんです。
外皮面積が多ければ、相対的に隙間も大きくなる傾向にあります。
でもC値は隙間の合計面積を延べ床面積で割るでしょ!
だから狭小住宅って不利なんです。
でも今回のお宅は比較的引違い窓が少ないので、安心していました。
引違い窓って、他の窓に比べて隙間が大きいんです。
構造上、仕方ないとは思うんですが・・・。
でも、今回の計測はとても大変でした。
計3回の測定結果を得るために、10回くらい測定を行ったと思います。
そのたびにエラーメッセージが出て、再測定となりました。
意外と風が強かったんですよね。
ISO9972が2015年に改定されたことを受けて、2017年12月にJISも改定されました。
その中には以下の測定条件も含まれています。
・外部風速が3m/s以下(1.5mの高さ)を確認
(旧JISは少し曖昧だった)
・ゼロ流量時の圧力差測定方法をISOに整合させた。
(試験前の室内外圧力差を30秒以上計測し10点以上の平均が±3Pa以内であること、試験前後で±1Pa未満であること)
これに該当したのか、風により測定結果にムラがあったのか・・・。
ちなみに、最近校正から帰ってきたばかりなので、機械に問題はないそうです。
今回の改訂では、回帰式の決定係数R2(ばらつきを示す数値)に関しても明示されています。
住宅や建築物の気密性能は、外皮や開口部の隙間を通じた空気の漏れ量を測定して評価されます。
測定では、室内外の圧力差(ΔP)と通気量(Q)の関係をグラフ化し、回帰モデルで近似します。
このとき、決定係数は測定データに対してモデルがどれだけ正確に通気特性を表現しているかを示す指標として用いられます。
具体的には、得られた複数の圧力差と通気量のデータ点に対して、通気特性式(Q = a·ΔPⁿなど)をフィッティングします。
このモデルのR²が高いほど、測定値とモデルの一致度が高く、信頼性のある気密性能評価が可能となります。
今回の改訂では、決定係数0.98以上(旧JISは0.95以上が望ましいこと)となりました。
この値が0.97となり、エラーが出ちゃうんです・・・。
F様に説明をしましたが、さすがに10回あまりも測定し、その度にエラーが出るとビックリしますよね。
でもC値0.1㎠/㎡以下という結果には、大変喜んで戴けました。
メデタシ、メデタシ・・・。

posted by AssetRed
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