木材の含水率と天然乾燥

木材の含水率は、性能・品質・加工はもちろん、取扱いにまで大きな影響を与えます。

含水率は%で表示されますが、しばしば100%を超えます。

これは、木材含水率の測定方法が乾量基準で決められているからです。

木材含水率=(ある水分状態の重さ-全乾時の重さ)/ある水分状態の重さ×100%

で求めることができます。

木材は、網目状に構成された木繊維から出来ています。

スポンジのように、その中に水を貯め込みます。

この水は自由水と呼ばれますが、乾燥過程では、まずこの自由水から失われていきます。

この間の木材は乾燥による収縮を起こしません。

木繊維の中に入り込んだ水は結合水と呼ばれています。

自由水が無くなると乾燥が始まり、それにつれて木材の収縮が始まります。

木材含水率は上記の絶乾重量法で測定しますが、含水率の異なる木材の電気的性質の違いを利用した木材水分計で直接・即時におおよその水分を測定することが出来ます。

写真は厚みのない木材用の電気抵抗式含水率計(左)と、柱のような厚みのある木材に使用する高周波誘導電率型含水率計(右)です。

未乾燥材をきちんと桟積みして、自然な状態で乾燥を待つ方法を天然乾燥と呼びます。

長時間かけて乾燥を行うため、緩やかな乾燥過程となり木材の仕上がりは良くなります。

昔の棟梁が木材を枯らして使ったのが、この方法です。

時間が長くかかるだけでなく、天候に左右されたり、充分に乾燥せずムラが出来たりします。

広い場所が必要で、定期的に木材をひっくり返したり位置を変えたりと手間がかかります。

最近では、人口乾燥の負担を軽減する前乾燥工程として利用することが多くなっています。

木材は生材の時たくさんの水分を持っていますが、放置あるいは使用中に次第に乾燥して含水率の変動が少なくなります。

こうして落ち着いた木材の含水率は、各地域の気象状件で少しずつ違いますが、日本全国の平均は15.2%とほぼ15%に落ち着くと考えて良いでしょう。

この含水率を日本での気乾含水率と呼びます。

一方で、木材が木造住宅の部材として使用されている状態では、建物の部位別でその局部環境が異なるに従い各部位で平衡含水率が違ってきます。

平均的な2階建て住宅では、畳下から下の部位で木材含水率15%超。

その他の部位では15%よりも少し低い水準となります。

木材の含水率をほぼ15%にする意味合いが判りますよね。

木材製品の含水率基準を日本農林規格(JAS)では

針葉樹・広葉樹別

材種別

製品品目別

にそれぞれを定めています。

それらの規定含水率に違いがあるのは、針葉樹・広葉樹・材種・製品品目の違いでそれぞれ使用目的・使用部位などが定まっているので、おおむね使用部位での平衡含水率に近い水準で定められているからです。

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