無垢材信仰 4

学芸出版社 刊

佐道健 著

木がわかる~知っておきたい木材の知識

から抜粋した記事を7回に分けてご紹介してます。

第4目は合板は悪者?という話です。

板材として優れた性能を持ちながら、合板には不幸な歴史が付きまとっています。

初期に3mmにも満たない、しかも水に濡れると剥がれるような合板が『ベニヤ板』として世間に広まったのが不幸の始まりでした。

さらにコンクリートを流し込む際の型枠材『コンクリートパネル(通称コンパネ)』として使い捨てにされたのが、資源の無駄使いであるとして不幸の歴史をさらに重ねる結果になっています。

今では接着剤に含まれるホルムアルデヒドが、合板の不幸の歴史に追い打ちを掛ける始末です。

合板は木材を薄く剥いた板(単板)を上図のように木理の方向を順次互いに直交させながら奇数枚重ね、接着剤で貼り合わせたものです。

厚さ2.3~30.0mm程度の一枚の板であり、挽板では得られない広い板の製造が可能です。

また無垢材では得られないような巾広い板であるにも関わらず、大気の湿度変化による板の幅方向の寸法変化が無垢板の1/10程度と少なくなっています。

板幅の縦と横の寸法変化の差が少なく、方向による強さも変わらない為、無垢板のように簡単に割れないのが特長です。

木材の長所を保ちながら、材料としての欠点を改良した合板は、機能的に優れた複合木質材料である事に間違いはありません。

合板の積層構造は両面(裏表)の木理方向が同じになっています。

もし厚さ方向に対称になっていなければ、合板が吸放湿した際に表と裏で伸縮に差が出来てしまい板は反る事になります。ですから単板枚数は奇数枚でなければなりません。

また、使用する接着剤の種類によって耐水性が高く長期間外気に晒される箇所での使用が可能なものから、室内の乾燥した箇所でしか使えないものまであります。

さらに耐力性能によって色々なグレードがあるので、使用箇所・条件等により選ぶ必要があります。

単板3枚の厚さ3mm程度のものから、耐力壁用面材、コンテナ用面材、さらにはコンクリートを流し込むための型枠用には5~7枚を積層し、5~12mmまたはそれ以上の厚さのものが使われています。

耐水性や耐力性能は使用される接着剤の性能により決まり、使用される原木は主に東南アジアから輸入されるメランチ類(いわゆるラワン)と、スギ・カラマツなどの針葉樹材が一般的です。

家具や内装用として、カバ・ナラ・センなどの国産広葉樹を使う場合もありますが今では高級品になっています。

椅子の背や座板に使う曲面をもった合板を製造する事も可能です。

次回も、合板は悪者?の続きです。

  https://www.assetfor.co.jp

  posted by Asset Red

  住所:東京都練馬区北町2-13-11 

  電話:03-3550-1311 

 東武東上線 東武練馬駅下車5分

練馬・板橋で注文住宅を建てるならアセットフォーへ資料請求
練馬・板橋で注文住宅を建てるならアセットフォーの見学会へ
  • 練馬・板橋で注文住宅を建てるアセットフォーのFacebook
練馬・板橋で注文住宅を建てるアセットフォーのホームページTOPへ