既存の基礎を補強しました。

朝から雨が降っていました。

でも、今は止んでいます。

こんな日は、外部作業を行う職人さんは現場を休んじゃうんですよね。

午後だけでも、作業を行えばいいのに・・・。

板橋区徳丸1丁目で行われている『スケルトンリフォームI邸』も、残念ながら休業中。

基礎工事を進めたかったんですよね・・・。

既存の基礎を撮ってみました。

フーチング付布基礎です。

防湿コンクリートは打設されていません。

無筋かなと思っていました。

でも先日掘削したところ、フーチングには鉄筋(丸鋼)が入っていました。

立ち上がりにも、鉄筋が入っているのかもしれませんね・・・。

レントゲン撮影をすれば、確認する事は出来ます。

でも、これは省略しました。

仮に鉄筋が入っていたとしても、基礎の強度はそれほど高くないと思われるから・・・。

基礎の補強は、必要と判断した訳です。

今回も『がんこおやじ』という補強方法を採用しました。

炭素繊維を含めた7つの強靭な層が、割れた基礎までも蘇らせ、無筋の基礎でも2~4倍強くなる。

とカタログには、謳われています。

7つの層とは、既存基礎から順にこんな風に構成されています。

①エポキシプライマー塗布層

②エポキシパテ塗布層

③マトリックス樹脂下塗り層

④炭素繊維層

⑤マトリックス樹脂上塗り層

⑥珪砂層

⑦無収縮モルタル化粧仕上層

さすがに7層という表現は、少し大袈裟な気がしますね。

弊社であれば

①エポキシ層

②マトリックス樹脂層

③炭素繊維層

④マトリックス樹脂層

⑤仕上層

の5層構造と表現すると思います。

でも耐震性の高さは大袈裟ではありません。

財団法人 日本建築防災協会・住宅等防災技術評価(DPA-住技-23)も取得しています。

実用新案も登録済みなんだそうです。

施工は、割と簡単です。

①既存基礎をフーチング上が見えるまで堀起こします。

②基礎表面を洗浄します。

モルタル等が塗ってある場合は、これを撤去する必要があります。

③エポキシプライマーを塗布します。

こんな感じです。

④そして、穴や割れ目にエポキシパテを充填し、平らに仕上げます。

⑤マトリックス樹脂を塗布します。

マトリックス樹脂

初めて聞く言葉です。

色々と調べてみましたが、要は繊維強化プラスチックの強化される側の部材を母材をマトリックスと言うそうです。

一般的にはエポキシ樹脂・ポリアミド樹脂・フェノール樹脂などが使われています。

現場では、エポキシ樹脂を使っていました。

⑥炭素繊維を貼り付けます。

これが炭素繊維です。

東レのトレカクロスを使っていました。

カタログには、こんな事が書かれています。

トレカ®クロスは炭素繊維を使用した織物です。

シート状の形状をしており、加工性に優れ、樹脂の含浸が容易という特性があります。

トレカ®クロスは、土木建築の補強材や自転車などのスポーツ用途のほか、航空機部材の材料にも用いられ、その用途はますます拡大しています。

東レは、世界一の炭素繊維メーカーとして、織物の事業拡大も積極的に進めています。

見た目は、ちっとも頑丈そうではありません。

カッターで簡単に切れそうだし・・・。

でも、かなりの強度が期待出来るんだそうです。

⑦マトリックス樹脂を塗布します。

こんな風に仕上がります。

そして、この上に珪砂を付着させ、無収縮モルタルを塗ります。

無筋基礎と鉄筋入り基礎、そして無筋基礎にがんこおやじを施工した基礎の強度比較したデーターがあります。

参考までにご覧ください。

せっかく基礎上の構造を補強しても、基礎がしっかりしていなければ意味がありません。

建物の耐震補強をするならば、基礎の補強は必須です。

出来れば、鉄筋入りのベタコンクリートも打設したいんですよね。

防湿も兼ねる事が出来るし、基礎の剛性を高める事が出来ます。

でも、今回は行いません。

残念ながら、地盤の良い地域ではないからです。

幸いな事に、既存建物に不同沈下は認められません。

でも建物重量が大きくなれば、地盤に掛かる荷重が増大し、不同沈下の危険性が高まるかもしれません。

だから基礎内の土を鋤取る事にしました。

そして防湿シートを敷き、鋤取った土の分だけ防湿コンクリートを打設します。

構造の剛性を高める分、重量は増えますが、屋根や外壁等の軽量化も図ります。

次善の一策という訳です。

このパターンの『耐震・省エネリフォーム』は、この地域で2件目なんです。

前回行った工事の様子を見て、今回声を掛けて戴きました。

再建築不可の敷地だけではありません、色々な事情で建替えが難しい敷地も多いんですよね。

今後は、こうした建替えが増えるかもしれません。

地盤の補強が、もっと気軽に出来れば、さらに安心です。

今後の技術革新に期待したいと思います。

 

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