地味な作業が続いています。

東京都の緊急事態宣言解除に伴い、今朝から通常営業に戻っています。

およそ1か月半に渡る、短縮営業・・・。

長かったですね。

引き続き三密を避けつつ、粛々と業務に励みたいと思います。

現場の方も同じです。

可能な限りウイルス感染を防ぐ手立てをしつつ、工程を進めたいと思います。

『FPの家 K邸』

今日は、朝から地味な作業を続けています。

ユニットバスの壁に石膏ボードを張りました。

天井も同様です。

そして、基礎部分に断熱材を貼っていきます。

これが終われば、設備屋さんに水道配管をしてもらいます。

後は、ユニットバスを設置するだけ・・・。

数日前に撮った写真です。

1階柱と床合板の取合い部分を撮ってみました。

弊社では、敢えて柱と合板の間には10mmの隙間を開けて施工します。

合板下の断熱パネルと柱も同様です。

そして、その隙間にはウレタンフォームを充填します。

ウレタンガンのノズルを奥まで深く挿し込み、ウレタンを吹付つつ手前に引いていきます。

奥まで挿し込まないと、手前に発泡する為、奥にはウレタンが充填されません。

施工時の重要なポイントです。

これが硬化したら、カッターナイフを使って表面を平らに切削します。

埃や削り滓をきれいに撤去した後の写真を撮ってみました。

ここに、こんな気密部材を使います。

柱に被せたところを撮ってみました。

後は、アルミテープを貼るたけです。

写真は、床合板と気密部材を張り終えた時のものです。

この後、柱と気密部材をアルミテープで貼れば完了です。

排水管と床合板の写真です。

ここも柱と合板同様に、隙間を開けて施工します。

 

そして、隙間にウレタンを充填します。

硬化したら、カッターナイフで切削します。

こんな感じです。

後は、アルミテープを貼って完成です。

壁パネルと躯体の接合部にも、アルミテープを貼ります。

これらを弊社では『気密処理』と云いますが、建物をつくる上でとても重要な施工となります。

気密処理を高い精度で行えば、『気密性の高い建物』となります。

もちろん、気密性高いサッシを使う必要もありますが・・・。

気密性の高い建物には、いくつかのメリットがあります。

例えば隙間からの漏気を防ぐことで、隙間風を無くし、冷暖房効果を高める事が出来ます。

そして、断熱材の保温効果を担保してくれます。

繊維系断熱材を使っている建物であれば、断熱材への水蒸気移動を抑え、持つ性能を発揮することも出来ます。

そして、機能する計画換気の前提条件でもあります。

逆を言えば、気密性の低い建物であれば、これがそのままデメリットになる訳です。

隙間からの漏気が隙間風となり不快で、冷暖房費用が余計に掛かります。

断熱材は、本来の役目を果たすことが出来ません。

もっとはっきり言えば、いくら高い光熱費をかけて冷暖房をしても、暖かくもなければ涼しくもありません。

そして冬季に暖房を掛ければ、壁内結露が起きて躯体を腐らせる可能性も低くありません。

わざわざ高価な換気システムを導入しても、建物の中の空気はきれいにならない訳です。

それなのに、気密性を高める努力を怠っている建物って多いんですよね。

建物の気密性を示す値をC値と云います。

専用の測定器を用いて、建物全体の隙間面積を測ります。

そして、その値を延べ床面積当たりの面積で示します。

例えば、隙間全部の合計面積が100㎠の建物の延べ床面積が100㎡であれば、C値は1.0㎠/㎡になります。

先程、気密性の高い建物と書きましたが、一般的にはC値1.0㎠/㎡以下の建物がこれに当たります。

でも個人的には、C値0.6㎠/㎡以下にするのが望ましいと考えています。

その理由は、後ほど書かせてもらいます・・・。

ちなみに、以前の『何の配慮もしてない建物』の気密性ってどの位だと思いますか?

昔の家を再現した実験住宅の隙間分布を調査した結果です。

捨て貼り床や外壁合板は採用していません。

C値16.0㎠/㎡、総相当隙間面積558㎠という結果だったそうですよ。

凄い隙間だと思います。

でも最近の建物の場合は、捨て貼り床や外壁合板を採用しているため、C値2.0㎠/㎡くらいにはなるそうです。

それでも1.0㎠/㎡には、程遠いと思います。

ある設定条件で年間冷暖房費試算してみると、C値による違いは上のような結果になります。

延べ床面積97.51㎡の木造2階建ての場合です。

C値1.0㎠/㎡の時の電気代は約1.1万円でした。これがC値2.0㎠/㎡になると約2.6万円になります。

その差、約1.5万円。

意外と大きいでしょ?

ちなみに弊社の場合はC値0.3㎠/㎡以下が標準ですから、電気代は3600円ほどで済みます。

その差は2.2万円

それなのに、どうして大多数の建物は気密性を高めようとしないんだろう

不思議で仕方ありません。

最近は、給気口に高性能フィルターを付けて花粉やPM2.5対策を図る建物も増えています。

でも気密性の低い家であれば、隙間からフィルターを通さない空気が侵入する為、フィルターを付ける意味が無いんです。

C値と給気口からの給気量の関係を示したグラフです。

例えばC値が2.0㎠/㎡の時の給気量は、35%程度しかありません。

つまり65%の空気は、他の隙間から侵入している事になります。

1.0㎠/㎡であれば、50%以上が給気口から入るようになります。

びっくりでしょ

これが、弊社がC値1.0㎠/㎡を良しとしない理由です。

換気システムが1種だあっても、3種であっても結果はかわりません。

でも、これが0.3㎠/㎡になると70%以上が給気口から入るようになります。

それでも30%程度の空気は隙間から入る訳ですが・・・。

気密性を高める理由を、わかって戴けたでしょうか?

現場では、まだまだ、しばらく気密施工が続きます。

そして全ての気密施工が終わったら、気密性能試験を行います。

ここで、初めてC値がわかります。

もし0.3㎠/㎡を超えてしまえば、是正工事を行います。

それくらい、気密性って重要なんです。

そうそう、防水バルコニー下地は終わりました。

3階バルコニーは、こんな感じです。

そして2階バルコニーは、こんな感じです。

そして3階では、ブローイングの為の天井下地を組み始めました。

ここでも、丁寧な気密施工が求められるんです。

その様子は、後日、ご紹介する積りです。

 

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