見えない部分が大切です。

今日の練馬・板橋は雨。

なんだか肌寒いくらいの陽気です。

『FPの家 T邸』

せっせと作業を続けています。

ウレタン処理と気密処理について、簡単に書きたいと思います。

断熱窓の周りに設けた隙間を現場発泡ウレタンで充填しました。

充填したウレタンが発泡硬化後、平らに切削しアルミテープにて気密施工を行った写真です。

基礎に直結したアンカーボルトと柱を柱脚金物で緊結している部分を、以前撮ったものです。

こうした金物も、床パネルの施工を終えたら現場発泡ウレタンで覆ってしまいます。

冬季基礎の冷たさを伝える『熱橋部』となり、暖かい室温に触れた際に結露する事を防ぐのが目的です。

 

壁パネルを欠き込み、金物を取付けた部分も同様です。

石膏ボードを上に張るため、ウレタンを平らに切削しアルミテープによる気密施工を行います。

梁の外側に設けられた構造金物と座堀りです。

この部分にも発泡ウレタンを充填し、硬化後平らに切削します。

床パネルの水道配管部分にも、しっかりとアルミテープを貼っています。

パネルと柱の取合い部

パネル相互もアルミテープでしっかりと気密施工を行います。

床パネルと壁パネルの取合い部

壁パネルと梁の取り合い部

ウレタンパネルの表面は平滑です。

だからアルミテープをきれいに貼る事が可能です。

パネル自体が空気や水蒸気を通しにくい素材で出来ていますから、継ぎ目の処理さえしておけば『防湿・気密施工』は大丈夫。

誰でも簡単に、完璧な施工が可能です。

でも一般的に採用されている繊維系断熱材の場合は、上のイラストのように

防湿フィルム付断熱材を採用する場合

断熱材と別張り防湿フィルムを採用する場合

を問わず、断熱材の室内側に防湿フィルムを張る必要があります。

柱や間柱・梁の上で防湿フィルムを貼るのはそれほど難しくありません。

でも、窓廻りや配管廻り、フィルムの継ぎ目の施工は大変です。

ご存知のように、繊維系断熱材は断熱材内部の動かない空気の働きで熱の伝導を妨げます。

水蒸気を含んでしまうとその効果は大幅に損なわれてしまいますから、くれぐれも水蒸気と接触させないようにする事が重要です。

そのためには、防湿フィルムによる防湿層を連続させる事が重要なんです。

継ぎ目を設ける場合には、必ず下地のある部分で30mm以上重ね、ボードもしくは木材等で押える必要があります。

また構造躯体などの木材と取合う防湿シートの端部は、乾燥木材やボード等で押えなければなりません。

断熱材の内側全てに途切れることなく防湿シートを施工するのは大変です。

破れたり、穴が開いたりしても断熱効果は著しく落ちてしまいます。

せっかく丁寧な施工をしても、地震や台風で破断するかも知れない・・・。

「少しの穴くらい、いいんじゃないの?」

なんて思う方もいると思います。

上のイラストはR2000マニュアル内のオタワ州における、隙間から侵入する水蒸気量を示した実験です。

1.0m四方の石膏ボード壁から侵入する水蒸気の量は1/3リットル。

これに2.0cm×2.0cmの穴を開けた場合の水蒸気量は、30リットルにも及びます。

小さな穴ひとつでも、こんなに違うんです。

くれぐれも、防湿気密施工は丁寧に行いましょう。

仕上がってしまえば見えなくなってしまいます。

でも、住宅の断熱性能を大きく左右する重要な施工なんです。

建物完成後に『気密性能測定』をする事で、防湿・気密施工の良し悪しを確かめる事は可能です。

でも、もしその結果が悪くても、採れる対策はいくらもありません。

壁や天井を剥がしてフィルムを貼り直したり、電線や配管廻りの隙間を塞ぐのは難しいでしょう。

防湿・気密施工の不具合は内部結露を招く恐れがあります。

内部結露は構造躯体の腐朽やシロアリを招く事に繋がります。

耐震性・耐朽性の経年劣化、怖いですよね。

見えなくなる部分だからこそ、しっかり確実にていねいな施工を行ってもらいましょう。

 

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posted by Asset Red

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