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先日訪問させて戴いた、弊社OB様宅の玄関庇の写真をご覧ください。
玄関庇の経年変化
築5年目のお宅です。
外壁はスイス漆喰、屋根は砂吹きガルバ葺き。
玄関ドアはガデリウスのチークドアと、弊社の標準的な仕様をご採用戴いたお宅です。
庇の軒天には杉の羽目板を張り、腕木にも杉材を用いています。
もちろん、どちらも国産材。
しかも無塗装です。
ただし軒天材に関しては、ケイカル板の下から留め付けているので貼替可能。
腕木・桁に関しても後付けとし、木ネジで固定しているので、腐ったら交換できるようにしました。
庇の下とは言え雨掛かりの部位でしょ?
念のため・・・。
でも心配した割には、全然傷んでいません。
腕木の下が黒ずんでいる程度です。
でもお湯でゴシゴシ擦れば、黒いのは落ちると思います。
ちなみに当時のチークドアは自然塗装品でした。
他の現場の経年変化と比べると、塗装の劣化が少なく感じます。
やはり軒の出を大きく取る事で、劣化を遅らせる事が出来そうです。
さあ、ここからが本題です。
軒天・腕木・桁にはコシイ・スーパーサーモを利用しています。
コシイ・スーパーサーモは、ノンケミカルながら高い寸法安定性と耐久性が付与されたサーモウッド(水蒸気式高温熱処理木材)です。
ちなみにサーモウッドは、薬剤を使用せずに熱と水蒸気だけで木材の性質を向上させる技術もしくは向上させた木材です。
木材をスチーム加熱し、自然発火する手前の温度で止めた燻製みたいなモノとお考えください。
以下、その仕組みについて書いてみました。
熱処理のメカニズム
温度・空気・水分の3つが最適な条件になると、木材は腐朽します。
また木材が反ったり割れたりする原因は、水分量の変化による木材の膨潤や収縮です。
コシイ・スーパーサーモは、これら3つの要因のうち、水分をコントロールすることで高い寸法安定性と、耐久性の向上を図っています。
元々はフィンランドで誕生したサーモウッド技術ですが、これを日本の樹でも使えるよう越井木材が改良しました。
しかも220℃以上で処理する事で耐朽性・防腐性が向上させ、スギをヒノキ並みの性能に変えます。
以下に土中埋設試験の様子を挙げました。
土中埋設試験の様子
腐朽が起こりやすい高温多湿の室内で土中に試験材を埋め、その腐朽度合を比較する試験です。
一般的には、野外の土中に比べて2~4倍の速さで腐朽が進みます。
2年経過した試験材
試験開始から2年経過後の試験材それぞれの腐朽の具合をご覧ください。
180~210℃で処理した木材には、写真のように腐朽が認められます。
また、その腐朽具合は温度が高い材ほど少なくなります。
反対に220℃以上の処理材には、温度に関わらず腐朽が認められません。
これがコシイ・スーパーサーモが220℃処理に拘る理由なんです。
冒頭の写真を見る限り、耐久性の高さは間違いないようです。
後は黒い汚れ対策ですよね・・・。
黒い汚れは雨水に含まれる大気中の塵なんだそうです。
これが雨のたびに木材の上を流れ、少しずつ蓄積されます。
だから流れる雨水の量を減らせば、黒い汚れも減らせる筈。
腕木及び桁を、もう少し内側に取付けて破風板の尾垂れを大きく取った方が良かったかもしれません。
現状は、防火破風板に設けた尾垂れの内側に押し付けるように取り付けています。
破風板に当たった雨水が、そのまま桁から腕木に流れるので、当然腕木下端が黒くなります。
配慮が足りませんでした😢
こうしていれば、腕木の黒ずみが軽減出来たかな~と思います。
反省・・・。

posted by AssetRed
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