干割れ

久し振りに『木材』のお話です。

無垢の木材を使っていると、こんな木材を見掛けることが結構あります。

干割れと言います。

断面を見ると、こんな感じです。

大丈夫なの?

不安になりますよね。

何で割れてしまうのでしょうか?

木は山で伐った時から乾燥が始まっています。

木が割れるのは、木の表面と内部の乾燥の速度が違うから。

木には外側に白太と呼ばれる、水分を吸い上げている部分があります。

そして内側には赤身と呼ばれる成長の止まった、脂が乗った部分があります。

木は乾燥するにつれ中に含まれる水分が抜けていきますが、含まれている水分は圧倒的に白太の方が多くなっています。

よって白太の方が赤身よりも大きく縮むことになります。

この収縮率の違いが、白太の割れる原因です。

干割れは、強度的に問題ないの?

最もな質問ですよね。

物理的に干割れが生じた木材の強度を実験により調べた方がいるそうです。

東京大学/農学博士の荒武先生です。

1996年宮崎県工業試験場工芸支部で行われた、『構造材の干割れと力学的性質(木材工業Vol.51.No.11)』という論文にあります。

簡単に内容をご紹介しましょう。

干割れがある木と無い木をそれぞれ数十本折って、物理的にどちらが強いのかという実験です。

結論を言えば

『干割れしていない木よりも干割れしている木の方が、物理的に強い傾向にある』

そうです。

不思議ですよね。

さらに、この論文では

①割れている面積が大きい材料ほど、曲げ強さが大きい。

②割れやすい材料ほど、曲げ強さが大きい。

ことも挙げられています。

ちなみに『針葉樹の構造用製材の日本農林規格』の割れに関する規定は、貫通割れのみを対象としています。

つまり干割れは力学的に影響しないとの考えに基づいている訳です。

割れは見苦しいと思われる方や、構造的に弱いと思われる方が多いと思います。

 

でも実は、干割れのある木材の方が強度的には高いんです。

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