やり方のやり方

今日の練馬・板橋の天気は曇りです。

どんよりとした空から、いつ雨粒が落ちて来ても不思議ありません。

雨が降らないうちにやっちゃおうよ

という訳で、予定を少し早める事にしました。

『FPの家 K邸』

本日、朝一番にやり方を行いました。

やり方(遣り方)とは、基礎工事着手前に建物の正確な位置(この場合は、通り芯および敷地の高さの基準)を敷地内に設定する作業の事です。

丁張りと呼ぶ場合もあります。

やり方のやり方は、以下の通りです。

あくまでも弊社の場合です。

①敷地内にレーザーレベルを据え付けます。

地面の高低差の測定を行う際に用いられるのがレベルです。

レベルにはオートレベル・ティルティングレベル・電子レベル・レーザーレベルの4種類あります。

1~3番目のレベルは、主に測量を目的に使います。

でもレーザーレベル(以下、レベル)は、主に基礎工事の際に使います。

三脚を水平に設置し、その上にレベルを据え付けます。

この時、注意する点が2つあります。

①本体にある気泡管を覗き、水平を確認する事。

気泡管の赤丸の中心に気泡がいくように調節する事で水平になるようになっています。

②敷地内に死角がないように設置する事。そしてBM(ベンチマーク)を見通すことが出来る事。

BMとは、設計GLを決める際の目安になるポイントです。

今回であれば、前面道路にある『マンホールの中心』がBMです。

ここより150mmの高さを設計GLとしました。

まず、マンホールの上に棒を立てます。

この時の注意点は、棒を垂直に立てる事。

そして、棒には『受光器』が仮固定されています。

受光器とは、レベルから出るレーザーを受ける装置です。

実は、レーザーレベルは単体では役に立ちません。

機械本体からは、回転する上部発光部からレーザー光線が照射されています。

この光線は、レベルが水平に設置されていれば水平なんです。

そして、そのレーザーが当たるところに受光器を持ってくることで初めて計測出来るんです。

つまり受光器がレーザー光線に反応する高さが、レーザー光線と同じ高さになる訳です。

レベルのレーザー光線がBMから1200mm上に照射されているとします。

BM+200が設計GL、そして設計GL+400が基礎天端であれば、レーザー光線の高さから600mm下がった高さが基礎レベルになります。

レベルと受光器を使えば、一人で高さを見ることが出来るんです。

ちなみに受光器には棒状気泡管がついているので、垂直かどうかがわかるようになっています。

棒状気泡管の黒い線の中央に気泡がくれば、棒が垂直に立っている事になります。

やり方の際、弊社では基礎天端より200mmほど高い位置に水平貫を設置するようにしています。

また水平貫は、約1.8m間隔に打ち込んだ水杭に取り付けるようにしています。

基礎天端の高さはGL+410mm、設計GLはBM+150mm。

今回の場合は、BM+750mmを水貫天端としました。

次に、敷地内に水平貫および水杭を配ります。

水平貫の長さは3.6m、水杭は1.3mにカットしたものを用意しました。

これを水平貫の継手を考慮しつつ、並べていきます。

建物配置を確認し、ある程度作業スペースを確保した位置に水杭を打ち込んでいきます。

この際に役立つのが、掛矢と呼ばれる大きな木槌です。

結構重いので、慣れないと扱いが難しいんです。

水杭を打ち込んだら、受光器を当てレーザー光線の高さを記していきます。

光線が近くに来るとピピピ・・・と音が鳴り、が表示されます。

下向きであれば下にずらし、上向きであれば上にずらします。

そして光と同じ高さになると、ピーという音と共に横線が表示される仕組みです。

水杭に記された高さに合わせて水平貫を取付けます。

これで水平貫の天端は、設計GL+600/BM+750になった訳です。

そして水平貫と水杭は、筋交いで補強します。

写真に見える斜めの部材が、筋交いです。

やり方の変形を防ぐのが目的です。

次に水平貫に建物の四隅の位置を記します。


この時に使うのが『カネピタ』という工具です。

写真の赤い工具です。

詳しい説明は省きますが、これを使う事で建物の矩(カネ)を出すことが出来ます。

矩とは、直角の事です。

基礎が菱平行四辺形になっても困りますから・・・。

弊社では、四隅の墨を記す際に基礎の中心線を使っています。

ここに釘を打ち、水糸を張ります。

写真の赤い糸が水糸です。

釘下の線が基礎の中心線、そしてその両サイドの線が基礎の外面となります。

弊社の基礎は幅180mmが標準の為、中心線から90mmの位置に線を引いています。

四隅に記した基礎中心線に水糸を張ると、交点が出来ます。

これが建物の四隅の基礎中心線の交点です。

次に、4つの交点の対角長さを測ります。

鋼製巻尺を使い、交点から交点の長さを測り2つの対角長さを比較。

この時両者に差があれば、矩がとれていないことになります。

問題なし。

無事、矩がとれました。

次に、鋼製巻尺を使い、基礎の立ち上がりのある位置を水平貫に記していきます。

全ての立ち上がり位置を4面全ての水平貫に記せば、やり方完了です。

なんとか、雨が降り出す前に完了できました。

基礎工事は火曜日からスタートする予定です。

今回やり方に参加してくれたのは、いつもお世話になっている基礎業者の親方です。

そして若い衆×2名、2人とも親方のお子さんなんです。

作業中、色々な質問をして来ます。

(おっ随分と積極的。やる気あるじゃん

「立派な後継者がいて、いいねぇー

作業途中で、声を掛けさせてもらいました。

「まだまだ、わかりませんから・・・。」

そういう、親方の顔はニコニコ顔でしたよ。

もっと若い子が、現場で働くようになればいいのに・・・。

もっと魅力的な職場環境にしないといけませんね。

改めて、そう思いました。

 

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