只今、地盤改良中です。

『FPの家/T邸』

朝から、地盤改良工事を行っています。

先日も書いたように、狭小地ゆえ敷地内を如何に有効に使うかがカギと思っていました。

でも、思わぬホワイトナイトの登場で現場はホッと胸を撫で下ろす結果となりました。


ご近所の方より、こんなお言葉を頂けたんです。

「今日は車を出す予定も無いし、人が通れる程度の通路を確保してくれるなら道路で作業してもいいんじゃない。」

確かに、それほど交通量の多い道でもありません。

元々、大型車は通り抜け出来ない道でもあります。

私道ですから、道路使用許可をとる必要もないし・・・。

すぐに退かせるようにして、ご厚意に甘えさせていただきました。

写真のような状態で作業を進めています。

道路の端にプラント車を駐車しました。

作業は、こんな感じで進められています。

地面に挿されたピンクリボンのついた釘が目印です。

ここが改良体の中心になります。

ここにオーガーの中心を合わせ、孔を掘り進めます。

地面に深さ5.5m×半径30cmの穴を19か所

深さ6.5m×半径30cmの穴を1か所の計20か所、掘る事になりました。

孔の中の土と水を加えたセメント系固化剤を先端の羽で攪拌しながら、何往復も上下に動かしています。

改良を終えたばかりの改良体天端を撮ってみました。

改良体の一部を採取し、専用のケースに充填しました。

これを試験場に持ち込み、然るべき養生期間の後に破壊試験を行います。

計算通りの圧縮強度が出ているかどうかの確認です。

写真は固化剤を搬入している様子を撮ったものです。

前面道路には電線が通っているため、引っ掛けないように注意して吊り上げています。

こちらは、固化剤の投入の様子です。

プラントの投入口の真上に吊り上げ、そのまま下げます。

投入口には先の尖った突起物があって、これが固化剤の袋(トン袋)の底に穴を開けるしくみになっています。

重力でトン袋の中身はプラント内部に落ち、空っぽになった袋を畳みます。

畳んだトン袋です。

11枚あります。

1枚当たりの体積は

1.0m×1.0m×1.0m=1.0㎥あります。

水のように比重が1.0の物であれば、重量はちょうど1.0トンになります。

だからトン袋と呼ばれているんだと思います・・・。

1.0㎥の袋×10個+半分の袋×1個ですから、全部で10.5㎥になります。

ここで、セメント系固化剤について簡単に説明しましょう。

土の力学的及び物理的性質の向上を目的に、セメントの水和反応によって化学的に土を固化するために用いられる、セメントを主成分とした土質安定処理材の事。

地盤強度の向上、干拓埋立地等の軟弱地盤の強化、ヘドロ・汚泥の処理、現場発生土の有効利用等に効果を発揮する。

なるほど・・・。

ここで、改良体の総体積を計算してみましょう。

円柱の体積は半径×半径×円周率×改良長さですよね。これに本数をかければ総体積となります。

0.3m×0.3m×3.14×5.5m×19本+0.3m×0.3m×3.14×6.5m×1本となります。

29.5317+1.8369≒31.4㎥

これに対して固化剤の体積は10.5㎥

およそ33%に当たります。これって適正なんでしょうか?

地盤改良工事の提案書を見ると、固化剤の添加量は320㎏/㎥になっていますね。

31.4㎥に対して320㎏/㎥の添加をする場合の固化剤の量は10.048トンですから、納品された固化剤の量は問題ありませんね。

でも地盤に孔を開け、そこに10.5㎥もの固化剤を注入したら、土が余りませんかね。

土は掻き回す事で体積が3割程度増える傾向があります。

固化剤の分に3割を載せると13.65㎥。これを敷地面積57.6㎡で割ると、23.6cmも地盤面が高くなる計算になります。

GLが23.6cmも高くなったら、玄関までのアプローチが変わってしまいます。

道路斜線にも当たるし・・・。

結局・・・。

余分な土を鋤取り、これを残土として場外処分場へ搬出する事になる訳です。

この分の土を予め見込んだ高さをGLにする場合もありますが、狭小地の場合は中々難しいんですよね。

土の中からガラやゴロゴロした石が出てくる事も多いし・・・。

でも、捨てる土の量は4.0㎥程度になると思われます。

えっ、13.65㎥じゃないの?

そうなんですよね。

おそらく、土の中の空気や水の部分に『水を吹含んだ固化剤』が潜り込むことで、体積自体はそれほど増大しないんだと思います。

だから、改良体は圧密しないんでしょうね。

(圧密と不同沈下の関係は、前回のブログをご覧ください。)

全ての改良体をつくり終えると、改良体天端のレベルを測ります。

図面を見ると

基礎の断面形状により

設計GLよりも200mm低いもの

設計GLよりも350mm低いもの

の2種類あるんですが、これに従い天端を平らに削る作業をしなければなりません。

そして最後は

地盤を平らに均し

重機を回送用のトラックに積み込み

機械の清掃及び現場周辺の清掃を行います。

あと一時間くらいはかかるでしょうか。

作業をしてくださった皆さん、お疲れ様です。

あとひと頑張り、よろしくお願いします。

明日から

改良体の強度がある程度のレベルに上がるまで、養生期間を取らせていただきます。

もうしばらくお待ちください。

間もなく、建物本体工事に取り掛かります。

 

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posted by Assed Red

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