雨です・・・。

雨です。

通勤途中にプレカット材を運ぶトラックを見ました。

加工した木材を黄色いビニールで梱包していますが、良く見ると雨に濡れています。

折角乾燥木材を使っているのに・・・。

中には、勘違いをする人がいるかも知れませんね。

今回は、木材の乾燥について書きたいと思います。

森林に生育している樹木は沢山の水分を吸収・貯蔵して生きています。

その量は樹種や樹木の部分で下表に挙げるように異なります。

この樹木を加工して建物などの材料として使用するには、これを乾燥して木材の持つ様々な特性を引き出す必要があります。

木材を乾燥して使うメリットは以下の通りです。

①重量が減少し、輸送や取扱いが容易になります。

②製品の狂いなどが起こりにくくなります。

③変色・腐朽を防止します。

④木材の強度的な諸性能を高めます。

⑤加工性・接着性・塗装性が高まります。

木材が乾燥していく過程で、含水率が繊維飽和点と言われる30%以下になると収縮が始まります。

しかも収縮量は木材の繊維方向の違いにより異なります。

上図は、ヒノキの半径方向(柾目板の横方向・R方向)と、それに直行する接線方向(板目板の幅方向・T方向)の収縮の状態を示しています。

どの含水率の場合も接線方向が半径方向より、ほぼ2倍の収縮量があることがわかります。

これは木材を切り出した丸太の部分によって、収縮による断面の変形(狂い)が下図のようにそれぞれ異なる事を示しています。

予め乾燥させた後で加工する必要が、ここにあります。

狂いの予防だけではありません。

構造材料として重要な強度も、乾燥材は強くなります。

下図では、圧縮強さが含水率の低下とともに増大する事を示しています。

そもそも木材の含水率は%で表示されますが、しばしば100%を超えます。

これは木材含水率の測定方法が、乾量基準で決められているからです。

また、木材の含水率はいかの計算式で算出されます。

木材含水率=ある水分状態時の重量-全乾時の重量÷全乾時の重量×100%

木材は上写真のように、網目上に構成された木繊維から出来ています。

スポンジのように、その体組織の中に水を貯め込むことが出来ます。

この水を自由水と呼びますが、乾燥過程では、この水から失われていきます。

自由水が失われていく過程では、木材の収縮は起こりません。

また木材の木繊維の中に入り込んだ水を結合水と呼びますが、これは自由水が無くなってから失われていきます。

そして、これに伴い木材は収縮を始めます。

自由水は比較的早い時間で無くなってしまうそうです。

でも、結合水を無くすのは大変です。

乾燥には、長い時間が必要です。

未乾燥材を丁寧に桟積みし、風を通して自然に乾燥を待つ天然乾燥であれば、それこそ祖父が積んだ木材を孫の代に使うなんて事になるそうです。

最近は、天然乾燥で予備乾燥を行い、機械を使って人工乾燥を行うのが一般的になっているそうです。

ちなみに、乾燥材は上図の気乾状態以下の含水状態となっています。

雨で濡れても、自由水が増えるだけ。

すぐに乾いてしまいます。

もちろん、変形も起こりません。

だから、雨で濡れたぐらいで心配する必要はありません。

 

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